安倍晋三政権の体たらくとゴーン日本脱出成功事件

2020年も脳天気そのもの,日本を壊しつつ徹底的に潰している安倍晋三政権ゆえ,「批判」してあげるのは当たりまえ,遅すぎるということはない

 

 【要点】 新年早々,安倍晋三政権の無能・無策ぶりをあらためてしらしめたゴーン事件など


 週刊文春がすごい! 『都合の悪い真実を隠す』と安倍政権を糾弾」『まるこ姫の独り言』2020.01.03,http://jxd12569and.cocolog-nifty.com/raihu/2020/01/post-207448.html

 『週刊文春』〔最新号〕の記事は,安倍政権がいままで続いてきた経緯をあからさまに伝えている。週刊誌は少しずつ,安倍政権にとって不都合な真実を国民にしらしめるために記事にしてきているが,だらしないのは大手メディアだ。いままで,朝日系はテレビも新聞も安倍政権に懐疑的だったのが,テレビが安倍首相に好意的になってきている。

 やはり会食の成果なのか。とくに新春そうそう放映されたANNの単独インタビューはなんなのか。安倍首相のいいぶんを一方的に流すだけだったら,政府広報と同じだ。安倍首相の詭弁をみすみす逃すメディアは,安倍首相の延命に加担している。

 対照的なのが『週刊文春』。

 ※「都合の悪い真実を隠す」  “お手盛り” 安倍長期政権がもたらした数々の弊害( 1/3 (金)  6:00 配信  文春オンライン)。

 

 ※ 第1次内閣を含めた安倍晋三首相の通算在職期間は2019年11月に桂太郎内閣を超えて憲政史上最長となり,同年末には第2次内閣発足から数えて8年目に突入する。

 

 「得意分野」の外交を振り返ると……  自動車関税でカードを切らされた日本

  外務省の力が低下している安倍政権  目立つ強弁と責任転嫁

 「アベノミクス」に「老後2000万問題」まで  お手盛り成果の限界

  〔これらの記事〕すべての面で,安倍政権が否定されている。そして,安倍政権の数々の無能ぶりが白日のもとに晒されている。なにひとつ間違った解釈はなく,多くの人がうなずくような内容だった。それにしても,記事にしたものをみると,ここまでこの国の政治が劣化の一途をたどってきているのが分かる。これは歴代の政権として,最悪・最凶に位置するのではないか。

 今年(2020年)は8年目に突入したが,これほど無能な政権が8年も続いたという事は,大手メディアのアシストのたまものだと思う。そうじゃなかったら,これほどまでに税金を安倍首相とそのお友達のために優遇してきた政権が長続きするわけがない。

 安倍政権はこの日本国を破壊しつづけて来た。そして,権力者に媚びヨイショして安倍政権を守って来た大手メディアも安倍政権と似た体質だ。ここまで政権の犯罪を放置して,かえってヨイショまでして来たメディアの罪は大きいものがある。今年もまだ安倍政権に忖度するようだと,本当にこの国は終わってしまう

 週刊誌に続き,大手メディアが一丸となってキャンペーンを貼れば,こんな悪辣な政権はすぐにでも潰れてしまうのに。社会のモラルや倫理,国民生活より,安倍政権忖度の方がまだ優位にあると考えているとしたらこの人たちも売国奴だ。(引用終わり)

 以上,本ブログが訴えている中心の内容とまったく同旨ゆえ,なにも付け足さないで,つぎに進む。

 

 「【悲報】安倍晋三首相,今日もゴルフ イラン情勢について会見無し」『情報速報ドットコム』2020.01.04 12:30,https://johosokuhou.com/2020/01/04/23133/

 安倍晋三首相は今日(1月4日)もゴルフを満喫しています。1月4日の首相動静によると,安倍首相は籔本雅巳錦秀会グループCEO・義弟の松崎 勲氏らとゴルフを楽しみ,その後もイランに関する臨時会見などはおこなう予定がないとのことです。

 日本政府は先月に中東への自衛隊派遣を決めているうえに,アメリカはイランからの攻撃を警戒して約3500人の部隊を中東に増派しました。このような情勢で安倍首相がイラン情勢にコメントすらしないことに,ネット上では批判や疑問の声が相次いでいます。

 補注)安倍晋三という「世襲3代目の大▼カ政治屋」は,確かにそして間違いなく日本国の首相であるが,この正月の時期における国内外の政治動向に対する反応は,まさしく子ども(▲キ)の水準であり,ことばを失うほどに呆れる。「▼鹿さ」加減もここまで来ると,絶望感すら不要になるくらい,本当に「日本は大丈夫か? オリンピックなんぞやっていられるのか?」と,本気も本気で真剣に心配する。それも絶望的な印象として,であるが……。


 イラク米人退去命令なら イランイスラエル日本人退去せよ!」自民党的政治のパンツを剥ぐ』2020年01月04日,http://blog.livedoor.jp/pat11/archives/51979475.html

 〔イランは〕世界第4位の石油及び第1位天然ガスの埋蔵量を有しており,わが国にとって主要なエネルギー供給国でもあります。いかにもイランと日本は親戚ですのような雰囲気外交だが

  a) ホルムズ海峡 多国籍軍の指揮下に入る密約付き 海上自衛隊がノコノコと

  b) 日本人が1000人単位でイランに住み着いている

  c) 米国人はイラクから退去せよなら,イランの油温度は危険バリバリだ

 それなのに,昨夜(1月3日)のNHKBS18:00では「a)  イラン項目〔のニュースは〕ゼロ,……ノドに餅がどうだったとか」「b)  政府もぼんやり〔で〕番組は録画どんちゃんさわぎ」。

 〔ところで〕イラン司令官爆殺をいいかえれば,ロシア爆撃機河野太郎を爆殺したレベルだ。ロシア・中国・イラン・シリアは軍事枢軸国だから,プーチンが隠れ総指揮官となり,イランが納得するレベルの核戦争までいかない「報復」がおこなわれるだろう。

 これが前提だから,安倍政権は「ただちに在イラン・在イラク・在イスラエル日本人を帰らせろ!」 自公二枚舌派遣演技の延長線上で,ぼ~としてる場合じゃないだろ!

 つぎの ④ の記事は,何日分かニュースの日付を戻す話題となる。

 

 「日本の政府,司法当局:海外発信力の欠如は致命的」舛添要一稿『BLOGOS』2020年01月03日 07:24,https://blogos.com/article/427297/

 ゴーン逃亡劇は,ミステリー小説のようで,どうして出国できたのかなど,謎の部分が多い。日本の権威を失墜させる大失態を演じておきながら,正月休みだからなのか,政府や司法当局からは国民になんの説明もない。私も海外の情報を入手してSNSで発信しているが,日本政府からの情報は皆無である。これでは,日本は情報戦争には勝ち残れない。

 公判前整理手続が始まる前に保釈を決定(昨年3月5日)することはきわめては異例であったが,それは「人質司法」という国際的批判を前にした東京地裁の決断であった。しかし,裁判所はその事情を世界に説明することを怠ってきた。せめて,英語で世界に向かって語るべきではないのか。

 ゴーン被告の妻キャロルは,国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチに書簡を出し,日本の拘置所における夫の「過酷な扱い」を指摘し,「長期拘留によって自白を引き出そうとする手法」や「弁護士の立ち会いのない取り調べ」は先進国ではあってはならないと主張した。さらに,3月5日のルモンド紙は,ゴーン被告の家族が日本の司法制度を批判し,「日本の勾留は,中世のような」残酷なものだと批判する申し立てを国連人権理事会に提出したと報じている。

 裁判所については,裁判員制度の導入で普通の国民の目線が入り,少しは改善の芽が出てきたが,負担が重すぎて裁判員になることを躊躇する人が多い。裁判員制度もまた,見直すべきときに来ている。

 また,自白偏重も問題である。2018年6月に司法取引制度が日本でも導入されたが,この制度を活用すれば,事前に証拠を集めることが容易になるので,自白に頼る必要がなくなる。ゴーン逮捕も,日産の現幹部と検察との間で司法取引をおこなわれた結果であるが,アメリカと違って日本では司法取引はまだ馴染みが薄い。それは,司法取引が日本人の心情にあまりそぐわないからであろうが,自白偏重を是正するメリットについては,もっと評価されてよい。司法取引の功罪についても,国民的議論が必要である。

 以上のような司法制度の問題点については,普通の国民は専門的すぎて関心をもちにくいが,今回のゴーン事件はこれをお茶の間の話題にしたのである。司法制度見直しの絶好の機会である。ゴーン被告の長期勾留が国際的に批判されたが,東京地裁の国際的発信力の欠如も問題であった。

 たとえば,1昨〔2018〕年12月20日東京地裁が検察の勾留延長要求を却下した翌日,検察は被告を特別背任罪で再逮捕したが,そのさいに世界に向かって,できれば英語で事情を説明すべきであった。この再逮捕もまた,日本の司法に対する国際的批判を招くことになったのである。世界に開かれた司法にしなければ,第2,第3のゴーン事件が起こる。(引用終わり)

 ところで桝添要一先生,指摘の問題は,ゴーンに対してよりも日本人の刑事問題そのものに関するものとしても,もっと強調する意見を聞きたいところであった。

 

 「ゴーン逃亡事件のどこに注目するかが問題だ」天木直人のブログ』2020-01-03,http://kenpo9.com/archives/6435

 年明けの報道はゴーン逃亡事件で埋め尽くされた。そしてそれはこれかも続くだろう。それほどこの事件は日本にとって衝撃的であったということだ。もちろん,一番衝撃を受けたのは日本政府だ。なにしろ,この国の検察・司法が世界の前で大恥をかかせられたからだ。

 補注)「ウン? それでも安倍晋三君は正月のゴルフに興じていたとか」と報じられているのだから,このボクちん総理大臣,やっていることは,いつものとおり幼稚園レベルであることに変わりなし。

 その一方で,日本国民も興味津々だ。エキゾチックな中東の国が舞台になっている事も手伝って,まるでスパイ映画をみているようだからだ。実際のところ,このゴーン逃亡事件は,実に多くの観点から,われわれにみどころを提供してくれている。

 私が指摘したように,日本政府とレバノン政府の外交駆け引きもそのひとつだ。その報道をみると日本政府に勝ち目はない。

 ちなみに,私がレバノンに大使として着任した2001年2月の最初の仕事は,1972年にイスラエルのテルアビブ空港で乱射事件を起こした日本赤軍のひとりである岡本公三の身柄を日本へ引き渡す交渉であった。歴代の大使が真っ先に命じられてきた仕事だ。しかし,レバノン政府は英雄視されている岡本の引き渡しには頑として応じなかった。

 ゴーン逃亡事件を見る観点はほかにもある。日本のメディアと世界のメディアの報道ぶりの違いもそのひとつだ。司法の専門家たちは,やすやすと国外逃亡を許したこの国の保釈制度の甘さを指摘する。金儲けを悪と捉える日本人にとってはゴーンは稀代の悪者だが,金儲けは当然だと考えるレバノン人にとってはゴーンは英雄だ。

 要するに,みる人によってゴーン逃亡事件の受け止め方はさまざまなのだ。そして,私の観点は,きょう1月3日の東京新聞「本音のコラム」でジャーナリストの北丸雄二氏が書いているものと同じだ。

 「欧米の司法ドラマでは被疑者が取り調べを受けるさいに『弁護士を呼べ』というとそこで聴取が中断します。やがて弁護士が現われ,尋問の一々に,答える,答えない。をクライアントに指南します。日本の刑事ドラマにはこんな場面はありません。取調室には刑事と被疑者だけ・・・」。

 こういう書き出しで始まる「推定有罪の国」と題するそのコラムがいわんとしていることは,ゴーン捜査が有罪ありきの人質司法とみなされる一方で,伊藤詩織さんへの犯罪立件を見合わせたこの国の検察・司法の不透明さに,世界は疑惑の目でみている,というものある。

 私もこの視点がゴーン事件をみるうえでもっとも重要な点であると思う1人である。(引用終わり)

 ゴーン(外国人)と伊藤詩織(日本人)は,犯罪の種類と性質はまったく異なってはいるものの,日本の検察庁から受けている人質調査手法の犠牲者である点は共通している。両者のかかわった犯罪の内容,そしてゴーンは被疑者であり,伊藤は被害者であるといった基本的な相違点を問わず,一定に共通して「彼と彼女の身の上にのしかかっていた重圧:被害」があった。


 「 保釈中のカルロス・ゴーン(元・日産CEO)が海外逃亡劇を成功させた:悪名高い東京地検特捜部の不公正権力体質が全世界にばれる可能性が大」『新ベンチャー革命2020年1月2日 No.2561,http://blog.livedoor.jp/hisa_yamamot/archives/5439721.html

 1) 保釈の身であるカルロス・ゴーン(元・日産CEO)が,まんまと海外逃亡に成功

 昨〔2019〕年末,衝撃的事件が発生しました,それは,あのカルロス・ゴーン(元・日産CEO)が,保釈中の身でありながら厳重なはずの当局の監視の網をくぐりぬけて,巧妙に国外逃亡し,生まれ故郷のレバノンにまんまと逃げ帰ったそうです。この人は,普通の人ならまったく不可能なことを成功させています。

 この逃亡劇については,さまざまな情報が乱れ飛んでいますが,この逃亡劇が全世界に報道されると,現代日本の国家システムが内包する問題点が一挙に,オモテに出される可能性が大です。

 2) 日本の司法体制の非・民主性があぶりだされる良い機会となりそう

 いまの安倍政権下における日本の司法体制は,いちじるしく非・民主的であり,安倍政権下の日本がホンモノの民主主義国家ではないことが,今回の事件で全世界に露呈しそうです。

 そのような日本の司法体制の前近代性にマトモな国民はみんな気づいており,みんな憂慮しています。今回のゴーン逃亡劇は,日本国家の前近代的な封建性がもたらしたもので,国家の恥といってよいくらいです。

 いまの日本の前近代的司法体制のなかで,とりわけ問題な権力組織が,上記,ゴーンを逮捕した東京地検特捜部です。彼ら東京地検特捜部は,日本を属国支配する米国戦争屋CIAの事実上の日本支部であり,国民からみて,とうてい公正な組織とはいえません。

 そのことが,ゴーン逃亡事件にて,端なくも表面化したのです。

 3) 国民はみんな,東京地検特捜部がきわめて不公正な権力組織であることに気づくべき

 ここで,はっきりいえることは,ゴーンを逮捕した東京地検特捜部は,けっして公正な権力組織ではないということです。その証拠に,安倍氏の関与してきたモリカケ事件については,まったく追及しないどころか,安倍氏に露骨な忖度をしています。さらに,今回の桜ゲート事件でも,東京地検特捜部はまったく,動きません。

 ちなみに,いま逮捕されている自民の秋元議員は,東京地検特捜部のボスである米戦争CIAの闇スポンサーである米国カジノ勢力にとって不利益な行動をとったからにすぎません。すなわち,秋元議員らが,中国カジノ企業に接近して,米国戦争屋CIAにとって許せない動きをしたから,彼らが逮捕されたにすぎません。

 いずれにしても,いまの日本の東京地検特捜部は,日本国民のために動く権力組織ではなく,米国戦争屋CIAの命令を優先するきわめて不公正な権力組織であることを,今回のゴーン逃亡事件をキッカケにして,国民はみんな気づくべきです。

 4)【関連記事】 「ゴーン氏出国は『単なる刑事事件』の被告人逃亡ではない~日本の刑事司法は,国際的な批判に耐えられるのか」『郷原信郎が斬る』2020年1月1日,https://nobuogohara.com/2020/01/01/日本の刑事司法は,国際的な批判に耐えられるの/ この記事はすでに引照したので,ここでは上の住所へのリンクをたどっで読んでほしい。

 そしてつぎの ⑦ は,ゴーンの弁護団の1人が語った今回事件に関する話である。これを読んでどう感じるか?

 

 「彼が見たもの」高野 隆稿,『BLOGOS』2020年01月04日 12:43,https://blogos.com/article/427480/

 私の依頼人カルロス・ゴーン氏は2019年12月29日,保釈条件を無視して日本を密出国した。同月30日付けワシントン・ポストによると彼は,つぎの声明を出した。

 私はいまレバノンにいる。もう日本の八百長司法制度の人質ではない。そこでは有罪の推定がおこなわれ,差別がまかりとおり,そして基本的な人権は否定される。これらは日本が遵守する義務を負っている国際法や条約にもとづく義務をあからさまに無視するものである。私は正義から逃れたのではない。私は不正義と政治的迫害から逃れたのである。私はようやくメディアと自由にコミュニケートできるようになった。来週から始めるのを楽しみにしている。

 補注)この意見,安倍晋三への忖度政治が大々的に流通している日本の政治社会を念頭に置いて聞く余地もありそうである。被告人であるゴーンが国外に逃亡すると思えば,レイプ事件の被害者である伊藤詩織も自国にいづらくなって,海外で仕事に励んでいると聞く。もう一度いう。安倍晋三は呑気にゴルフに興じている。脳天気の度合(要加療)も通常ではない。重篤である。

 彼〔ゴーン〕が日本の司法制度についてこうした批判を口にしたのは,今回が初めてではない。東京拘置所に拘禁されているときから,彼は日本のシステムについてさまざまな疑問を懐きつづけた。彼は日本の司法修習生よりも遥かに法律家的なセンスのある質問をいつもしてきた。

 「そんなことで公正な裁判(a fair trial)は期待できるんだろうか?」 彼はなんどもこの同じ質問をした。そのつど私は日本の実務について,自分の経験にもとづいて説明した。憲法や法律の条文と現実との乖離についても話した。

 「・・・残念ながら,この国では刑事被告人にとって公正な裁判など期待することはできない。裁判官は独立した司法官ではない。官僚組織の一部だ。日本のメディアは検察庁の広報機関に過ぎない。しかし,多くの日本人はそのことに気がついていない。あなたもそうだ。20年間日本の巨大企業の経営者として働いていながら,日本の司法の実態についてなにもしらなかったでしょ」。

 「考えもしなかった」。

 「逮捕されたら,すぐに保釈金を積んで釈放されると思っていた?」

 「もちろん,そうだ」。

 「英米でもヨーロッパでもそれが当たりまえだ。20日間も拘束されるなんてテロリストぐらいでしょう。でもこの国は違う。テロリストも盗人も政治家もカリスマ経営者も,みんな逮捕されたら,23日間拘禁されて毎日5時間も6時間もときには夜通しで,弁護人の立ち会いもなしに尋問を受け続ける。罪を自白しなかったら,そのあとも延々と拘禁されつづける。誰もその実態をしらない。みんな日本は人権が保障された文明国だと思いこんでいる」。

 「・・・公正な裁判は期待できないな」。

 「それは期待できない。しかし,無罪判決の可能性は大いにある。私が扱ったどの事件と比較しても,この事件の有罪の証拠は薄い。検察が無理して訴追したことは明らかだ。われわれは他の弁護士の何倍もの数の無罪判決を獲得している。弘中さんも河津さんも,著名なホワイト・カラー・クライムの裁判で無罪を獲得している。だからわれわれを信頼してほしい。必らず結果を出してみせる」。

 私は思っていることを正直に伝えた。彼は納得してくれたようにみえた。

 しかし,手続が進むにつれて,彼の疑問や不安は膨らんでいったようだ。一向に進まない証拠開示,証拠の一部を削除したり,開示の方法に細々とした制限を課してくる検察,弁護人に対しては証拠の目的外使用を禁じる一方で,やりたい放題の検察リーク,弁護人の詳細な予定主張を真面目にとりあげないメディア,「公訴棄却申し立て」の審理を後回しにしようとする公判裁判所,いつまでも決まらない公判日程,嫌がらせのようにつきまとい続ける探偵業者などなど。彼は苛立ちの表情をみせながら私に質問してきた。しかし,徐々に質問の頻度は減っていった。

 とりわけ,妻キャロルさんとの接触禁止という,国際人権規約に違反することが明白な保釈条件が,どんなに手を尽くしても解除されないことに,彼は絶望を感じていた。「これは刑罰じゃないか。いったい,いつになったらノーマルな家族生活を送ることができるんだ」。

 この正当な問いに私はきちんと答えることができなかった。「努力する」としかいえなかった。弁護人の事務所で弁護人立ち会いのうえでわずか1時間 Zoom でキャロルさんと会話することすら認めないという裁判官の決定をしらせたとき,彼は力なく「オーケー」というだけだった。怒りの表情すらなかった。

 それが12月初旬のことだった。クリスマス・イブの昼下がり,島田 一裁判官が1ヶ月ぶりに認めた妻との1時間のビデオ面会に私は立ち会った。2人はおたがいの子どもたち,親兄弟姉妹その他の親族や友人,知人ひとりひとりの近況や思い出話を続けた。話題が尽きない。そろそろ制限時間の1時間が経とうとするとき,彼はノート・パソコンの画面に向かっていった。

 「君との関係は,子供や友人では置き換えることはできない。君はかけがえのない存在だ。愛してるよ,Habibi。」私は,日本の司法制度への絶望をこのときほど強く感じたことはない。ほとんど殺意に近いものを感じた。「カルロス,とても申しわけない。本当に日本の制度は恥ずかしい。一刻も早くこの状況を改善するために私は全力を尽くすよ」。

 返事はなかった。彼は私の存在などないかのように,つぎの予定を秘書と確認していた。その1週間後,大晦日の朝,私はニュースで彼がレバノンに向けて密出国したことをいった。まず激しい怒りの感情がこみ上げた。裏切られたという思いである。しかし,彼がこの国の司法によって扱われてきたことを思い返すと,怒りの感情は別の方向へ向かった。

 実際のところ,私のなかではまだなにひとつ整理できていない。が,ひとつだけいえるのは,彼がこの1年あまりの間にみてきた日本の司法とそれを取り巻く環境を考えると,この密出国を「暴挙」「裏切り」「犯罪」といって全否定することはできないということである。彼と同じことをできる被告人はほとんどいないだろう。しかし,彼と同じ財力,人脈そして行動力がある人が同じ経験をしたなら,同じことをしようとする,少なくともそれを考えるだろうことは想像にかたくない。

 それは,しかし,いうまでもなく,この国で刑事司法に携わることを生業としている私にとっては,自己否定的な考えである。さびしく残念な結論である。もっと違う結論があるべきである。確かに私は裏切られた。しかし,裏切ったのはカルロス・ゴーンではない

 これは私の個人的な意見であり,弁護団の意見ではありません。(引用終わり)

 このゴーンの日本人弁護士が話した内容が,なにをいわんとしているかは,あえて説明・解釈などする必要がないと感じる。「ゴーン逃亡事件」にまつわって,このように指摘される「日本の裁判所」に固有な矛盾や問題点は,実は,安倍晋三の政権においてこそ,ますますみごとに収斂していき,しかもよりいっそう集約的に濃く表現されてきたからであった。そして,それ以上に問題になるのは,現状における「日本の状況」が改善・是正される可能性がほとんどない「核心の事実に関する確かな印象」も,併せて残る点である。

 安倍晋三が首相の地位にこれからも居続けるかぎり,この国はつるべ落としに悪い国へと拍車をかける為政しかなされない。こういった予測をあえて説明する必要などないのは,アベ自身がこれまで思う存分に実証してきたからである。 

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 【補  遺】

 「フランスの要人・ゴーン(元日産CEO)の国外逃亡劇は,日本政府がワイロを使って獲得した東京オリンピック開催権の剥奪見送りとのバーター取引か」『新ベンチャー革命』2020年01月03日,No.2562,http://blog.livedoor.jp/hisa_yamamot/archives/5447719.html の要旨

   1.元日産のCEO・カルロス・ゴーンはなぜ,わざわざ関空まで出かけて,出国したのか

   2.ゴーンの逃亡劇を闇支援したのは仏政府ではないか

   3.日本の捜査当局は,ゴーンの逃亡劇をみてみぬフリをしたと勘ぐることができる

 ゴーンの弁護士・弘中氏は寝耳に水と,とぼけていますが,ゴーンが逃亡することを暗に,みてみぬフリをしただけなのではないでしょうか。要するに,この事件は,日仏両国間における一種のバーター取引ではないでしょうか。

 本ブログの見方では,仏政府が本気で,東京オリンピック招致のワイロ事件を摘発したら,日本政府がワイロを使って,オリンピック開催権を不正に獲得したことが全世界にしれわたり,日本国家としての国際的信用が失われるところだったのです。(引用終わり)

 この意見・解釈がすべて事実であると確認はできない。観方としていえば,なんらか的中している側面・要素があるかもしれないという読み方なら,できるはずである。

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