安倍晋三政権の私物化為政を助力してきた今井尚哉秘書官の「対・アベ奉仕精神」の本性は反国民的な「私欲と独善」

安倍晋三政権の国家私物化路線を支援してきた首相秘書官今井尚哉が日本という国をこわしてきている実情は,売国の首相のデタラメ為政を全面的に助力してきたこの国家官僚の反国民的・非市民的な本性において,もっとも正直に表現されている


  要点:1 今井尚哉の正式地位明証は「内閣総理大臣秘書官内閣総理大臣補佐官」であるが,安倍晋三という総理大臣の頭脳をほとんどマインドコントロールしてきたとも観察できる

  要点:2  「幼稚で傲慢」「暗愚で無知」「粗暴で欺瞞」の総理大臣だからこそ,このような政務秘書官:今井尚哉に行政全般を乗っとられている「世襲3代目の大▲カ政治屋」。そしてこの秘書官は,いま落ち目であるこの日本に対してさらに拍車をかけるかっこうで,しかも自身の果たしている「客観的な役目」を認知することもないまま,オレがこの「 ✕ ✕ 首相」をアンダーコントロールできているつもりでいる

  要点:3  「愚者の歴史」そのものが,いまの日本では着々と蓄積されつつあるが,この悪い歴史の循環が “アベ無限的に” これからも進んでいくとしたら,これほど国民たちにとっての大きな不幸はない。

 

 「 “究極の売国奴政権” を中枢で動かしている筆頭秘書官・今井尚哉氏」『Shanti-Phula』2016/06/15 8:30 PM,https://shanti-phula.net/ja/social/blog/?p=112746

 「竹下雅敏氏からの情報です」と語りはじめるこの文章を参照する。

 安倍政権を中枢で動かすのは,筆頭秘書官の今井尚哉氏である。『田中龍作ジャーナル』は,サミットでの “世界経済におけるリーマン級のリスク” という怪文書を誰が作成したのかについて, “今井(尚哉)秘書官と菅原(郁郎)事務次官経産省ライン” とあります。このようなサミット文書を官邸が勝手にデッチ上げたことに対して,文末ではある議員の言葉として,「クーデターだ」としています。

 補注)ここで言及されたサミットとは,2016年5月26日・27日,日本の三重県志摩市阿児町神明賢島で開催されていた第42回先進国首脳会議(42nd G7 summit)を指している。略称は伊勢志摩サミット。 “世界経済におけるリーマン級のリスク” という点を,このサミットで発言してみた安倍晋三は,各国の首脳から拒否的な反応が返ってきても,その意味も分からずにただ,今井尚哉秘書官にいいふくめられた「別の意図」を,ともかく口に出したつもりであった。

〔記事に戻る→〕 いまや〔2016年6月時点ですでに〕安倍政権は,独裁政権になっていると考えられ,つぎの選挙で自民党が勝利して,緊急事態条項を手に入れると,完全に独裁政権になってしまう。現在の日本は,危機的な状況だといえる。

 補注)小選挙区比例代表並立制という現状における選挙制度のせいで,投票数の4割しかえていない自民党などの政権党が,3分の2もの議員数を当選させうるという非常に不公平な,いわば欠陥の選挙制度を享受できている。安倍晋三は首相として「専制的な独裁主義に等しい」政権運営をおこなってきているが,その経緯・結果は「モリ・カケ・桜問題」を代表とする「腐敗・堕落だらけのこの政権」をもって,その最高度の狂乱状態となって開花してもいる。
 
 首相秘書官の今井尚哉政は,武器装備移転三原則の制定を始め,政治献金の復活,籾井勝人NHK会長による理事4人の粛清事件,伊勢志摩サミットでの怪文書作成,外務省・斎木事務次官財務相・田中事務次官の退任人事にかかわっていると指摘されている。

 つまり,官僚トップの首を簡単に切れるほどの権力を有しており,上記以外にも今井は “日本の原発の海外輸出を推進する政策を進めた中心人物” である。福井県大飯原発を再稼働させるために,滋賀県嘉田由紀子知事や京都府山田啓二知事に「再稼働しないと電力不足になる」などと散々脅しをかけて回った人物”である。

 原発再稼働を始め,アベノミクス・三本の矢,一億総活躍社会なども,彼が先頭に立って決めたといわれ,今井こそが「現在の安倍政権を動かしている中心人物である」ことは,容易に察知できる事実といえる。

 補注)問題の核心は,こうした今井尚哉首相秘書官の安倍晋三を助けながらおこなってきた政策のほとんどすべてが,いまでは不首尾・不如意・不始末に終わっていた事実に観てとることができる。とりわけ,原発問題:電力事情に関して今井が働いてきた「経産省官僚の立場=原発推進」の方途は,いまでは八方ふさがりになっている。この現在における実情ひとつをもってしても,今井が完全に過誤でしかありえない関与をしてきたことは否定できない。

 その意味で今井尚哉は,首相秘書官としては数回かはすでに解任されていてもなんらおかしくなかった程度の人物であった。ところこの国家官僚がそれでも,安倍晋三という「世襲3代目の大▲カ政治屋」の脳細胞を乗っとれたかのように,いいかえれば「アンダーコントロール状態」にできているのは,実は,この今井の問題以上に「安倍自身の問題であった」としかいいようがない。

 それでも,いまだに「こんな人」が日本国の最高指導者なのである。安倍晋三君の幸せは国民たちの不幸せ,……「この国」は「そんな国」になりはてている。

〔記事に戻る→〕  安倍晋三の親しいスシ友である田崎史郎が書いた『安倍官邸の正体』 (講談社現代新書,2014年12月)は,安倍政権の権力基盤が「正副官房菅長官会議」にある事実に言及していた。つまり,安倍晋三,菅 義偉,世耕弘成加藤勝信杉田和博,そして首相秘書官の今井尚哉による会議で,政治案件のすべてが意思決定されている事情を説明していた。しかも,これらの人物の中心に居るのが,この今井だと推定されていた。

 その肝心・要の位置を占めている今井尚哉が,いったい誰のために働いているのかといえば,ジャパンハンドラーの1人,リチャード・アーミテージ(元アメリカ合衆国国務副長官)の言葉を聞けば,ただちに明らかとなる。安倍政権は, “究極の売国奴政権” だと考えて間違いない。

 現在〔この記述がされた時点での話題〕,プーチン大統領と会談したキッシンジャー博士は,アーミテージマイケル・グリーンを排除する意向のようである。キッシンジャー博士が相手では,彼らは太刀打ちできない。こうした記事が出て来ることも含め,安倍政権は崖っぷちに追いつめられたといえる。(参照終わり)

 以上に参照した『Shanti-Phula』は,別にも「[森友問題]前川喜平事務次官が『司令塔は今井尚哉首相秘書官ではないか』と発言 ~安倍政権の支持率は下落する一方~」(2018/03/21 8:15 PM,https://shanti-phula.net/ja/social/blog/?p=155984)と題した記述中で,「あべぴょんの頭で森友問題を仕切れるはずがないので,土地売買の件は今井尚哉氏が指示したものだと予想していますが,現在の安倍政権倒閣の動きも,そうではないかと予想しています」と語っていた。要は,この「安倍晋三⇔今井尚哉の人間関係」模様は,ごく自然のなりゆきとして形成されていたと観察されてよいものである。

 要は 「 “影の総理とも呼ばれる今井尚哉秘書官” と直接やりとりしているNHKの小池英夫報道局長が,圧力をくわえ,報道を歪めている! ~政権に近い記者が,NHK内で絶大な権力を持っているのは確か~」(『Shanti-Phula』2018/12/13 9:30 PM,https://shanti-phula.net/ja/social/blog/?p=182893)といわれているわけである。ところが,最近となってみればその程度の内容は,われわれ庶民の立場から観ても,たいして驚くほどの事実ではなくなっている。

 ニューズ・オプエドの上杉 隆は,「波取り記者」という政権とのパイプ役になる記者がいて,この波取り記者の仕事は,政権にとって都合の悪いジャーナリストやコメンテーターを政権に伝え,潰させることを仕事にしているという。しかも,この波取り記者は,各局のエース級が担当しており,伊藤詩織さん事件の山口敬之は,TBSの波取り記者だったといわれている。

 そうだとすると, NHKの小池英夫報道局長は,このNHK内の波取り記者だと考えてよい。元NHK会長の海老沢勝二も波取り記者だったらしく,そうなると,この小池英夫も将来のNHK会長候補なのか。いずれにしても,政権に近い記者が,NHK内で絶大な権力をもっている。

 以上の実情をしっただけでも,大手マスコミは政権側の道具でしかない事実が,はっきりと把握できるはずである。世の中を変えるにはまず, “テレビを消せ!” というほかない。(参照終わり)

 本ブログ筆者の家では,NHKのテレビ放送をまともに視聴できる家電機器を使用しておらず,ラジオのNHKニュースすら,以前から聴かなくなっている。なぜかといえば,国民たちなどのための放送局などでは全然ありえない「NHKの放送内容」には,もう愛想が尽きていた。くわえていうと,その偽善的・欺瞞的な「皆さまのNHK」という猫なで声を発する基本的な立場については,非常なる違和感を抱かざるをえないでいる。NHKの現在は,国営放送となんら変わりない組織体質になっている。それならば,国家予算を直接の財源に充ててもらい,運営していけばよいだけのことである。

 ところで,NHKの受信契約「率」に関していうと,本当の統計数値がわれわれに教えられているか,このことじたいに関してからして疑問があった。ネット上にはつぎのような意見・指摘も飛びかっているが,あながちウソとはいえず,話半分(以上は本当)に耳を傾けて聴く必要がある。以下を読んだら,きっと「なに,これ?」という印象をもつはずである。

 ※-1 2012/2/3 21:44:27

 受信契約して滞納すると訴えられています。

 

  ★ 電力供給契約の6300万件が分母。テレビの設置がないもの300万件,支払免除300万件,契約して滞納中400万件,正常支払い3300万件,未契約2000万件といったところ。つまり,3300÷6000=55%くらいの支払い率で,大都市は40%程度です。

  ★ NHKの民事訴訟は,契約して滞納している400万件が対象。「NHKと受信契約があるなら解約」。「受信契約をしない」。「期限のない寄付契約」など,常識があれば結びません。自分から申告しないかぎり,契約した月からの支払いになります。

 

 ※-2 2012/2/4 07:19:21

  関西の契約率は22%

  関東の契約率は65%

 

 ※-3 2012/1/31 21:00:42

 NHK内部告発者,立花孝志氏の指摘,参考にしてください。

 --受信料払っている人間はバカ バカ 大バカ。⇒ http://www.youtube.com/watch?v=axA3NqQv1ok&feature=related

 

 ※-4 よくしらないとNHKに騙されますよ。NHKは自分のところの電波を使って,義務だ・法律で決まっていると洗脳し,何十年と騙してきました。だからいまもって,テレビがあると受信料を必らず払わなければならないと思ってる人のなんと多いことか,実は私もそのように思っておりました。NHK自身,手強い方を相手にしますと,契約しなくてよいといいます。暴力団がいい例です。

 

 ※-5 NHKと受信契約したいんですが,NHKが契約を拒否します。受信規約12-2に個人情報を第三者に渡すという条項があります。この条項の削除を要求したところ,NHKが契約を拒否します。NHKの拒否ですから手に負えません。

 註記)「NHKの受信料で払っていない方って,どのくらいの割合になっているんですか? また,友人が賃貸アパートに居住しており,結婚してから7年くらいたちますが,NHKの契約をせず,いままで支払いを」『YAHOO! JAPAN ニュース』2012/1/31 20:45:31 ~ 2012/2/8 00:49:23,https://realestate.yahoo.co.jp/knowledge/chiebukuro/detail/1280542427/

 そういえば,NHKの記者に岩田明子という人物がいて,局内ではたいそうな権勢を誇っている。この人は以前より安倍晋三の母親に気に入られている「アベ専属・ヨイショ」用のNHKの記者で,アベに関する報道をするときのそのひいきぶりといったらこれはひどい時事通信の記者であった田崎史郎と並んで「アベ・腰巾着記者」として “雌雄を代表する2人” である。

 つぎの ② では,国営放送局NHKの臭い話題から今井尚哉秘書官の話題に戻る。


 「総理のためだけに動く『官邸官僚』。今井補佐官の正体〈森 功氏〉」『HARBOR BUSINESS Online』2019.11.21,https://hbol.jp/206895(『月刊日本』バックナンバー)

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 1) 国家を私物化する安倍晋三・国民を裏切りつづけた7年間

 〔2019年〕11月20日桂太郎(第11・13・15代内閣総理大臣)を抜き,憲政史上最長の在職日数となった安倍晋三総理。この間,安倍総理は官僚人事を壟断し,自身の手駒として動く忠実な下僕を主要ポストに据え,自身の「身内」に利権を分け与え,嘘を嘘で糊塗し,法や民主主義を踏みにじり,公文書を捏造させ,国家を私物化してきた。

 安倍総理は「政治は結果」というが,その結果は,粉飾だらけのアベノミクス,失敗だらけでカネをばらまく外交とろくな成果もみられない。

 『月刊日本〔2019年の〕12月号』では,総特集として,長期政権の驕りと緩みが噴出しまくっている安倍政権を批判する「国家を私物化する安倍晋三 国民を裏切り続けた7年間」を掲載している。

 今回はその特集から,ジャーナリストの森功氏の論考を転載し,ここに紹介したい。 

 ※ 人物紹介 ※  森 功(もり・いさお)は,1961年福岡県生まれ,岡山大学文学部卒,出版社勤務を経て,2003年フリーランスのノンフィクション作家に転身。

 

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 ※『月刊日本』※ 「日本の自立と再生を目指す,闘う言論誌」を標榜する保守系オピニオン誌。「左右」という偏狭な枠組みに囚われない硬派な論調とスタンスで知られる。

 2) 国家・国民ではなく安倍首相のために働く官邸官僚たち

 a) 第2次安倍政権では,首相秘書官兼首相補佐官の今井尚哉氏を中心とする「官邸官僚」が突出した力をもち,霞が関を牛耳っています。森さんは『官邸官僚』(文藝春秋)で,この官邸官僚の弊害を指摘しています。

  森功(以下,の話) ⇒  今井さんをはじめとする官邸官僚は,けっして古巣の省庁のトップを走ってきたわけではありません。安倍さんの絶大な信頼を獲得し,思いのままに権勢を振るっているのです。その権勢は安倍さんの威光なしにはなりたちません。

 本来ならば,国の政策を決めるさいに,各省庁の幹部が総理に対して直言しなければならないはずです。ところが,官邸官僚に抑えこまれて,各省庁がまともに政策を提示できなくなっています。「内閣人事局」によって省庁の幹部人事を握られている恐怖もあり,官邸の意向には逆らえなくなっているのです。

 各省庁はそれぞれの専門分野に精通しています。問題点を総理にきちんと説明し,それを整理したうえで政策を練るべきです。ところが,そのプロセスがなくなってしまっているのです。霞が関システムの崩壊といってもいいでしょう。

 首相がかかげる政策を,官邸官僚が経産省に丸投げし,経産省が政策を作っています。その政策に他の省庁が従わざるをえない状況です。安倍政権が「経産内閣」と呼ばれるゆえんです。

 b) 今井氏らは,総理の分身であると同時に,総理の振付師とも呼ばれています。

  森 ⇒ 「一億総活躍社会」というスローガンを作ったのも今井さんやそのブレーンたちです。今井さんは古巣の経産省のブレーンを使って政策を作っています。その1人が,最近タレントの菊池桃子さんと結婚した新原浩朗・経済産業政策局長です。彼は,内閣府政策統括官として,働き方改革や幼児教育の無償化などの目玉政策を進めてきた人物です。

 c) 今井氏の頭のなかには安倍内閣の支持率をいかに上げるかしかないと指摘されています。

  森 ⇒  今井さんの危うさはそこにあります。確かに彼らは安倍さんのために必死に働いています。しかし,国家,国民の利益のために働いているようにみえないのです。

 今井さんは,ひたすら安倍さんを守るということに徹し,そのためには手段を選びません。9月の内閣改造で今井氏が首相秘書官にくわえて首相補佐官を兼務することになったのも,安倍さんを守ってきた論功行賞でしょう。

 第1次安倍政権の崩壊を教訓として,彼らは内閣支持率低下を極端に恐れています。とにかく,国民受けする,耳障りのいい政策を打ち上げることばかり考えています。ところが,国民受けを狙った政策はことごとく失敗しています。

 d) 今井氏はなぜ安倍総理の信頼を得られるようになったのでしょうか。

  森 ⇒  今井さんが特別優秀なのかどうか私にはわかりませんが,安倍さんは「今井ちゃんはなんて頭がいいんだ。本人の頭の中をみてみたい」と語るほど,高く評価しているようです。

 もともと今井さんは経済産業省で主に産業政策・エネルギー畑を歩んできましたが,第1次安倍政権が発足すると内閣官房に出向し,総理秘書官に就任しました。

 補注)今井尚哉秘書官は,経産省資源エネルギー庁において仕事をしていた時期から,日本の原発政策推進の有力な官僚の1人であった。しかし,今井がかかわってきた日本における「国策民営」方式になる原発事業の展開は,完全に失敗してきた。いまだにその結果が “癒やされる” ごとき方向性や可能性はまったくありえず,再生エネの方途にエネルギー政策が転換を余儀なくされてきた事実だけが明確になっている。

 その意味でいえば今井尚哉首相秘書官は,安倍の原発推進の立場を無条件に支持する国家官僚の立場を維持してきたといえる。だが,いまの時期にもなってなお原発路線を無条件的に推進させる発想は,時代遅れどころか,地球環境の維持・改善のためには逆機能でしかありえない。とりわけ,「今井尚哉首相秘書官の安倍晋三に対する〈忖度〉的な操縦方法」は,国民政治経済的な観点から観ると百%以上完全に,そして厚生経済的な便益から評価しても絶対的な誤謬を犯してきた。

 問題の焦点になにがあるかというと,「安倍晋三と今井尚哉」という個人的な関係性が,国家の次元における公益性にまでは全然連絡できていない状態のまま,安倍の恣意的な為政を今井が無条件に支援し推進させるといった具合になっていて,いわば「国民国家の全体的な体制に対する反動形成:逆機能」がこの2人の悪手によってどんどん深化させられてきた。

〔森に戻る→〕 今井さんは経団連会長を務めた今井 敬さんの甥に当たりますが,敬さんの兄が通産事務次官を務めた今井善衛さんです。安倍さんのお祖父さんの岸 信介が商工大臣だったときに,その秘書官を務めていたのが善衛さんです。安倍さんはそのことをしり,それから2人は急接近していったようです。

 2007年9月に第1次政権は幕を閉じました。安倍さんは潰瘍性大腸炎に悩まされ,誰もが政界での再起を危ぶんでいました。そんななかで,同じ経産官僚の長谷川榮一さんとともに安倍さんを励ましつづけたのが,今井さんでした。長谷川さんの発案で,今井さんは安倍さんを高尾山登山に誘い,3人で山道に挑戦したといいます。こうして,今井さんは安倍さんと特別な関係を築くことになったのでしょう。

 e) 今井氏は経済政策だけではなく,外交政策にも介入しています。

  森 ⇒  官邸が外交を主導することじたいは批判すべきことではありません。しかし,外交においては,外務省の情報や経験の蓄積をうまく活用しなければいけません。問題は,今井さんが外務省に無断で動いていることです。

 もともと経産省にはジェトロがあるので,国際的なパイプがあるのは事実です。今井さんはそれを利用して,外務省と異なるルートで外交を動かそうとしました。もっとも象徴的なケースが,日露外交です。北方領土の解決はむずかしいことは今井さんにもわかっているはずです。しかし,あたかも二島が返還されるかのように演出し,支持率アップにつなげようとしたのでしょう。

 2015年11月に,プーチンの盟友とされ,ロシアのエネルギー産業に絶大な影響力をもつ石油大手「ロスネフチ」社長のイーゴリ・セーチンが来日したさい,今井さんは彼を官邸に招待しています。こうした人脈を使って,安倍政権は日露による北方領土の共同経済活動を華々しく打ち上げました。日本側からカードを切って,ロシア側にお願いする格好です。これでは,ロシアに足元をみられただけです。今井さんは,通常の外交でやってはいけないことをやってしまったのです。

 補注)つまり今井尚哉首相秘書官は外交については “素人のくせ” に口出したあげく失敗した,いいかえれば,首相の安倍晋三に失敗させた。もっとも,そのようにさせられる結果を招いた晋三が一番愚かであった。それにしても,このような今井と安倍の「2人組による単なる個人プレーな外交」では,ロシアのプーチンに歯が立つわけもなく,その後における日露関係は完全にゆきづまったままになっている。

 今井は,自分がよく分かりもせず,もともとかかわらなくてもいいことに関してまで乗り出し,対ロシア外交では安倍に入れ知恵したつもりかもしれない。ところが,日本の歴代政府が積み上げてきた外交の蓄積を無に帰するヘマを犯していた。だから,今井も今井なら,この補佐官にいいように操られて失敗させられるアベもアベ。

〔森に戻る→〕 プーチンには,日本から援助を引き出す狙いはあっても,二島の先行返還など認めるつもりはありません。結局,日露関係は動きませんでした。

 f) 2017年5月には,安倍首相が,訪中する二階俊博幹事長に託した習 近平主席宛ての親書を,今井氏が書きかえたとも報じられています。

  森 ⇒  そもそも,首相の外交親書は外務省が草案を書き,外務省出身の官邸の事務秘書官を通じて首相に確認を求めます。そして,最終的に外相の決裁を経て,首相が了承することになっています。ところが,今井さんは外務省や国家安全保障会議(NSC)とのすりあわせもなく,日中関係改善に前向きな内容を付けくわえたのです。今井さんにインタビューしたさいにも,「一帯一路についても可能であれば協力関係を築いていきたい」との文言を付けくわえたことを認めました。

 しかし,これは外務省やNSCの顔をつぶすことになり,なにより従来の政策,方針の変更ですからもっと慎重であるべきです。国家安全保障局(NSS)局長(当時)の谷内正太郎さんが激怒し,「なぜ書きかえたんだ」と今井さんに詰め寄ったそうです。このとき今井さんは,例によって「総理の意向です」といい返したそうです。今井さんの親書書きかえは,アメリカの不興を買っただけだったと思います。

 3) 官邸主導にはチェック機能が必要

 a) 今井氏は,安倍政権の原発輸出も主導しました。

  森 ⇒  安倍さんと今井さんの関係はもちつもたれつという関係だということです。今井さんにとっては,安倍さんを支えることで,自分が温めて来た政策を実現できるということです。原発輸出はその象徴です。もともと,貿易経済協力局時代の今井さんは,中東への原発輸出にもっとも力を入れていました。

 第2次安倍政権成立まもなく,今井さんは安倍さんを連れてトルコを二度訪問しています。2013年5月には,日本はトルコと原子力協定を締結しました。しかし,結局原発輸出も失敗に終わりました。

 補注)前段にもふれたとおり,この原発事業にかかわってきた今井の努力は,現段階に至ってはその全般が失敗したというほかなくなっている。すでに責任問題「化」しているはずだが,アベの庇護のもとにある今井は,「自責の念:反省する気持」とはほとんど無縁でいられるのである。

 b) 森友学園への国有地売却をめぐる財務省の決裁文書改ざんをめぐり,理財局長(当時)の佐川宣寿氏が刑事告発されましたが,安倍夫妻を守ろうとした今井氏が佐川氏に改ざんを指示した疑いが指摘されています。

  森 ⇒  今井さんと佐川さんはともに1982年入省の同期で,仲がいいとされています。また,今井さんは秘書官という立場上,安倍ファミリーの面倒もみていました。昭恵夫人が雑誌のインタビューを受けるときも,そばについていました。さらに,昭恵夫人付き秘書を務めていたのは,今井氏の経産省の後輩である谷査恵子さんです。だからこそ,野党議員たちは「今井-谷-昭恵ライン」に注目し,今井さんの証人喚問を要求してきたのです。

 昨〔2018〕年4月,今井さん本人から文藝春秋の担当編集者に「しっかり説明にうかがいたい」との連絡が入り,彼にインタビューしました。そのさい,彼は疑惑を否定しましたが,疑惑は払拭できていないと思います。

 c) ポスト安倍政権の時代にも,今井氏のような官邸官僚が政権を支えることになるのでしょうか。

  森 ⇒  実は官邸官僚には2種類あります。ひとつは,安倍さんの特別な信頼をえている今井さんたちの官邸官僚です。もうひとつは,菅官房長官に近い首相補佐官和泉洋人さんや官房副長官杉田和博さんらの官邸官僚です。

 仮に菅さんが安倍さんの後継者になれば,異なる顔ぶれの官邸官僚が跋扈することになるでしょう。目まぐるしい情勢変化に対応し,スピーディーな政策立案が求められていることは否定できません。しかし,官邸主導の政権運営に対するチェック機能が健全に働かなければ,権力の暴走を招くことにしかならないと思います。
  (以上,聞き手・構成 坪内隆彦)

 安倍晋三が官邸から消えてその代わりに菅 義偉がその主になったら,それでも「異なる顔ぶれの官邸官僚が跋扈することになる」ことになんら変化はなく,また「目まぐるしい情勢変化に対応し,スピーディーな政策立案が求められている」にもかかわらず,「アベの時と同じにぐずぐずした」対応しかできないのではないかと,危惧されるに違いあるまい。

 ましてや,現状までをみるにつけて「官邸主導の政権運営に対するチェック機能」などといっても,それがすでに完全に欠損した状態になっている事実を考慮するとき,この自民党の政権に向かい「それ(チェック機能)」が「健全に働かなければ,権力の暴走を招くことにしかならない」などと語りかけてみたところで,これにはもとより「なんの効果もなく」,結局はこれからにおいても「期待できる筋合いなどなにもみいだせない」。


  アベ「ゾンビ政権」には,みずから「ゾンビ化させた政治・経済」を起死回生させる手立てはない

 今日〔202011月23日〕『日本経済新聞』朝刊23面「マーケット総合2」のコラム「大機小機」が面白い文章を書いていた。② までの日本の政治・経済を念頭に置いた議論になっている。これは「アベノミクス & アベノポリティックス」の架空性・非現実性を忌憚なく剔抉している。ともかく引用する。

   ★〈大機小機〉ゾンビ国家からの脱却

 

 このところの株価は好調だが,世界的な景気減速懸念を受けて積極財政論が盛んになっている。昨〔2019〕年来の現代貨幣理論(MMT)にくわえて,米国のサマーズ教授らがかねて唱えている「長期停滞論」を背景に,自然利子率が低下して金融政策が有効性を失っている状況下では,財政政策に頼るべきだという主張も展開されている。しかしながら,これらの主張には,その場しのぎのバラマキ政策を助長して成長力をそいでしまうという大きな問題がある。

 

 実際にそうなっているのがわが国といえよう。わが国ではバブル経済崩壊後,1990年代になんどもおこなわれた景気対策の結果,空席ばかりの市民ホールや巨大な釣り堀といわれた港湾施設などが造られた。それらには短期的な景気浮揚効果はあったが,日本の長期的な成長力を減殺してしまった。

 

 そもそも景気対策を説くケインズの理論には,経済の成長理論は含まれていない。では,どうしたら経済を成長させられるかと問われたケインズの答えは,アニマルスピリット(企業家精神)だった。

 

 アニマルスピリットをもっとも萎えさせるのが,バラマキ政策だ。それでいいではないか,ゼロに近い金利のもとで,コストもほとんどゼロなのだからと反論されるかもしれない。だが,日本の現状をみると,そうはいえまい。

 

 低金利下でゾンビ企業が生き残っている結果,日本の労働生産性は先進7カ国で最下位,米国の6割の水準に低迷している(日本生産性本部調べ)。中小企業の7割は赤字だ。これでは,いつまでたっても力強い成長など望むべくもない。積極財政論の結果,バラマキ政策がおこなわれて生産性の低い企業が生き残っているわが国の姿は「ゾンビ国家」というべきものだ。

 

 ゾンビ国家は,低金利が続くかぎり破綻することはない。しかしながら,赤字すれすれのゾンビ企業を抱えて低成長を恒常化させ国民の所得も伸び悩む。多くの国がそのような状況になれば,世界経済全体がゾンビ化してしまうことになる。

 

 賢者は歴史に学び,愚者は経験に学ぶという。よそ様のことはいざしらず,実際に苦い経験をしているわが国としては,せめて愚者としてみずからの経験に学んで,まずはゾンビ国家から脱却する道を探るべきであろう。

 (唯識)(引用終わり)

 もっともな意見・評論である。しかし,そのゾンビ的な政治家(政治屋)の該当者であるはずの「安倍晋三や菅 義偉たち面々」に向かって,君たちは「賢者は歴史に学び,愚者は経験に学ぶ」のだと説教をしても,そして「せめて,愚者としてみずからの経験に学んで,まずはゾンビ国家から脱却する道を探るべき」だと勧奨してみても,馬耳東風というより以前に,人間として政治家としてその意味を理解できそうな人たちにはみえない。なんといっても,そのところがとても悲しい。

 国家主義国粋主義は,人類の敵である。ゾンビとなって復権したA級戦犯の岸の延長路線を,世界は許さない。ストロング・ナショナリストなどはもってのほかで,日本とアジアの恥である。
 註記) 「安倍撃墜が始まる!  本澤二郎の「日本の風景」(データハウス3571)」『jlj0011のblog』2020年01月21,http://jlj0011.livedoor.blog/archives/23154928.html

 どちらかというと,アベやスガはいまでもまだ,実は「愚者として〔の〕歴史を積み上げ〔てい〕る最中」なのだから,いまさらなにをかいわんや,という結論にしかなりえない。彼らは21世紀の2010年代における日本国を破壊してきた。みていればいいのである。2020東京オリンピックのあとに,なにがこの日本を襲うかについては,いまから警戒を怠らないで用心しておく必要がある。

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