「3・11」東日本大震災と東電福島第1原発事故を早く忘れたい安倍政権は,2020東京オリンピックで原子炉核爆発事故をゴマカシつづけたい

2011年「3・11」の東日本大震災や東電福島第1原発事故現場など,「人類の歴史の千年後」にまで必らず記憶されていく核爆発事故を早く忘れていたい「安倍政権の姑息」,そして,積雪が足りないのは温暖化のせいだと不正確に偏った報道(つまり誤った原発支援)をする新聞など


  要点:1 東電福島第1原発事故現場は半永久的に,幕引きにできる現実にない,これからもずっとつづけていくほかない「後始末と廃炉」の工程作業

  要点:2 スキー場では「積雪がない」とか「雪が足りない」と,新聞などが盛んに報道しているが,積雪が十分であるスキー場が「例年どおりにたくさんある事実」を無視している,これでは中立・公正かつ客観性のある報道とはいえない。なんらかの作為がこめられていると感じる

  要点:3 原発は「地球温暖化を救える,炭酸ガスを出さない」などいった誤説・駄弁を信じてはいけない。原発ほど高温を出して電気を作る装置・機械はほかになく,熱効率も3分の1であって,いまでは発電方式としては劣等生の烙印を押された電力生産方式である

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 東京電力福島第1原発事故の概要」『市民放射能測定データサイト みんなのデータサイト』2018年月,https://minnanods.net/learn/tepcos-accident-basics/about-tepco-nuclear-plant-accident.html

 2011年3月11日に起きた東日本大震災(日本観測史上最大規模:マグニチュード 9.0)により,福島県に設置された東京電力福島第1原発の原子炉が3基同時にメルトダウンした人類初の原発事故です。IAEA国際原子力機関)が定める原発事故の国際評価尺度(INES)では,最悪レベルの “深刻な事故” を指す「レベル7」とされました。

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 出所)ウィキペディアから。 

 

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 出所)環境省ホームページ,https://www.env.go.jp/chemi/rhm/h28kisoshiryo/h28kiso-02-02-01.html

 放射能の総放出量はセシウム137の量で15,000テラベクレルともいわれ,広島原爆と比較して168.5発分という算定があります(2011年8月26日,原子力安全・保安院)。

 原発事故は,日本国内において現在でも非常事態宣言が継続しています。原発から出る汚染水もどんどんたまり,また海へと流れています。いまでも毎日多くの人が事故の後始末のため高線量の現場で作業に従事しています。

 安倍首相は福島第1原発について「アンダーコントロール」と世界に向けて発言をしましたが,放射能は毎時48万ベクレル(2017年11月東京電力データ)がいまだに出つづけています。

 汚染水は大量に溜まりつづけ,海へと漏洩しており,放射能を封じこめることなどできず,燃料デブリの取り出し方法さえ確立できていません。

 東北から関東の各地では放射能に汚染したあらゆるものをフレコンバッグに詰め,生活空間や運動場などのすぐ横にも積み上げられています。(引用終わり)

 補注)以上の説明に関連する情報に,こういう事実があった。2019年10月13日に台風19号が襲来し,通過した3日後の16日朝,福島県田村市の仮置き場に保管していた原発事故で生じた除染廃棄物を詰めたフレコンバッグ(保管袋)が川へと流出していたことがみつかった。2020年のオリンピックの種目によっては,そのような汚染物を一時的に別の場所に移しておこなわれる予定となっているものがある。

 註記)なんとか許可された同行取材 環境省の調査団が見た光景」asahi.com 2020年1月20日 15時30分,https://digital.asahi.com/articles/ASN1K34NGN17UGTB003.html

2020年1月20日 15時30分
2020年1月20日 15時30分

 安倍政権は,東電福島第1原発事故現場とこの事故が地域社会に与えた放射性物質の汚染を「なるべくないものにしたい」,あるいは「残っていてもごく少なめでしかない」ようにしておきたい,つまり,全般的になるべく隠蔽・抹消しようとする態度を,一環して採っている。その汚染状況ついてははまだ分からないことも多く残るなかで,慎重には慎重を期して,これからも除染などの関連業務に取りくんでいなけばならない政府の態度が,まるで「臭いモノにフタをする」要領でもって,「ある事実をなき事実」にすりかえるための画策ばかりをおこなってきた。

【参考記事】
  鈴木博喜(「民の声新聞」発行人)「【106カ月目の双葉町はいま】避難指示解除のち聖火リレー福島県の実行委がルート追加を了承。『偽りの復興PRだ』。届かぬ双葉町民の怒り」『BLOGOS』2020年01月24日 11:48,https://blogos.com/article/431577/

 

 「〈e潮流〉廃炉「30~40年後」は本当か(佐々木英輔)」朝日新聞』2020年1月23日夕刊4面「特集」

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 「冷温停止状態」という耳慣れない言葉が,繰り返し報じられたのはいまから8年前,2011年の年末のことだ。事故を起こした東京電力福島第1原発について,この状態を達成したとして当時の野田佳彦首相が「事故収束」を宣言した。

 冷温停止とは本来,原子炉の運転停止操作によって水温が100度未満になり,安定したことをいう。しかし,燃料が溶け落ち,放射性物質が漏れ続ける事故炉に当てはめるには無理がある。そこで「状態」を付け,漏れが大幅に抑えられているといった独自の定義を新たに設けた。

 課題が山積みのなか,達成ありきで言葉を繕う姿勢が批判を浴びた。この5日後,事故収束の工程表に代わって国と東電が定めたのが廃炉工程表(中長期ロードマップ)だ。30~40年後に廃炉を終えるとかかげて手順を示した。この工程表の2年ぶり5回目の改訂が昨〔2019〕年末にあった。

 廃炉時期の目標は変えなかった。記者会見では,この点に質問が集中した。「遅れているのにどうして可能なのか」「廃炉終了とはどういう状態か」。すでに8年が経ち,残りは22~32年。一方で,使用済み燃料プールに残る燃料の取り出し工程はずれこんだ。建屋をすべて解体して更地にするのか,放射性廃棄物をどうするのかもはっきりしない。

 今回の改定では,2031年末を新たな区切りに位置づけた。このときまでにプールからの取り出しを終えるとしたものの,最難関の溶融燃料(燃料デブリ)については具体像を書きこめなかった。この時点で残された時間は10~20年。目標の厳しさは明らかだ。

 経済産業省や東電は「この10年間をしっかり進めていく」「全体としては廃炉作業は進んできている」と目標を変えない理由を説明した。廃炉の最終形を聞かれても,「リスクが取り除かれている状態」(経産省),「地元の皆さんとご相談して決めていく」(東電)とかわした。

 デブリの試験的な取り出しは2021年からで,先を見通しにくい事情があるのも確かだ。ただ,更地にするなら「ご相談」の必要もない。廃炉の定義をあいまいにしておけば,あとから都合に合わせて目標達成を宣言することも可能になってしまう。

 「いまから取り組まないと。軽く20年,30年かかる」。今〔1〕月16日にあった原子力規制委員会では,廃炉で生じる廃棄物の運び出しをめぐり,更田豊志委員長が東電の小早川智明社長にこう注文をつけた。行き先探しは通常の原発でも困難なのに,当事者の努力がみえないとの指摘だ。

 補注)言葉尻をとらえていうが,「軽く」ではなくて「ふつう」あるいは「重く」みて,東電福島第1原発事故現場の「後始末と廃炉」を完了させるための時間(年月)は,いったい何十何年かかると理解したらよいのか? 軽くで20~30年といわれるならば,重くだとこの年数は3桁:100年の単位になりそうである。

 というよりは,事故を起こしていない原発を通常に廃炉にする作業工程そのものが「1世紀」の仕事だと,すでに欧米の場合だと明確に説明されている。それなのに,日本の原子力規制委員会にかぎっては,ずいぶんと甘い「創り話」のような説明に逃げこんでいる。

 廃炉の最終形についても,そろそろ社会で踏みこんだ議論を始めるときではないか。いつどのような姿をめざすかは,復興にもかかわる。目標が達成できない可能性や最悪のケースなど,建前にとどまらない情報を国と東電がはっきり示すことが,議論の土台になる。編集委員)(引用終わり)

 この記事に書かれている東電側の基本姿勢は,率直にいって欺瞞に満ちている。本ブログ筆者はすでに,たとえばつぎのブログ記事で強調したのは,東電福島第1原発事故現場の「後始末と廃炉」は,1世紀単位の時間の長さでもって対処していくほかないきびしい現実であった。

 ※-1 2019-12-28

 「東電福島第1原発事故現場はいったいいつになったら片づけられるのか,廃炉完了までの見通しはまだ見当すらついていない」

  リンク ⇒ https://socialsciencereview.hatenablog.com/entry/2019/12/28/130118

 

 ※-2 2020-01-20

 「東電福島第1原発事故現場の後始末と廃炉は,いつになったら終えられるか,まったく展望すらままならない現況」

  リンク ⇒ https://socialsciencereview.hatenablog.com/entry/2020/01/20/105919

 ところが,東電福島第1原発事故現場については,あと10年単位で時間を重ねていけばそのうち始末が全部できるかのように,同時にまた,かなり曖昧であるゆえ,けっして確信などありえない話題として語られている。ともかく,目先だけを一時的にとりつくろうための,つまり,結局はごまかしにしかなりえない「今後に関する展望」が説かれてきた。

 欧米の原発で通常の廃炉工程に入っている原発が「20年や30年で片づく作業ではない事実」は,すでに周知の事実として教えられているにもかかわらず,東電側は以上のような “詮ない対応” に終始してきた。

 要するに,東電福島第1原発「事故現場の後始末と廃炉の問題」は,端的にいってしまえば《悪魔の火》が飛び散った場所として,「放射性物質の汚染」にまみれた「呪われた状態」となっている。いつになったそこに更地が回復できるなどといった予想は,残念ながらしないほうがいいに決まっている。

 通常の廃炉作業であっても,放射性物質汚染廃棄物の最終処理場が必要とされる。だが,いまのところ,使用済燃料の中間処理のための貯蔵施設(つまり一時預かり所のこと)として,たとえば「むつ中間貯蔵施設」が現在建設中であっても,それではそのつぎに必要である「廃棄物処理用の最終処理施設」が用意されるみこみはあるのか問われると,これがいわゆる迷惑施設であることから,日本のどこにもその候補地を求めることができないで,立ち往生している。

 また,東電福島第1原発事故現場の後始末をめぐる問題としては,つぎの ③ の困難が今後において完全に解消できないでいる。

 

 「〈取材考記〉汚染水処分判断,経産省小委から政府へ 『丸投げ』が招く,風評固定化リスク(大月規義)」朝日新聞』2020年1月23日夕刊9面「夕刊解説」

 東京電力福島第1原発にたまる汚染水をいつどこに捨てるのか,経済産業省の小委員会が政府に判断を「丸投げ」して議論を打ち切ろうとしている。昨〔2019〕年末の小委員会に同省が示した「取りまとめ案」では,放出場所を海か大気中か決めず,時期は「政府が責任をもって決定するべきだ」だった。

 なぜいま打ち切るのか。同省幹部に聞くと,「もう議論は尽くされた」。それでいいのか? 経産省が汚染水対策の専門家会議を立ち上げたのは汚染水漏れが深刻化した2013年。安倍晋三首相が東京五輪の誘致に向け,汚染水を「状況はコントロールされている」と演説した年だった。

 技術的な検討が終わると,2016年にいまの小委員会ができた。汚染水を安全に薄めて環境へ放出したときの風評被害など,社会的な影響を話しあうのが役目だった。

 議論は公開され,一般の人たちの意見を聞く公聴会も催された。紋切り型ではない結論を期待していただけに,取りまとめ案は短絡的に思えた。小委員会の専門家からも「風評被害は収まっていない」など注文が相次いだ。

 まとまる気配がなくなると,委員長で原子力が専門の山本一良・名古屋大名誉教授が口を挟んだ。「(汚染水に含まれる放射性物質の)トリチウムは弱い放射線しか出さない。たとえ強かったとしても薄めれば問題がない」。

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 補注)この「トリチウムは弱い放射線しか出さない。たとえ強かったとしても薄めれば問題がない」という指摘については,前後する記事の内容では触れえていない重要な問題があった。

 トリチウム内部被曝を晩発的に発生させる危険性,換言するならば,体内に摂取されたあとに遺伝子に与える破壊作用は,医学的(生物学的)に非常に重大な問題である。にもかかわらず,単にトリチウムは薄めて太平洋に流しこんで始末しておけばなんら問題がないとする発言は,科学者の口から出されていいものとは思えない。

 とくに「トリチウムは薄めて放出すれば問題ない」という文句は,はっきりいってふざけているとしかいえない。つぎの段落の記事に出ている表現:「科学優先」の発言などではけっしてないので,厳重に注意したい。誤解もないように用心して読む必要がある。

〔記事に戻る→〕 これにはさすがに,ずっこけた。科学的な見解だけでは漁業者,消費者らの疑念が消えないから小委員会が始まった。にもかかわらず,まだ科学優先なのかと。

 第1原発敷地のタンクにある汚染水は東京ドームの容積とほぼ同じ117万立方メートル。今後も増え,東電は2022年夏が限界だという。

 補注)ちなみに,東電側は太平洋に放出することしか,本心では考えていない。

 だが,福島県沖で取れる魚の出荷制限はピークの43種から,昨〔2019〕年やっと1種(コモンカスベ)になった。輸入規制を解く国も増えてきた。事態は動いている。汚染水の判断をいま政府に任せると,いきなり議論が国民から遠ざかり,風評が固定化するリスクがある。

 「復興五輪」というのであれば,原発事故や福島に対し,五輪後に世間の見方がどう変化するのか見据えてからでも遅くない。編集委員


 さて,「〈原発のない国へ 事故8年の福島 4〉遠い本格操業  流通に課題多く東京新聞』2019年3月3日,https://genpatsu.tokyo-np.co.jp/page/detail/961 は,この記事のなかの「【データ】水揚げ量は震災前の15%」という項目をもって,こう説明していた。

 東京電力福島第1原発事故で休止に追いこまれた福島沖の沿岸漁業は2012年6月,海域と魚種を限定した試験操業として再開した。2017年3月には原発10キロ圏を除く全海域で可能となり,約200種が出荷できるようになったが,操業はまだ週4日に限っている。水揚げ量は年々増えているものの,2018年は4010トンと震災前の15%だった。

 

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 魚介類に含まれる放射性物質の濃度は,2011年度は3割強で食品基準(1キロ当たり100ベクレル)を上回ったが,2014年3月以降は基準超えは1件のみ。クロダイカサゴなど8種類の出荷制限が続く。県漁業協同組合連合会はより厳しい基準(1キロ当たり50ベクレル)を設定して気を配っている。

 『農林水産省のホームページ』(https://www.maff.go.jp/j/export/e_info/hukushima_kakukokukensa.html)にくわしい解説を記載しているが,「3・11」によって惹起された東電福島第1原発事故現場が沿岸海域に向けて放射性物質を排出して(バラまいて)きた問題が,日本の生産する農林水産物の海外向け輸出に対して,いまだに大きな影響を与えつづけている事実から目をそむけてはいけない。
 註記)「諸外国・地域の規制措置(2019年3月1日現在)」,https://www.maff.go.jp/j/export/e_info/pdf/kisei_all_1903.pdf

 以上の,農林水産省のホームページの解説を受けて,「世界各国による輸入規制について」『WHITEFOOD』2016年5月,https://news.whitefood.co.jp/radioactivitymap/forign-government/3419/は,「東京電力福島第1原子力発電所事故に伴う諸外国・地域の輸入規制への対応」を,こう解説している。

 --「2011年3月11日に発生した東京電力福島第1原子力発電所事故により,日本の食品に対し放射性物質に係る規制を実施している国・地域があります。農林水産省のデータをもとに,世界各国における日本食輸入禁止措置を地図で表示してみました」。

f:id:socialsciencereview:20200124090245p:plain 註記)「赤 色」:日本食輸入禁止措置の項目がある国,「オレンジ」:輸入される日本食に対して放射能検査を要求,あるいは,自国で放射能検査を実施

 「先日の台湾政府における日本食品の輸入の全面的禁止のニュースをご覧になって,驚かれた方も多かったと思います。台湾政府以外の諸外国も日本の食品に対して,輸入禁止措置をとっていたり,放射能検査を実施を要求したり,あるいは自国で放射能検査を実施しています」。

 

 「政府追悼式,来年で終了 菅〔義偉〕氏『10年,一つの節目』 東日本大震災朝日新聞』2020年1月22日朝刊1面

 菅 義偉官房長官は〔1月〕21日の記者会見で,政府主催の東日本大震災追悼式を,発生から10年を迎える来年の2021年までとする方針を発表した。理由については「10年というのは一つの節目」などと説明。2022年以降については「時々の状況を勘案しつつ,判断される」と述べるにとどめた。

 政府はこの日の閣議で,東日本大震災9周年追悼式を政府主催で3月11日に国立劇場(東京都千代田区)で実施することを決めた。その場で,菅氏から「追悼式については発災から10年となる来年まで実施したいと考えている」と政府方針を報告したという。

 補注)つまり,2022年以降は東日本大震災による犠牲者たちの追悼は,式を設けてやることはないとの意向を明らかにした。「3・11」の東電福島第1原発事故まで惹起させた「大震災」は,日本というこの国の立場にとってみれば「第2の敗戦」である意味など,絶対に考えたくもないのが,安倍晋三政権のこの官房長によるその発言の真意である。

 「3・11」から1年半が経った時点に公刊された,笠井 潔『8・15と3・11-戦後史の死角-』NHK出版,2012年9月は,こういう宣伝文句を謳っていた本であるが,以上の記述に参考になる文章といえる。

 ※ 内容紹介 ※


 「大本営」から「原子力ムラ」へ なぜ破局は繰り返されるのか?

 

 3・11は戦後史の必然的な帰結である!  丸山真男から三島由紀夫までの戦後思想を再検討し,60年代安保から高度成長,バブル崩壊までの戦後史を捉えなおす。

 

 8・15を真に反省できなかった日本人が,「安定と繁栄」の戦後社会に災厄の種をまいたことを明らかにする。この国の宿命的な病理を暴き,克服すべき真の課題を考察するスリリングな論考。

 すなわち,敗戦に対する真摯な反省を欠いてきた日本は,ヒロシマナガサキに原爆を投下されてから,だいぶ歳月が経過したところであったが,こんどはなんと原発の大事故にみまわれてしまった。いわば「原爆と原発」の双生児「両人」からの攻撃を受けていた。つまりは,戦争攻撃用の核爆発に見舞われたあと,こんどは平和利用「用」の核発電装置の大事故に遭遇させられるという大失敗を,みずから犯していた。

 前者は戦争という人為の抗争がもたらした災厄であったけれども,後者はといえば,みずからの不注意・手抜きはむろんのこと,自然環境の潜在力をさんざん軽んじたあげく,「想定外」をもって当たればなんでも克服できるかのように考えていて,ひたすら驕慢を貫いてきた「東電など原子力村:マフィアの非現実的な立場」を,叩きのめす大災害になっていた。

 安倍政権も「3・11」当時における東電の幹部たちも,いまとなっては「敗戦」や「東電福島第1原発事故」に関する記憶を,思い出したくない出来事として片づけておきたいと考えている。

〔記事に戻る→〕 菅氏は〔2020年1月〕21日の記者会見で,「復興五輪」と位置づける東京五輪パラリンピックが今〔2020〕年開かれることや,国が財源を保証する復興・創生期間が2021年3月末で終わることを理由に挙げ,「地元の追悼式の開催や関係閣僚が地元に出向いてやるべきでないかという意見も根強くあることも事実だ」とも語った。

 東日本大震災の追悼式は,発生翌年の2012年3月11日に旧民主党政権下で初めて国立劇場で開催された。政府が主催で自然災害の犠牲者を悼む式典を主催するのは初めてで,2013年以降も毎年,震災があった3月11日に合わせて国立劇場で開かれてきた。

 5年目の2016年までは天皇(いまの「上皇」)が,2017年からは秋篠宮がおことばを述べた。追悼式には毎年皇族のほか,遺族や首相,各界の代表ら1千人前後が出席。昨〔2019〕年の開催趣旨は「被災地域が広範に及び,きわめて多数の犠牲者を出すとともに,国民生活に多大な影響を及ぼした未曽有の大災害であった」などとしていた。

 1995年に発生した阪神・淡路大震災の追悼式は,兵庫県などが開催している。県によると,時の首相の出席は初開催された1996年から5年間と,発生から2015年の計6回だという。今年の25年の式典には,武田良太防災担当相,赤羽一嘉国土交通相が政府代表として出席した。(引用終わり)

 阪神・淡路大震災東日本大震災も大震災である事実に変わりはない。しかし,東日本大震災は世紀の記録に大書されるべき原発事故も発生させていた。そう単純に比較してとりあつかっていい “大震災の2事件” ではないものの,東日本大震災の場合,原発の大事故となっていた経緯からみても「単なる歴史的に大地震であった事実」を超越しており,『自然要因に人工要因が加重・合成された大災害』の発生であったという本質は,誰もが認めることがらである。
 
 しかし,安倍晋三政権は,いまでもなお「フクシマの事故現場はアンダーコントロール」などといった完璧なる虚説に固執しているがゆえ,東電福島第1原発事故現場の「後始末や廃炉」という超難問題を抱えていながらも,これを存在しないものとしておきたい,つまり,われわれの記憶から消し去りたい欲望を正直に告白している。

 2020東京オリンピック聖火リレーを,福島(東電福島第1原発事故現場のすぐ近くの地点)から出発させるという発想じたいが,嫌らしくも,この原発事故を否定するかのような発想を明示している。

 関連して最新のこういう記事(宣伝記事)がある。本日〔1月24日〕『朝日新聞』朝刊が社会面の冒頭記事に出していた「〈聖火がまちに:1〉福島 酪農家への夢,灯し走る TOKYO2020」が,それである。この記事からは図解のみ借りて紹介する。最近,避難指示が解除された地区となった双葉町にも聖火リレーを走らせるという決定の「意図」に関していうと,これには,いったいどのような権力側の企図がこめられているか,あらためて考えてみる余地がある。

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 ここでつぎに,原発が温暖化に役立つエネルギー生産の方法だという謬説,おまけに,それをなんとか庶民に対して裏口を通してでも問答無用式に教化させたいかのような記事が,最近の新聞紙上に出ていたが,これを批判しておく必要があった。

 原発こそが実は,温暖化の問題に対して直接的に悪影響を与えている発電装置・機械である。にもかかわらず(炭酸ガスを全然出さないという誤説も含めて),いかにも原発がその防止に役立ちかのように語(騙)られてきた。この温暖化問題〔を否定する見解はさておくとしても〕の発生源が単に原発だけではない点は,十分に踏まえたうえで,つぎの ⑤ の話題に進みたい。


 「記録的暖冬・雪不足は大嘘  雪が足りないのはごく一部のスキー場だけ  悪質な偏向報道である」『阿修羅掲示板2020年1月22日 07:46:22,http://www.asyura2.com/19/genpatu52/msg/444.html

 記録的暖冬,雪不足でスキー場が悲鳴を上げているそうだ(つぎのようにこの種の記事がたくさん報道されている)。

 ◆-1「スキー場に雪がない『下手したら倒産』ホテル悲鳴」(朝日新聞 2020/1/21),https://www.asahi.com/articles/ASN1P6H4LN1PUTIL02P.html

 

 ◆-2「『最後は神頼み』雪不足スキー場で『雪乞い神事』…県も降雪機補助や宿泊費補助で支援」(MBS 2020/1/21),https://www.mbs.jp/news/kansainews/20200121/GE00031236.shtml

 

 ◆-3「雪不足深刻,さっぽろ雪まつり縮小へ スキー場も閑散」(日経 2020/1/21),https://www.nikkei.com/article/DGXMZO54610230Q0A120C2L41000/

 

 ◆-4「とうがらしの『雪さらし』 雪不足のためスキー場で 新潟 妙高」(NHK 2020/1/20),https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200120/k10012251991000.html

 

 ◆-5「宮城)雪不足,スキー場で苦境 農業にも影響」(朝日新聞 2020/1/19),https://www.asahi.com/articles/ASN1J6DNGN1JUNHB00J.html

 

 ◆-6「Photo 雪不足,募る願い 猪苗代,蔵王のスキー場」(毎日新聞 2020/1/18),https://mainichi.jp/articles/20200118/dde/001/040/035000c

 

 ◆-7「スキー場3割,営業できない 記録的暖冬,各地で雪不足」(朝日新聞 2020/1/15),https://www.asahi.com/articles/ASN1H7F3CN1HUTIL05L.html

 どのくらい雪が少ないのかと思って,北海道,東北,北陸,関東の主なスキー場の積雪量を調べてみたが,どこも雪は十分にあり滑走可能である。

 「スキー場・天気積雪情報」日本気象協会)☆
     https://tenki.jp/season/ski/

 

   ニセコアンヌプリ国際 150 センチ(cm)
   ニセコマウンテンリゾート グラン・ヒラフ 245
   札幌藻岩山  40
   八甲田  155
   雫 石  105
   安比高原 170


   みやぎ蔵王白石  30
   みやぎ蔵王えぼしリゾート   55
   山形蔵王温泉(中央ゲレンデ) 60
   あだたら高原 50
   草津温泉 80
   軽井沢スノーパーク 80


   万座温泉 50
   谷川岳天神平 140
   軽井沢プリンスホテル   50
   菅平高原スノーリゾート  85
   HAKUBA VALLEY 鹿島槍 85
   HAKUBA VALLEY 白馬八方尾根  180


   志賀高原中央エリア 蓮池 50
   志賀高原 焼額山 100
   HAKUBA VALLEY 栂池高原 150
   戸隠 95
   車山高原SKYPARK  80
   白樺湖ロイヤルヒル 50


   斑尾高原   90
   野沢温泉 100
   戸狩温泉   90
   BlueResortエコーバレー 70
   苗 場    70
   赤倉温泉 115


   かぐら  130
   石打丸山   60
   六日町八海山 110

 マスコミは一部のスキー場の雪不足だけを大きくとりあ上げて,いかにも全国が雪不足であるかのように報道しているのだ。大雪が降って雪不足が解消しても温暖化に不都合な事実なので,地方紙,ローカル局がごく小さくとりあげるだけである。

 ◆-8「札幌で今季初の大雪 市内のスキー場はようやく雪不足解消 北海道」(北海道放送 2020/1/21),https://news.line.me/issue/oa-hbcnews/0dbd4ac880e8?utm_source=Twitter&utm_medium=share&utm_campaign=none

 マスメディアの悪質な偏向報道・印象操作がよくわかる例である。原子力ムラも相当追いこまれて焦っている。地球温暖化を煽りに煽り,なんとか国民を洗脳してCO2 を出さない原子力に支持が集まるよう世論をもっていきたい。

 補注)既述していた点であるが,「CO2 を出さない原子力」という理解は俗説的な間違いであった。「原発は石油の2次製品」である。

〔記事に戻る→〕 そこで,マスメディアに強い圧力をかけ,こういった偏向報道をさせているのであろう。ぼーっとテレビをみていると洗脳されてしまう。だまされないよう,十分な注意が必要である。

 以上,参照している『阿修羅掲示板』は「関連情報」として,つぎのようにも言及していた。

 ◆-9原子力ムラの圧力でマスコミが温暖化を煽るも,都心は今季一番の寒さ」(拙稿 2020/1/20),http://www.asyura2.com/19/genpatu52/msg/439.html

 補注)なお,この『拙稿』の書き主は「投稿者 魑魅魍魎男」を名のる人物である。

 

 ◆ー10原子力『温暖化防止に不可欠』/原産協会・今井会長,新年の集いで強調(電気新聞) 」(拙稿 2020/1/14),http://www.asyura2.com/19/genpatu52/msg/420.html

 補注)ここで「原産協会・今井会長」とは,新日本製鐵(株)元社長の今井 敬を指している。現在は日本原子力産業協会会長であるが,この人の甥が経産省出身の今井尚哉首相秘書官である。

 補注中の 補注)今井尚哉首相秘書官については,昨日〔1月23日〕の記述でくわしくとりあげ,議論していた。⇒安倍晋三政権の私物化為政を助力してきた今井尚哉秘書官の『対・アベ奉仕精神』の本性は反国民的な『私欲と独善』」https://socialsciencereview.hatenablog.com/entry/2020/01/23/112136

 

 今井尚哉という人物:国家官僚は,日本の原発事業に関してはまだ「国策民営」の立場(旧観念)にしがみついたまま,原発の再稼働・推進にいまも注力している旧態依然の「悪官僚」の典型人である。この甥が甥なら,その伯父も伯父である。

 

 一般社団法人日本原子力産業協会(JAIF,https://www.jaif.or.jp/)の立場は,日本のエネルギー問題における原子力利用の重要性を唱え,国民的立場に立って原子力の平和利用を進めるとの産業界の総意にもとづき,直面する課題の解決に主体的に行動することを目的とする公益法人だと説明されている。

 

 だが,いまどき時代遅れのエネルギー観に執心しているこの原産協会は,「原子力利用の重要性を踏まえ,国民的立場に立って原子力の平和利用を進めるとの産業界の総意」だと述べた内容じたいからして,いかんともしがたい “基本的な矛盾” をかかえている。

 

 そこで強調されている(?)「国民的立場」の3分の2は,「3・11」以降,一貫して「原発の再稼働も推進も希望していない」。それゆえ,この国民側の意向を「産業界の総意」だとすり替えられる理屈は,支離に滅裂した詭弁そのものである。原子力村(財界側)の傲慢な姿勢がみごとに露呈されている。いいかえれば,論理矛盾の破綻が平然と吐かれていて,それでもなお恥じるところがない。

 以上の記述(本文部分)に利用させてもらった「投稿者 魑魅魍魎男」が書いた記事に対して寄せられたコメントから,つぎのひとつだけを抜き出し,紹介しておきたい。

 10.   2020年1月22日 15:42:17 : DyvXEas7y6 : SHJIRi5rclR5Tnc=[1] 報告

 

   福島県の猪苗代リゾートスキー場
   兵庫県豊岡市日高町,神鍋高原
   新潟県妙高高原スキー場
   さっぽろ雪まつりは主要会場
   宮城県の泉ヶ岳スキー場
   福島県猪苗代町のスキー場「リステルスキーファンタジア」

 

 これらのスキー場は例年ならあるはずの雪がないといっているだけですね。温暖化とはいっていないし,過去に例がないともいっていない。『ウェザーニューズ』によると,全国385カ所のスキー場のうち,オープンしているのは 73.5%(2020年1月20日時点)とのこと。

 

 みなさん,安心してください。雪が積もってちゃんとスキーができる所が多いんですよ!

 ということなので,本ブログ筆者もネットで調べてみて,つぎのゲレンデ関係の情報をえた(ただし,2020年1月24日の時点におけるものである)。

 このスキー場関連の情報:事実については,筆者が特別に付けくわえていうことはなにもない。事実が事実を語っている。今冬の日本全国では例年どおり,スキーが各地で全然できない状態だといったごとき気象状況にはなっていない。

 すでに冬の最中であり,あちらこちらでスキーが存分にできる状態にある。(  ↓  ご参照あれ,なかをのぞけば,当日の積雪量が分かる)

 ☆「2019-2020シーズン スキー場・ゲレンデオープン情報 まとめ」☆

  =『スキー市場情報局』,https://www.ski-ichiba.jp/navi/article/108/

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