首相安倍晋三に負けない副首相麻生太郎の与太さかげん,日本は「民度が高い」から新型コロナウイルス死亡者率が少ないと迷推理

麻生太郎があらためて『上から目線』で欧米を見下す発言を放ち,みずから天に唾する愚昧な情念を告白した

この国の「お▼▼な首相」にくわえて「このド▲▲な副首相」とが,いまだに2人そろって,世界に大恥(国辱)をさらけつづける「日本国・世襲政治屋の〈民度の低さ〉」


  要点:1 常識・見識・学識・良識の完全なる欠如を,いまさらにように世界に向けて告白しなおした,麻生太郎という世襲政治屋の「日本の恥」的な言動

  要点:2 昔,文明開化の国家路線を進みはじめた日本は「東洋道徳・西洋芸術」を標榜し,「道徳は東洋の儒教の方が優れているのでこれを取り入れ,科学技術は西洋の方が優れているのでこれを取り入れる」といった,江戸時代末期の思想家佐久間象山が残した一言をとてもだいじにしてきた,しかし,この発想法でいう「東洋道徳」とはもっぱら「日本のこと」しか意味しえない内実になっていた,この事実は明治維新以降になるとより明確になっていた

  要点:3 「ア▼の太郎」がまたもや非常識にも,21世紀風に「ニッポン! チャチャチャ」といわんばかりに,新型コロナウイルス感染問題に関する「独自の迷説:日本は民度が高い」と持論を披露したが,世界中〔の「下々(しもじも)の人びと」〕から軽蔑されるほかないこの珍論を,それでも自分1人だけが得意げに語れる「一般教養の欠落」だけは超・金メダル級


  新型コロナウイルス感染問題に関する「東京大学 保健・健康推進本部 保健センター」の解説http://www.hc.u-tokyo.ac.jp/covid-19/international/,2020年6月5日閲覧)

 この『東京大学 保健・健康推進本部 保健センター』( http://www.hc.u-tokyo.ac.jp/covid-19/international/)の該当頁は,新型コロナウイルス感染問題に関する「Ⅰ-3)  各国の比較」を記述した箇所である。つぎのように説明している。

 新型コロナウイルスは世界215の国,地域に広がりました。世界の感染者数は392万5815人となり新型コロナ感染症による死亡者は27万4488人となっています。日本は感染者数1万5747人であり,死亡者数 613人となっています。(2020年5月10日〔現在の統計〕)

 補注)なお6月4日午後9時現在における当該の統計は,国内での確認例,1万7135人(前日比,+48人)/ 死者 913人(+6)である。

 

 2020年5月10日までに日本では21万4256人に対してPCR検査がおこなわれました。1名に対し複数回PCR検査が施行される場合があります。厚生労働省の報告では2月18日~5月8日までの国内(国立感染症研究所,検疫所,地方衛生研究所・保健所等)におけるPCR検査の実施件数は,31万6150件です。(暫定数)

 

 各国が報告している検査数は検査をされた人の数を報告する国もあれば,実施件数を報告しているところもあります。よって,検査数と検査数に対する感染者数の割合を正確に比較することはできませんが,日本はPCR実施人数が大変少ないことが分かります。(表1)

 

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 日本では渡航歴や患者との接触歴などから,都道府県が必要と判断した場合に検査が実施されています。韓国は早期から広い範囲でPCR検査を施行しました。日本では新型コロナ感染が強く疑われる患者に対し検査を実施しているため,陽性の割合が高くなることが予想されますが,多数の検査を施行している欧米でも高くなっています。(表2)  現時点では日本は感染者数に対する死亡者数の割合を抑えられていることがわかります。(表3) 

 

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 しかしながら,検査を絞っている日本では無症状の感染者の数は正確に把握できません。日本は高齢者の割合が高いため,今後,新型コロナウイルスの感染が蔓延すると重篤化する人の割合や死に至る割合が高くなることが考えられます。他国では若者の死亡報告もあります。自己の感染予防と他者への感染を防ぐ行動を継続することが必要です。

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 参考資料)

  WHOhttps://www.who.int/emergencies/diseases/novel-coronavirus-2019
  厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10867.html
  worldometerhttps://www.worldometers.info/coronavirus/
  Our World in Datahttps://ourworldindata.org/coronavirus-testing

 麻生太郎がこのような新型コロナウイルス感染拡大「問題」に関して,しかもいろいろな要因がからむかたちで算出・集計された「死亡者数・比率」について,「東洋精神」といったらよい〈独善的な思いこみ〉を背景においたうえで,「日本は民度が高いから死亡者数・比率が西洋(欧米)よりも低い」というのは,ただ手前勝手にオダを挙げて,いいはなっただけの〈無責任な表現〉であった。

 なによりもまず,欧米におけるその当該統計を相手にしただけの比較なのであって,また,この ① に参照した統計資料には韓国しか比較の対象に記入されていないが,アジアの各国における死亡者数・比率は,フィリピンをのぞいて,いずれも日本より低い。したがって,麻生太郎的なリクツにしがたっていえば,日本は「アジアのなかでは民度は低い」ほうの国だということになる。

 つぎの表は,以前参照したものである。「[緊急寄稿]日本の新型コロナ対策は成功したと言えるのか-日本の死亡者数はアジアで2番目に多い(菅谷憲夫)」『Web医事新報』No.5014,2020年05月30日発行),30頁に掲出されていたものである。あらためて紹介するしだいである。

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 新型コロナウイルスの種類が欧米とアジアでは異なっている点は,すでに指摘されてもいたが,このあたりについては別要因もからんでいる論点であって,麻生太郎のように例のしたり顔で,しかもアジア全体を日本が代表したかのように(『大東亜圏思想』?)勘違いして語った(!)のは,大間違いもいいところであった。いいかえると「勘違いの間違い以前の不注意」というか,単に「教養のなさ」をみずから進んで暴露させたに過ぎない。


 「〈新型コロナウイルス感染症「COVID-19」〉新型コロナウイルス,現在の感染者・死者数(〔6月〕4日午前4時時点)死者 38.2万人に」『AFP BB NEWS』2020年6月4日 6:06(発信地:パリ/フランス),https://www.afpbb.com/articles/-/3286490

 【6月4日 AFP】 AFPが各国当局の発表にもとづき日本時間〔6月〕4日午前4時にまとめた統計によると,世界の新型コロナウイルスによる死者数は38万2016人に増加した。

【参考資料】(こちらは2020年6月4日午後4時現在)

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 中国で昨〔2019〕年12月末に新型ウイルスが最初に発生して以降,これまでに196の国・地域で計644万940人余りの感染が確認され,少なくとも276万8700人が回復した。

 この統計は,各地のAFP支局が各国当局から収集したデータと世界保健機関(WHO)からの情報にもとづいたもので,実際の感染者はこれよりも多いとみられる。多くの国では,症状がある人や重症患者にのみ検査を実施している。

 3日午前4時以降,新たに4753人の死亡と12万242人の新規感染が発表された。死者の増加幅がモットも大きいのはブラジルの1262人。次いで米国(1052人),メキシコ(470人)となっている。もっとも被害が大きい米国では,これまでに10万6696人が死亡,184万1471人が感染し,少なくとも46万3868人が回復した。

 次いで被害が大きい国は英国で,死者数は3万9728人,感染者数は27万9856人。以降はイタリア(死者3万3601人,感染者23万3836人),ブラジル(死者3万1199人,感染者55万5383人),フランス(死者2万9021人,感染者18万8674人)となっている。

 人口10万人当たりの死者数がもっとも多いのはベルギーの82人。次いで英国(59人),スペイン(58人),イタリア(56人),スウェーデン(45人)となっている。

 香港とマカオ(Macau)を除く中国本土で発表された死者数は4634人,感染者数は8万3021人,回復者数は7万8314人。

 地域別の死者数は,欧州が18万875人(感染220万1170人),米国・カナダが11万4154人(感染193万3881人),中南米カリブ海(Caribbean Sea)諸国が5万5010人(感染110万4571人),アジアが1万7391人(感染59万8331人),中東が9900人(感染43万4110人),アフリカが4555人(感染16万282人),オセアニアが131人(感染8599人)となっている。

 各国の死者数・感染者数は当局による訂正やデータ公表の遅れがあるため,過去24時間での増加幅は前日の集計結果との差と一致しない場合がある。

 

 「麻生氏,死者少ないのは『民度が違う』 コロナ巡り自説」朝日新聞』2020年6月5日朝刊4面

 麻生太郎財務相は〔6月〕4日の参院財政金融委員会で,日本で新型コロナウイルス感染症による死者が欧米の主要国と比べて少ないとしつつ,その理由として「民度のレベルが違う」から,との自説を披露した。生活や文化の程度を示す「民度」との表現を使い,日本の優位性を誇りたかったようだが,他の国をおとしめることになりかねない発言だ。

 補注)「民度」ということばを,麻生太郎は国会のなかで,なにか確かな定義や理解があって口にしたとは思われない。「人民の生活程度」が民度の意味らしいが,日本国内における民の生活程度(水準や内容)が,昨今においてどのようになっているかも,麻生はしらないようである。

 麻生太郎は,いまの日本社会のなかに子供食堂というものが存在する事実をしらないのか? 別にも,三度の食事に満足にありつけない人びと(こちらは大人)も大勢いる。

 2019年において,30・40代で「貯金ゼロ」の人が23.1%,貯蓄額100万円以下は6割もいるというではないか。麻生太郎のいうことは浮世離れ(「民度離れ!」)している。日本の民度とはいっても,麻生の頭のなかにあるその想定「話」を一般化して語ることはできない。あてにならない推理話をおこなっていた。

〔記事に戻る→〕 罰則などを伴わない自粛を中心とする日本の感染拡大防止策について,自民党中西健治氏が「自由という価値をこの危機にあたって守りつづけている。高い評価を受けられるべきでは」と質問した。

 麻生氏は「憲法上の制約があったから,結果として最大限だった,という風に理解して,それでも効果があったというところがミソ」と答弁。米英仏の人口あたりの死者数を例に挙げながら,日本がそうした国より相対的に死者の比率が低いと強調した。さらに,他国の人から問い合わせを受けたとして,「そういった人には『お宅とうちの国とは国民の民度のレベルが違うんだ』といって,みんな絶句して黙る」とのエピソードを紹介した。

 補注)この「他国の人」は「みんな絶句して黙る」というのは,ある意味で傑作である。相手が絶句したのは,麻生太郎の発言に固有であったその馬鹿らしさ加減に呆れて黙ったのであって,むしろ「コイツみたいな奴の話はアテにならない」と決めつけられたと解釈がしたほうが,理解しやすく,自然である。

 そもそも『うち(日本)の国』の民度というものは,いったいどのような水準・内容のものとして,実際にあるのか? 麻生太郎は本当のところでは,それほどくわしく理解できていない。

 最近では「上級市民」(日本の国民たちのごく一部)だとか「下級市民」(その大部分)ということばが,当たりまえに使われる日本になっている。四半世紀以上以前の時代であれば,日本は中間階級が大多数を占める市民層であったと説明されてきたが,現在はそうではなくなった。

 富める者と貧しい者の『格差社会の定着化現象』に関しても,だいぶ以前から問題にされていた。それゆえ「日本の国民の民度のレベル」といわれるさい,麻生太郎のように「日本の民度は相当に高いのだ」とでもいいたげな発想は,全然,現実的な説明にはなっておらず,完全に混乱・錯誤している。

〔記事に戻る→〕 麻生氏の発言に野党議員からの批判が出ている。共産党志位和夫委員長はツイッター上で「世界中で差別や分断でなく,連帯が大切といううねりが起こっているときに,平気でこういう発言をするとは」と指摘。立憲民主党の蓮 舫副代表も「海外に発信されてほしくない」と投稿した。(引用終わり)

 いまどき,この麻生太郎が放った「暴言とも形容していい妄言」は,日本の国会議員のなかには多い “世襲政治屋の議員” にまつわる問題でもあり,あらためてその基本的な資質を疑わせるに十分な根拠を提供しなおした。真似ていえば,国会議員の「民度そのもの」がいまさらのように,基本のところから再問されている。

 

 蓮舫氏『どれだけ偉いの?』 民度発言の麻生氏を非難」asahi.com 2020年6月4日 22時14分,https://digital.asahi.com/articles/ASN6476JVN64UTFK01K.html?iref=comtop_8_05

 新型コロナウイルス感染症による死者数をめぐり,麻生太郎財務相が「民度のレベルが違う」と言及したことに対し,ツイッター上で,野党議員からの批判が相次いだ。立憲民主党蓮舫副代表は「貴方(あなた)はどれだけ偉いのでしょう,麻生大臣」と投稿した。

 補注)それはそうである。もう自分〔麻生太郎〕はともかく,たいそうエライ人物なのである。過去に太郎はこういっていたではないか。選挙活動のなかで「下々(しもじも)の皆さん……」と発声していた。自分の妹は寬仁(ともひと,昭和天皇の末っ子・三笠宮の息子)の配偶者になっていた。そのほか,大久保利通(高祖父),牧野伸顕(曾祖父),吉田 茂(祖父),鈴木善幸(岳父)などもいて,ふつうにいうところでは,それこそ「華麗な家系図」を背負っているからには,たいそう誇れる男であった。

 だが,こうした系譜一族関係の持主であっても,どうみても当人自身の「民度の水準」というものは,これを最広義で理解してみるまでもなく,けっして褒められたものではなかった。この厳然たる事実そのものは,麻生太郎がいままでたくさん蓄積してきたデタラメ発言によっても確認できる。

  ※ コロナ死者少ないのは「民度が違うから」 麻生太郎氏 ※

 麻生氏は〔6月〕4日の国会で,日本の人口あたりの死者が米英仏に比べて少ないと強調。他国の人から問い合わせを受けたとして,「そういった人には『お宅とうちの国とは国民の民度のレベルが違うんだ』といって,みんな絶句して黙る」とのエピソードを紹介した。

 この発言に,蓮 舫氏は「国籍を問わずコロナ感染症で亡くなった方,そのご家族のお気持に寄り添わず,『民度』の違いとの認識を国会で披露。日本の財務大臣発言として海外に発信されてほしくない」とツイート。

 共産党志位和夫委員長も「世界中で差別や分断でなく,連帯が大切といううねりが起こっているときに,平気でこういう発言をするとは。そりゃ『みんな絶句して黙る』でしょうね」と発信した。

 野党の若手議員からも「世界に対して恥ずかしいので,これ以上モノはいわないでください」(立憲の田島麻衣子参院議員)といった投稿が続いた。(引用終わり)

 そのとおりである。「世界に対して恥ずかしい」男自身が実は,世襲政治屋でしかないこの麻生太郎であった。以前から周知の素性(クセ)であったとはいえ,あいもかわらず重ね重ね「おバカな発言(恥さらし)」を繰りかえし放ってきた。このような3流政治家をもって日本の政治の実情が世界に理解されるとしたら,庶民たちの立場にとっても絶対に「これ,ダメ」である。

 そういえば,この麻生太郎という政治屋さん,10数年か前にであったが,たしか,首相を1年ほど務めていたが(2008年9月から1年間ほどみっともない就任期間になっていた),ただ “それだけのこと” であった。それはともかくとして,つぎの ⑤ の議論は太郎の〈勝手な独白〉など蹴散らかせる解説を与えていた。

 

 「【解説】 各国の感染・死者数,比較が難しいのはなぜ? 新型ウイルス」『BBC NEWS JAPAN』2020年04月24日,https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-52394515

 自分の国は新型コロナウイルスにうまく対処しているのか,誰もがしりたがっている。ただ,他国と比較するときは,同じこと同士を比べているのか気をつける必要がある。たとえばアメリカは,COVID-19(新型ウイルスの感染症)の死者がどの国よりもはるかに多い。4月23日現在,4万6000人以上が亡くなっている(米ジョンズ・ホプキンス大学の集計)。

 しかし,アメリカの人口は約3億3000万人だ。これは,西ヨーロッパの5大国(イギリス,ドイツ,フランス,イタリア,スペイン)の合計人口(約3億2000万人)とほぼ等しい。これら5カ国の新型ウイルスの死者を足し合わせると,4月23日現在で9万1000人を超える(米ジョンズ・ホプキンス大学の集計)。アメリカの2倍に近いのだ。

 ※-1 個々の統計は全体像を示してはいない

 英エジンバラ大学のロウランド・カオ教授(データ科学)は,比較を有益なものにするには,2つの問題を考える必要があるとする。

 「基本となるデータは同じ種類なのか? 疫学(伝染病の広がりに関する他の全要素)が違うとき,2つの数字を比べることに意味はあるのか?」

 ※-2 死者の集計

 まず数字をいくつかみてみよう。COVID-19の死者の記録方法は,国によって違うのである。たとえばフランスは,毎日発表する人数に介護施設で亡くなった人を含めている。一方,イングランドは4月末まで,病院で死去した人数だけを発表していた(4月29日から,介護施設や自宅などでの死者数も含めるようになった。

 ※-3 死や死因をどう判定するのかについても,一致した国際基準がない

 統計に反映するには,ウイルス検査を受けている必要はあるのか,それとも感染の疑いがあると医師が診断すれば十分なのか? 

 ドイツでは介護施設の死者については,ウイルス陽性と判定された場合にかぎり,数に含めている。一方ベルギーでは,疑いありと医師が診断した死者はすべて,新型ウイルス関連死に含めている。

 では,新型ウイルスが主な死因でなくてはならないのか,または死亡診断書になんららかの記載があればいいのか? 各国の被害状況を比較するとき,本当に同じ数字を比べているのだろうか?

 ※-4 致死率

 死者の割合に大きな注目が集まっている。だが,これについてもさまざまな数え方がある。ひとつは,感染が確認された件数に対する死者の割合だ。ウイルス検査で陽性と判定される人のうち,何人が死ぬのか? つまり致死率だ。

 しかしそもそも,検査の対象が国によって大きく違う。イギリスは,病院に入院するほどの症状が出ている人を主に検査している。そのため,より広範に検査を実施している国より,致死率はずっと高くなりうる。

 たくさん検査をすればするほど,陽性でも軽症な人や,症状のまったくない人の数が増える。

 ※-5 感染者における致死率は,人口全体を分母にする死亡率とは別物だ

 死亡率は,国の人口に対して何人が死亡したかを計算する。たとえば,人口100万人あたりの死者数などだ。この死亡率は,その国が流行のどの段階にあるかによって変わる。

 ある国で最初の感染者が出た時点が,世界的流行の初期だった場合,死者数は急増ではなく徐々に増えていったことになる。この時系列の違いを埋める方法として,イギリス政府は各国について,50人目の死者が出た時点以降の状況を比較している。

 しかし,このやり方にも問題はある。死者が50人に達するまでに時間の余裕があった国は,新型ウイルスに備え,その後の死者数を減らすための準備期間が長くあったはずだ。

 こうした比較について検討するにあたっては,感染者の大多数が回復することも念頭に置くべきだ。

 ※-6 政治的要因

 統制力の高い政治体制の国が発表するデータは,信頼するのがなかなかむずかしい。中国やイランなどが発表する死者数は正確なのだろうか? はっきりしたことはいえない。

 人口100万人あたりで計算すると,中国の死者数は極端に少ない。武漢市の死者数が一気に50%上方修正された後でさえ,極端に少ない。そうなると,データは本当に信頼できるのだろうか?

 ※-7 人口要因

 人口は国によって現実的に違う。平均年齢や居住地などの人口動態はとくに重要だ。イギリスとアイルランドはよく比較されるものの,これには問題が多い。アイルランドの人口密度はずっと小さく,農村地帯に住む人の割合がはるかに高い。

 これら2つの国全体を比べるより,アイルランドの首都ダブリンとその周辺地域を,同じくらいの規模のイギリスの都市とその周辺地域(たとえばリヴァプールとマージーサイド)を比較するほうが,よっぽど妥当だ。

 ※-7 年齢構成の点でも同種のものを比べているか,注意する必要がある

 欧州とアフリカの国々の死亡率を比べても,必らずしもうまくはいかない。アフリカ諸国は若者の人口比率がずっと高いからだ。COVID-19では若者より高齢者が,はるかに亡くなりやすいことがわかっている。

 ※-8 医療制度の違い

 一方,欧州諸国の多くが,アフリカ諸国よりも充実した医療制度を有している。このことは,新型ウイルスが特定の国に与える打撃の程度に影響する。また,社会的距離を保つことが,その国の文化風習的にどれほど簡単なことなのかも,同様に影響を及ぼす。

 世界的流行(パンデミック)を抑えるうえで,医療制度は当然ながら大きな役割を果たす。しかし,すべての国の制度が同じわけではない。

 「その国の人は積極的に治療を求めるか,病院まで簡単に移動できるのか,優れた治療は有償なのか。こうした要素はいずれも,場所によって異なる」と,英サザンプトン大学のアンディ・テイテム教授は言う。

 ※-9 検  査

 別の大きな要因が,併存疾患(糖尿病や心臓病,高血圧などの病気の数)だ。ウイルスに感染したとき,こうした疾患をすでに抱えている人もいる。

 パンデミックの早い時期に多くの検査をし,感染者すべてについて接触した人を追跡した国々は,これまで感染症の広がりをうまく遅らせてきたように見受けられる。ドイツと韓国は,とくに影響が深刻な国々と比べて,死者がかなり少ない。検査件数の人口比は,死亡率の低さを予測する上で役立つ統計かもしれない。

 とはいえ,すべての検査データが同じではない。検査を受けた人数を集計する国がある一方,実施した検査の件数を記録する国もある(多くの人は正確な結果をえるために2回以上検査を受ける必要がある)。

 検査のタイミングや,検査の大部分が病院で実施されたのか,地域でなされたのかも,考慮されなければならない。ドイツと韓国は非常に早い時期に積極的に検査を進めた。そして,新型ウイルスがどのように感染拡大したのかについて多くの情報をえた。

 ただ,イタリアも多くの検査をしてきたが,死者は比較的多い。イタリアが検査件数を大きく増やしたのは,パンデミックが起きてからだった。

 ※-10 比較は困難

 では,数字の比較から,役立つ情報はえられるのだろうか? 「国によってなぜ状況が異なり,打撃が比較的軽い国があるのはなぜか。そこからなにが学べるのか。それがしりたいことだ」と,英オックスフォード大学のジェイソン・オーク教授は話す。

 「これまでのところ,検査がもっともわかりやすい手本と思われる」。だが,どの国が新型ウイルスにうまく対処したかは,この大流行が終わるまではっきりはわからない。「その時こそつぎの流行に向けて,本当に学ぶことができる」とオーク教授はいう。(引用終わり)

 以上,新型コロナウイルス感染拡大「問題」に関して,あれこれと専門的な説明を聞いてみた。麻生太郎にもう一度戻っていえば,この世襲政治屋の発言は,それこそお話にもならないほど「自分の無教養を棚に上げたまま野放図に語った」「新型コロナウイルス感染拡大」問題をめぐる無責任きわまりない放言になっていた。

 「日本の副首相兼財務相」という地位に就いている人間として必要な最低限の作法すらしらない粗野な品性の持主である点をうかがわせていた。もっとも,いまに始まった彼の政治屋としての資質ではなかったが……。

 新型コロナウイルス感染拡大という疫病的な現実が「民度ウンヌンをもってただちに語れる問題ではない」点は,以上の記述(説明)を読めばただちに理解できるはずである。

 昔,森 喜朗という首相がいて,「日本は神の国だ……」とのたもうたことがあったが,麻生太郎の,今回における「日本の民度ウンヌン」が「新型コロナウイルスの死亡者数・比率」を少くしているという発言も,その森の感性(かなり鈍感なそれだが)に近い。

 そもそも「民度の水準」に「その死亡者数・比率」の問題を直結させたい発想じたいが,もともと大幅にとち狂った価値「感」や世界観を意味している。新型コロナウイルス感染拡大「問題」に対する議論は医学的見地を初めとして,多くの科学・学問の総力を挙げて取り組むべきものとなっている。ところが,そこに無知と愚昧を誇るかのようにタロウ・アソウが闖入したところで,なんどもいうが,ただただ「恥をさらす」だけである。 

 医療専門家をはじめ多くの隣接部門の科学者や関連学問の研究者が,それこそ必死になって,新型コロナウイルス感染拡大「問題」にとりくんでいるなかで,日本の政治家なのだが,それも格別に無教養さを誇る世襲政治屋の立場から,しかもあのしたり顔で,新型コロナウイルスに原因する各国感染死亡者率は「民度の違いに依るのだ」などといった迷・珍説を披露した。

 この男,世界中に物笑いの種をばらまいたことになる。安倍晋三もアベなら,麻生太郎もアソウ……。「こんな人と人」とがこの国の首相と副首相……。これで日本国の舵取りがうまくいっていたわけなかった。その顛末はご覧のとおりであった。

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