小池百合子都知事の過去4年間は落第点,都知事としてまともな実績をなにひとつとして挙げられなかった政治屋の再選は不可

「小池の小池による小池のための《東京アラート》」であったから,その狙いは,東京都知事選での「小池ファースト」(百合子自身の当選だけ)にあった

この小賢しい都知事に対しては,むしろ「都民アラート」とでもいうべき発令が出されるべきで,落選させるためにそれが発令される必要があった

つまり,本当の意味での「東京アラート」とは,『女帝 小池百合子(5月29日発売,石井妙子のベストセラー)であるこの都知事自身にこそ向けて発令されるべきであった

れいわ新選組の代表山本太郎都知事選に立候補することを決めた,彼はなにを訴えているのか?

要は,都民にとって本当の意味での「東京アラート」の発令は,小池百合子「警戒」のために出されるものである

 

  要点:1 小池百合子はカイロ大卒(首席?)を自称するが,本当は編入学して中途退学だったことは,朝堂院大覚が指摘している

  要点:2 「小池百合子をエジプトに行かせた朝堂院大覚〔本名,松浦良右〕が語る,『カイロ大学の証明は偽り,アラビア語ができないから中退』学歴詐称事件」2020/06/13,https://www.youtube.com/watch?v=E8S7wIqZe8g  のほかにも,この朝堂院大覚は,ユーチューブ動画を多数公表し,その点を説明している

  要点:3 以上に関係する説明用の動画は,「朝堂院大学  小池百合子」の語でユーチューブ動画を検索すれば,たくさん出てくる。

  要点:4 新型コロナウイルス感染拡大「問題」に対する「東京アラート」の実際的な無意味さは,コロナウイルスの感染状況(増減)にはたいした連関もない前後関係のなかで,それも都知事選の日程に合わせて事前に発令されたり解除されたりしている様子からみても,その欺瞞性・空虚性はみえみえであった。ということで,そろそろ,『朝日新聞』がつぎのように小池百合子の本性に迫った「東京アラート」に関する記事を掲載していた。これをまず読んでみたい。

  要点:5  「小池都知事は風見鶏のように朝令暮改を繰り返してきた」(「植草一秀の『知られざる真実』」2020年6月15日)


 「『東京アラート』何のため  解除後,2日連続感染者40人超  新型コロナ」朝日新聞』2020年6月16日朝刊30面「社会」 

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 「東京アラート」がなんのためのものかといえば,もういいかげんに明解になっている。コロナ禍を利用した小池百合子の本性がむき出しにされた,それも「東京都知事選」用のそれであった。3月下旬までは,2020東京オリンピック開催しか念頭になかったこの「緑のタヌキ」が,3月23~24日に五輪が1年以内をメドに延期されたとたん,こんどはすでに蔓延しだしていた新型コロナウイルス感染拡大「問題」のほうに,最大限に関与する虚勢を披露しだした。

 いうまでもなく,彼女が都知事としてその対策を指揮するためであれば,これを最高に多角的に利用できる点,つまり都の予算を費消しながらでも自分の「実質,都知事選用の事前運動」を,思う存分に大々的に展開できることになっていたからである。そうして「緑のタヌキ」がこんどは「コロナのたぬき」に化け変わることができていた。5月18日に告示される都知事選において小池百合子は,自分だけが絶対的に有利な立場でその選挙戦に臨めることになった。

 さて,小池百合子都知事を1期4年間務めてきたが,音喜多駿(参議院議員)による採点によれば「25点」だと評価(酷評)されていた。つまり,もう完全に落第点(真っ赤かの赤点)であった。それでも,「もちまえのあの厚かましさ」と「破廉恥をハレンチも感じることのない,カエルの面ならぬ狸顔」を平然とさらしながら,再選めざして奮励努力の最中である。

 東京都知事選(投票日は7月5日予定)については,6月15日,それまで立候補がとりざたされていた「れいわ新選組代表・山本太郎」が,正式に立候補することを表明していた。このあたりの議論は『朝日新聞』の記事を少しとりあげたあとに言及することにするが,山本は百合子の都政4年間を「4年前の公約『7つのゼロ』はほとんど実現していない」と批判している。そのとおりである。音喜多駿による「採点の25点」とも,その評価は完全に一致している。たいそう悪い「小池都政の結果に対する評価」が,山本によっても指摘されている。都知事選にさいしては,都民も大いに参考にすべき事実である。

 まえおきの記述がだいぶ長くなったが,ここからが ① の記事の引用となる。

 --東京都内では,新型コロナウイルスの感染者が〔6月〕14,15日と2日連続で40人を上回った。感染拡大への警戒を呼びかける「東京アラート」を出すための3つの指標のうち2で超えたが,都はあらためてアラートを出すことなく,逆にアラートを出す指標を見直すことにした。10日間で解除されたアラートの意義を疑問視する声が庁内からも出ている。

 補注)この「疑問」が出てきた理由・根拠は,いうまでもない。本日の記述は,都知事選に再度臨むことになった小池が,自分風の要領:流儀を使いこなすこと,いいかえれば,その選挙の事前の段階においてだが,コロナ禍をいいわけにして「都民を小池のなかにドンブリこ」と放りこむ算段であった事実を,指摘する議論をしている。

 なんといっても,小池百合子の「あざとさ=小賢しさ」は,トコトンまでミエミエになっていた。新型コロナウイルス感染拡大「問題」までも,直接,自分の都知事再選のために悪用(活用?)する魂胆は,それじたいとして非常に悪質(!)だと観るほかない。

 小池百合子風に政治的な駆け引きの具材にされると,都民の健康(生命)までがもてあそばれている。この点は,まことに〈たち〉の悪い「コロナ禍の政治利用」を意味している。それも,現職の都知事であるという有利な立場を,彼女は転用していたとなれば,その悪質度は「都知事として過去4年間の任期の実績」に対して与えられていた評点の25点よりも,さらに減点されて当然の理由となりうる。

〔記事に戻る→〕 都はアラートを出すか判断するうえで,つぎの3つの指標を主な目安としてきた。

   (1)  1日あたりの感染者数(1週間平均)が20人以上
   (2)  感染経路が不明な人の割合(同)が50%以上
   (3)  週単位の感染者数の増加率が1倍以上

 都は〔6月〕2日,(2) と (3) が上回ったとしてアラートを出し,都庁とレインボーブリッジを赤くライトアップした。繁華街の人出は減らなかったものの,都は11日,3指標とも下回ったとしてアラートを解除し,休業要請の段階的緩和の最終段階である「ステップ3」への移行に踏みきった。

 小池百合子知事はアラート解除のさい,「数字(感染者数)は落ち着いており,東京アラートの役目も果たしたのかなと思う」と述べた。だが知事に近い都議や都幹部からも「アラートを出したあとの人の流れによる感染状況が分からないままの解除は疑問だ。なぜ解除の判断を急いだのか」とする声などが出ていた。

 その言葉通り,都内の感染者は,11日に5日ぶりに20人を上回った。14日には47人,15日には48人に増加。アラートの指標でいうと  (1)  と  (3)  で上回っている。それでも都は,新たなアラートや休業要請は不要との判断だ。

 14日以降に急増した感染者には,ホストクラブといった接待を伴う飲食店など「夜の街」関連の人が多数含まれ,「院内感染も含めて感染源をたどれるケースが目立っている」と認識しているためだという。

 一方で都は15日,アラートを出す指標や周知方法の見直しに向け,専門家を交えたワーキングチームを発足させた。感染拡大防止と経済活動を両立するため,「アラートを実態に合うものにする」との判断だという。(引用終わり)

 この記事はあくまで事実経過を客観的に報道しようとしているけれども,このなかには小池百合子都知事の立場を利用して,いかようにでも自分にだけ都合良く感染者数の発生者数や関連する事情を恣意的にとりあげ解釈してきた事実は,明瞭であった。問題は,小池が都知事の立場から判断しようとするコロナ禍の状況認識にまつわる〈恣意・性〉よりも,実際に発生している感染者数そのものが,いったいどのような対応・対策を必要としているか教えている点にあった。

 にもかかわらず,小池百合子が考えていることといったら,ともかく都知事選に標準を向けての話題としかなっていないわけだが,いかにしたらマスコミの舞台に「自分の出番」(めだつこと)が多くなって,ともかく都知事選に有利になるような状況を作りだすことだけである。つまり,この人は都知事としての基本的な任務である「都民たちの生命や健康を護る」ことよりも,当面する都議選での「自分の再選」以外,頭にはない。

 新型コロナウイルス感染拡大「問題」に対して工夫された警報「東京アラート」とは,かつて安倍晋三が国民からの支持率を高めるために盛んに悪用したが,「北朝鮮からのミサイル発射(正確には飛翔体とも呼称したものだが)」という想定を念頭に置いて「Jアラート」を実際に発令したことに,酷似している。ところが,この「Jアラート」が実際においては,なんら「戦争:実戦的に有効である対処方法」でなかった事実は,いまさら強調するまでもない。実質は「空襲警報遊び」に終始していた。

 本当にミサイルが落ちてきたら,その着弾地点とその周辺で身をかがめ,手を使い目や耳や口をふさいだところで,人間のほうは一気に吹っ飛ぶだけで,いわば玉砕状態になる。このようにたとえていってみたけれども,小池百合子が発令した「東京アラート」の場合は,記事にも書かれていたように,どこまでも百合子の気分しだいで発令し,解除し,という経過になっていた。

 くわえていえばそれだけでなく,新型コロナウイルス感染者数の推移にまともに対応させえた「東京アラート」の発令・運用の状況だとは,とうていいえないような,実に身勝手なそのとりあつかいになっていた。なぜそうなっていたかといえば,都知事選に自分が勝利するために「東京アラート」を利用しているに過ぎないからであった。それだけのことであって,非常に分かりやすい「オオカミ少年」ならぬ「オオカミ少女」的な「コロナの女帝」的発想が,嫌らしくも露骨にうかかがえる。

 要は,虚説とギマンとをキラキラと輝かせてきた「東京アラート」の,そのきわめていいかげんな発令や解除の仕方ばかりが突出させられていた。なんといっても,そうしたかっこうでもって都知事自身が,いわゆるダマスゴミ(「社会の木鐸性」を失っている最近の大手マスコミ)までを利用しつつ,都知事選用の実質的な事前運動をおこなってきた事実だけが,とてもはっきりと表現されていた。

 それでいて,つぎのように報道される,都知事再選に向けた小池百合子が発言がなされていたというのだから,都民たちは初めから完全に舐められきっていたというほかあるまい。

 

 「小池氏,都知事選の政策を発表 東京版CDC創設を提言」東京新聞』2020年6月15日 20時17分(共同通信),https://www.tokyo-np.co.jp/article/35662?rct=politics

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  付記)小池百合子東京都知事が公開したカイロ大の卒業証明書のコピー。

 任期満了に伴う6月18日告示,7月5日投開票の都知事選に再選出馬を表明している東京都の小池百合子知事が15日,選挙戦でかかげる政策を発表した。新型コロナウイルス対策を前面に打ち出して「都民の命を守り,感染拡大防止対策を強化する」と主張。4年前の選挙戦でかかげた「東京大改革」をバージョンアップしたいと訴えた。

 小池氏は都庁で記者会見。新型コロナ対策では米国の疾病対策センターCDC)を参考にした東京版CDCの創設を提言し,検査や医療態勢の整備に努めるとした。来〔2021〕年夏の東京五輪パラリンピックは大会の簡素化やコスト縮減の上で関係機関と準備を進める意向を示した。(引用終わり)

 1年以内は延期とされた2020東京オリンピックが本当に開催できるかどうか,いまの時点ではかなりあやしい。あぶないと観る識者が大部分である。ところが,小池百合子はこのように五輪関係の諸事情からは離れていて,まるで “初めて都知事選に立候補する” かのような気分で選挙戦に挑めるつもりである。

 自分がすでに1期4年間を務めたきたが,25点(もちろん100点満点で)しかもらえない都政の運営をおこなってきただけなのに,あたかもそのような「過去の実績(落第点)」など,どこ吹く風といった風情である。だから,都民はこの狸に「舐められている,完全に馬鹿にされている」としか表現のしようがない。

 つぎの画像資料は「〈検証 小池流:上〉ワンフレーズ政治,はらむリスク『ロックダウン』『感染爆発』,混乱も」『朝日新聞』2020年6月16日朝刊31面「社会」に出ていたものであるが,要するに,この記事の最後でつぎのように指摘(批判)されたとおりであって,それだけのこと(程度)であった。このようにいうほかなかったのが,「小池百合子による過去4年間が記録した非常に貧しい都政の成果」であった。

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  小池氏の政治手法について,日大法学部の岩井奉信教授(政治学)は「『排除』という強い言葉で,国政をかき乱して,後片付けをせずに立ち去る構図は,いったん止めた豊洲市場への移転問題でも繰り返された。コロナ対策でも,小池氏の言葉は都民の不安をあおる一方で,外出自粛を促した面もある。ただ,東京アラートの解除は出馬のタイミングを意識しすぎたのではないか」と指摘する。

 国政においては混乱を招き,都政においては不誠実な行政をなしてきた小池百合子が,その後始末は全部放置してきた。この女性政治屋が再び都知事に選ばれることになったら,都民は自分たちをさんざんぱら舐めてきた「この虚飾とギマンの都知事」を全面的に容認することになる。


  山口一臣THE POWER NEWS代表(ジャーナリスト)東京都知事山本太郎出馬で “小池圧勝” を崩せるか コロナ禍救済のため,起債20兆円を都民に配る!」『YAHOO!JAPAN ニュース』2020/6/15(月) 18:09,https://news.yahoo.co.jp/byline/yamaguchikazuomi/20200615-00183520/

 この ③ の記事は,6月15日に「れいわ新選組代表・山本太郎」が立候補することを表明したのを受けて,書かれていた。以下に引用する。

 a) 情勢調査では「小池圧勝」のはずが……

 久々に迫力のある会見をみた。れいわ新選組山本太郎氏(45歳)の東京都知事選挙への出馬会見だ。

 5〔6の間違い〕月15日(月)の朝,午後2時から会見が設定されたという連絡があった。「ああ,やっぱり出るんだ」という程度の感想しかもてなかった。それまで耳に入ってくる情勢調査の情報はどれも,現職の小池百合子知事(67歳)の圧勝を伝えていた。

 野党が候補者一本化できない以上,誰が出ても同じだと思っていた。山本氏が出れば,立憲民主党共産党社民党が推す宇都宮健児氏(73歳)と票を食い合い,結局,小池氏を利することになると多くの人が思っていた。もちろん,筆者も。

 直前に発売されたノンフィクション作家,石井妙子氏の『女帝 小池百合子』(文藝春秋)によって再燃したカイロ大学卒業にまつわる “学歴詐称疑惑” や「週刊文春」が報じた新たなスキャンダルがあっても,小池氏の勝利はゆるぎない。今回の都知事選は,なんともつまらないものになりそうだと,そんなふうに思っていた。

 だが,山本氏の会見を聞いて,もしかしたら,もしかするんじゃないかと考えが変わった。言葉のひとつひとつが心に響く。いま,都民に訴えるべきはこういうことだ,と。理屈も筋が通っていた。

 山本氏が訴えたのは一点だ。新型コロナウイルスに苦しむ都民を一刻も早く救わなければならないという危機意識だ。都内にも餓死寸前の人がいる。いま,即,すぐに,さまざまな策を実行しなければならないというのが山本氏の思いだった。

  「小池知事は都民のためになにをしたのかッ?」(山本)

  「なにをダラダラ補正予算やってんだッ」

  「その内,真水はいくらなんだよ」

  「東京がこんな状態になっているのに,小池さん,なにしたんだよッて話ですよ」

  「国にもっとカネ出せといったのかよ。テレビに散々出ているくせに,いったのかよ」

 怒りに満ちた言葉が口を突いて飛び出してくる。

 b) 新型コロナウイルスは災害である,というのが山本氏の認識だ。災害であれば,国に災害指定を求めるべきだ。災害指定されていれば,もっと厚い手当てができたはずだ。国は,災害に指定するとカネがかかるから,指定しなかった。国は逃げた。

 補注)いうまでもないと思うが,都知事である小池百合子の仕事・任務とは一桁(以上も)上回ったところの,より大きな国家次元の立場で責任を背負っているのが,安倍晋三であったはずである。だが,この小人である政治屋は,開催しておくべき必要がある現国会を,もうすぐ閉会させることを決めていた。その程度でしかない,いわば『世襲3代目の我利私欲の政治屋』であった。だが,いまでは世界中から小馬鹿にさえされているこの国の総理大臣……。

 この「初老の小学生・ペテン総理」,いいかえれば「幼稚と傲慢・暗愚と無知・欺瞞と粗暴」であるこの総理大臣は,自分が「ナントカ問題(いろいろ嫌疑がたくさん残っているそれらのこと)」を国会内で追及されるのが怖く,嫌なのである。この人に固有である身勝手さは,彼自身の幼児性をもって端的に反映されているにしても,なかんずく,国民生活の全般に対して生じている悪政の影響は,コロナ禍を契機によりいっそう深刻化させられている。

 また,世界でも有数である大都市東京都の知事が,この小池百合子という虚飾とギマンで「コロナの狸」となったオバサンである。それゆえか,新型コロナウイルス感染拡大「問題」はまっとうに対策が立てられてきたようには,全然みえなかった。国民や都民の生命や健康などそっちのけにしたまま,首相の地位や都知事の地位維持に執心することにしか神経が回らないのが,まさしくこの2人であった。

 この2人とも,2020東京オリンピックを開催させて,自分たちがなにかレガシーを身につけて棺桶に同梱できるという期待を抱いていたが,コロナ禍の発生はそうした意向を「お預け状態」にした。

〔記事に戻る→〕 こうした状況のもと,小池都知事は国に対して「災害指定するべきだ」とは一言もいわなかった。テレビに出まくっているのに。どうして,全国の自治体のリーダーとして先頭に立たなかったのか。「小池知事は,困窮する都民のためになにもしていない」と訴えた。

 そうだ,そうだ,そのとおりだ,と会見を聞きながら筆者もうなずいた。苦しんでいる人,死にそうな人,今日にも倒産しそうな人がいるのに,手を差し伸べないのはおかしいだろうと,山本氏は繰り返しいった。テンションが上がり過ぎて,途中で水を飲む場面もあった。

 ひとしきり怒りの言葉が出尽くすと,先に出馬表明している宇都宮氏について話がおよんだ。宇都宮氏とはこれまで2度,都知事選について話し合ったという。

 「ここまで話したことに関しては,おそらく宇都宮健児さんも同じ気持ちだと思います。そのような支援をされてきた方ですから。だとすれば,それは宇都宮さんに託せばいいじゃないか。そう思われる方もいらっしゃるかもしれない……」

 そうだ,そうだよな。筆者も,そう思っていた。だが,山本氏はこう続けた。「でも,私と宇都宮さんでは財政にかかわる部分の考え方が違いました。公約もみましたけれども……」

 c) 山本氏の考えは,とにかく財政出動

 起債20兆円をコロナ対策で都民に配る! あらゆる手段でカネを集めて都民のために使えという。東京都はこれまで新型コロナウイルス対策のために都の貯金にあたる基金を95%近く取り崩したというニュースが最近,話題になった。だが,山本氏は「まだまだ足りない」という。

 地方自治体の財政健全度を表わす指数に実質公債比率というのがある。自治体の財源に対して借金の返済の割合を示した数字だ。平成30〔2018〕年度の全国平均が10.9に対して,東京都はたったの 1.5だったという。つまり,地方債を発行することで独自に資金調達できる余力がまだまだあるというのだ。

 山本氏は,これを使って20兆円は楽に調達できると踏んでいる。その資金を使って,いま新型コロナで苦しんでいる人,経営が厳しくなっている人,その他もろもろに一刻も早くカネを配るといっている。そして,第2波,第3波に備えるという。

 「やれるやれる詐欺の東京オリンピックは中止します。そこにかかる費用を別のことに使います。カジノもやりません」

 

 「都民全員に10万円をすぐ給付します。高校や大学などの授業料を1年間免除……」

 

 「中小零細事業者には,対前年減少分の収入を補填します。売り上げの減った病院にも減った分を手当てします」

 

 「つぎのコロナに備えて,全事業者にまずはサッさと100万円を支払います。5兆円あればできます。水道光熱費も1年間免除する。これは1兆円くらい」

 そんなにバラまいて大丈夫なのかと思ったが,山本氏は「財政の裏付けがとれることが分かったので,立候補を決意した。それが無理なら,立候補はしませんでした」と。

 しかし,よく考えてみると山本氏はひとり立派なことをいっているわけではないことが判ってくる。いっていることはどれも当たりまえのことなのだ。国や地方自治体は,こういう困ったときのためにある。そのために,日々税金を納めているといってもいい。

 だが,国や地方自治体のカネを惜しむ姿勢に慣れてしまったために,山本氏の言葉がいたく新鮮に感じられる。「まず配って,あとから考えればいい」という姿勢なのだ。よくよく思い返してみると,小池知事はなにもしてくれなかった。

 d) 4年前の公約「7つのゼロ」はほとんど実現していない下掲の表はこの記事内のものではなく,音喜多駿参議院議員から借りたものであるが,こうなっていたからこそ音喜多は,小池百合子都政の4年間を25点に採点した)

 4年前,公約にかかげた「7つのゼロ」は結局,かろうじて1つ〔ペット殺処分ゼロが〕できただけ。東京五輪パラリンピックの延期が決定するまで,新型コロナについてはほとんど口にしていない。それどころか,延期が決まったとたんにテレビに出まくり,「ロックダウン」「オーバーシュート」といったカタカナ言葉を使って都民の不安をあおりまくった。

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 最後の最後は,科学的根拠ゼロの「東京アラート」である。それも,みずからの出馬表明に合わせて “解除” するという芸当もみせたあげく,都民のためになにをするかではなく「これからは自粛から自衛の時代」と,自己責任論を強調する始末だった。カイロ大卒の “学歴詐称疑惑” など,もうどうでもいいほど実都政でもダメダメだ。

 「私は小池さんの票を削れる存在だ。自負はある」(山本)

 それでも情勢は小池知事が圧倒的に有利だという。よく分からない。いずれにしても,心配なのは山本氏と宇都宮氏の票の食い合いだ。その点について山本氏は記者に質問されて,こう答えていた。

 「私(山本氏)は小池さんの票を削れる存在。『あ,みたことある』って人たちも小池さんに入れていますから。そこにアピールする。あと,選挙じたいに興味のない人に『力を貸して』とリーチできるのも,私だと自負している」

 なるほど,そういうことかもしれない。つまらないと思っていた選挙が,ちょっとだけ楽しくなってきた。(引用終わり)

 

 「【都知事選】 築地女将さん会『小池さんに裏切られた』」『田中龍作ジャーナル』2020年06月14日 21:43,https://tanakaryusaku.jp/2020/06/00023116

 この記事を引用するが,そもそもからして「政治屋の資質」をみなぎらせていた小池百合子的な「感性の立場」にあっては,なにかの行為をすると「他者を裏切ることになる」とかいった認識じたいのために「必要な論理の基準」は,もともと皆無・不在であった。あるいは,いってみれば完全に欠損・脱落していた。

 彼女に特有であったそうした「人間性・人格面」については,現在〔2020年6月中旬で〕ベストセラー状態になっている石井妙子『女帝 小池百合子文藝春秋,2020年5月29日発売に,詳述されている。

 本日,『朝日新聞』朝刊3面の記事下広告には,石井妙子のこの本の広告が大きく出ていた。この『女帝 小池百合子』の目次には,面白い文句が並んでいる。

  序 章 平成の華
  第1章 「芦屋令嬢」
  第2章 カイロ大学への留学
  第3章 虚飾の階段
  第4章 政界のチアリーダー
  第5章 大臣の椅子
  第6章 復讐
  第7章 イカロスの翼
  終 章 小池百合子という深淵

 なかでも,第7章に出ている文句「イカロスの翼」とは,こう説明されている。

 ダイダロスイカロスの親子はある時,王の不興を買い,迷宮(あるいは塔)に幽閉されてしまう。 彼らは蝋で鳥の羽根を固めて翼を作り,空を飛んで脱出した。父ダイダロスはイーカロスに「蝋が湿気でバラバラにならないように海面に近付きすぎてはいけない。

 それにくわえ,蝋が熱で溶けてしまうので太陽にも近付いてはいけない」と忠告した。太陽にあまり近づくと鑞が溶けてしまうから高く飛んではならない,と父ダイダロスから注意されていた。にもかかわらず,イカロスはつい調子に乗って高く飛び過ぎ,海に落ちて死んでしまう……。

 小池もすでに一度大失敗をしていた。例の「排除します」発言がそれであったが,『田中龍作ジャーナル』の記事を,ともかく以下に紹介しておく。

 --築地女将さん会の山口〔タイ〕代表は,このころ(2017年5月)まで小池知事が築地を守ってくれるものと信じていた。

 小池ゆり子氏の虚飾に満ちた半生を描いた『女帝』の著者さえも言葉を失うような嘘と裏切りがあった。それも巨大利権が絡む築地の移転問題で。「(築地の移転問題は)いったん立ち止まって,みんなが納得する結論を出したい」。小池氏は前回の都知事選挙(2016年7月)でこう訴えて,都民の注目を集めた。

 消費者の多くは,環境基準を大幅に上回る汚染土壌の豊洲に移転することに不安を抱いていた。食の安全と古き良き東京の文化を守る・・・ポーズではあったが,そんな姿勢が有権者に支持され,小池氏は290万票を獲得,2位以下を大きく引き離して華々しい初当選を遂げた。

 翌年(2017年)の5月だった。魚河岸水神社の本社である神田明神の祭りに小池知事はハッピ姿で現われた。築地女将さん会の山口タイ代表を前に知事は,指でOKマークを作ってみずからの胸を叩き,「大丈夫よ,守るからね」と豪語した。

 それから1ヵ月後の2017年6月,「築地は守る,豊洲は活かす」。姿勢を玉虫色に変えたのである。選挙からちょうど1年が経っていた。その後はなし崩しだった。豊洲への移転は進み,魚河岸の代名詞でもあった築地は,みるも無残な更地となった。

 小池知事と真逆で築地移転に反対を貫いてきたのが,宇都宮けんじ候補予定者だ。今日〔2020年6月〕14日,新宿アルタ前であった宇都宮氏の街頭演説には「築地女将さん会」のメンバーが応援に入った。

 前出の山口タイ代表(屋号:樋徳)はマイクを握り訴えた。「小池さんが都知事になった時は期待していたが,裏切られた。小池さんを頼って小池さんに期待してきたが,4年間なにをやってくれたんだろうと疑問に思うことで一杯です」。

 補注)前項で,山本太郎小池百合子の都政を批判したのとまったく同一のことが,こちらでも強調されている。

 同じく女将さん会の鈴木三千代さん(屋号:鈴房)は「小池さんはいざとなったらなにもしてくれなかった」と悔み,「絶対今回は宇都宮さんに都政を守っていただきたい」と強調した。

 別のメンバーは「宇都宮さんは女将さん会の勉強会でも面倒を見てくれた」と明かす。山口さんは「『女帝』を半分くらい読んだ時点で気持ちが悪くなって止めた」と顔をしかめた。

 「東卸(東京魚市場卸協同組合)」の元理事は,2012年,初めて都知事選に立った宇都宮氏が築地を視察に訪れた時のことを振り返って語る。「宇都宮さんは私たちがレクチャーしようとしたことをすべてしっていた。この人はここまで勉強しているのかと舌を巻いた」。

 デベロッパーたちは,銀座に隣接する広大(23㌶:東京ドーム約5個分)な築地市場跡地の再開発を虎視眈々と狙う。前出の元理事によれば,闇に葬られた移転反対派もいる。「巨悪に立ち向かえるのは宇都宮さんしかいない」。元理事は太鼓判を押す。

 都民を欺いて巨大利権への道を開いた小池知事と魚河岸を守ろうとした宇都宮氏。小池氏を信じて手ひどい裏切りを受けた人々が,祈るような思いで宇都宮氏の選挙を支える。(引用終わり)

 さて『田中龍作ジャーナル』は,山本太郎が立候補を決意したのを受けて,さらに最新記事となる「【都知事選】山本太郎出馬『宇都宮さんとの一本化は諦めて下さい,それぞれの戦いです」2020年6月15日 19:09,https://tanakaryusaku.jp/2020/06/00023128 を書いていた。

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 ◆「餓死寸前の人が街の至る所にいるのに小池さんは何をしてたんだ?」。山本はいま,都知事選に立つ意味を語った。

 =15日,参院会館,撮影:小杉碧海=

 野党統一候補が実現しなかったのは,宇都宮が頑固だからではなかった。山本太郎が独断専行だからでもなかった。れいわ新選組が昨夏の参院選からかかげてきた「消費税5%」を立憲民主が飲まなかったからだ。国民民主は「消費税5%」,共産は「消費税ゼロ」を政策としている。

 野党共闘を外れたことについて,記者団が質問した。「小池都政を利するのではないか? 安倍政権を利することになるのではないか?」と。

 山本は「この局面において『消費税を5%に』が決断できないのは致命的だと思う。みえてんのか? 世の中が。みえてんのか? 人々が。買い物をする度にかかる,生きるためにかかる罰金を引き下げることができないのは,(共闘の)ネックになる」と答え,立憲への怒りを露わにした。

 野党共闘の傘の下に入ると手かせ足かせをはめられ,政策が庶民の心に届かなくなる。結果,決まった層しか選挙にいかなくなる。宇都宮は立社共の支援を受けるまでは「消費税5%」をかかげていたが,いまはパンフレットから消えている。(もちろん消費税は都の政策ではないが)

 宇都宮は出馬の記者会見で「IOCはオリンピックの中止を早く決断すべきだ」と述べていたが,それもいわなくなった。山本太郎は「オリンピック中止」を “いの一番” の政策にかかげる。

 野党共闘という錦の御旗が庶民の生活とかけけ離れた政策を生み出しているのだ。中・低所得者は夢も希望も与えてくれない野党に投票するわけがない。宇都宮と票を食い合うことを懸念する声が澎湃としてあがる。

 それについて田中が問うと,山本は「私の存在は小池さんの票を削れる存在」「選挙じたいどうでもいいと思っている人たちにリーチできるのも私」と答えた。記者会見の最後に山本は「支援者のなかには一本化した方がいいという声があるが,あきらめてください。それぞれの戦いです」と呼びかけた。(引用終わり)

 元都民だった本ブログ筆者であるが,縁者には都民である人たちが大勢いる。彼らになにを,どのように訴え,説明し,理解してもらえるか,非都民にとってもだいじであるはずの政治意識が,都知事選を契機にあらためて問われているのではないか。

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【参考記事】

lite-ra.com

www.nikkan-gendai.com

blogos.com

blog.goo.ne.jp

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