FNN・産経新聞社の世論調査は,でたらめとズサンをともない,安倍政権を支援するために実施されてきた

新聞社の世論調査はいかほど事実に迫った結果を公表しえているのか,FNN・産経新聞社の合同世論調査の闇,安倍晋三を支援してきた「ダマスゴミ・報道機関」が破壊してきた「日本の民主主義の基盤」


  要点:1 産経新聞社には「阿比留瑠比(あびる・るい,1966年生まれ,早稲田大学政治経済学部卒業)という氏名の,それも論説委員兼政治部編集委員がいて,第1次安倍内閣鳩山内閣菅内閣,第2次以降の安倍内閣首相官邸キャップを務めているが,その間,取材もろくにしないででっち上げ記事を書いたことがある。本文で解説する

  要点:2 ウソになるような世論調査の結果を報道するFNN・産経新聞社は,安倍晋三政権の応援団である。だが,もうそろそろ止めたほうが得策ではないか? 今回のこの事件は,すでに内部告発もあって,もしかすると文春砲に破砕される前にフジ・産経側がみずから告白したとも指摘されている。


 辺野古反対61% 安倍内閣支持率18% 琉球新報・OTV・JX通信県民調査」琉球新報』2020/6/18 8:05,https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1140399.html

 a) この ① の記事を引用する前に,5年前の2015年6月29日に福島民報が報道していたのが,福島県世論調査としての内閣支持率 28. 4%」という数字であった。この結果は,米日安保関連法案を安倍政権が強引に審議する最中に出ていたが,当時,福島県のみならず地方紙における世論調査は,そのけっこうな数が安倍政権に対して低い支持率を記録・報告していた。

 大手紙による世論調査についてからして,その信頼性が疑われる時代になっているなかで,対照的にネットによる世論調査のなかには,安倍晋三政権に対する支持率が一桁台でウロウロしているものさえあった。ここでは,関連してつぎの結果の一例を引用しておく。

 b)【速報】「内閣支持率自民党支持が共に下落,次の衆院選比例の投票先で最も多かった回答は…? 2020年5月電話・ネット意識調査」『選挙ドットコム』2020/5/19,https://go2senkyo.com/articles/2020/05/19/52078.html

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 この選挙ドットコムは5月16日・17日,日本国内の18歳以上の方を対象としたハイブリッド調査(電話調査とインターネット調査を同じ設問で同時におこなう方式)による全国意識調査を実施した。電話調査(JX通信社と共同実施)では1,043件,インターネット調査(Gunosy リサーチを使用)では1,000件の有効回答をえた。そのさい,つぎのような注意事項があった。

 このネット調査は,40代までの回答者で7割を超す結果となっており,比較的若い年代層の意識を抽出している。また,電話調査では50代以上の回答者で7割を超す結果となっており,比較的高い年齢層の意識を抽出している。

 参考として昨〔2019〕年の7月におこなわれた第25回参議院議員通常選挙の投票者に占める年代別の割合も掲載してある。50代以上の投票者が7割近くを占めているゆえ,現段階では電話調査の方が投票者に近いサンプリングとなる。

 しかし,電話調査だけでは40代以下のサンプルをなかなか獲得することができない。そこで,選挙ドットコムのハイブリッド調査では,ネット調査も同時におこない,電話調査だけではみえてこない若い世代の意識も抽出するよう工夫した。

 その結果は図表でのみ紹介するが,つぎのようになっていた。この数値・比率をどのように受けとめ,解釈するかの問題はここでは触れないが,JX通信社の介在がある点に関してのみとくに留意をうながしておきたい。

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 ここから,① の記事を引用する。

 c)辺野古反対61% 安倍内閣支持率18% 琉球新報・OTV・JX通信県民調査」『琉球新報』2020年6月17日 05:30,https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1139957.html

 琉球新報は〔6月〕16日までに,沖縄テレビ放送,JX通信社と3社合同で,米軍普天間飛行場の移設をめぐる名護市辺野古の新基地建設問題や,安倍内閣玉城デニー知事への評価などを聞く県民の意識調査を実施した。

 その結果,普天間飛行場の返還・移設問題の解決策については「無条件に閉鎖・撤去」が最多の30. 28%で,「県外に移設」が19. 72%,「国外に移設」が19. 52%と続き,無条件閉鎖・撤去や県外・国外移設を求める意見が計69. 52%と約7割を占めた。「名護市辺野古に移設」は17. 13%,「辺野古以外の県内」が2. 99%だった。

 本紙などが2018年9月の県知事選前に実施した世論調査では,「無条件に閉鎖・撤去」を求める声は19.7%だった。2019年7月の参院選前の調査では30%で,日米両政府の合意から24年がたつ普天間飛行場の返還について,無条件での閉鎖・撤去を求める傾向が強まっている。

 名護市辺野古の新基地建設について聞くと,「反対」と答えた人がもっとも多く52. 79%だった。「どちらかといえば反対」の9. 16%を合わせると,61. 95%が新基地建設に反対している。「賛成」は15. 54%で,「どちらかといえば賛成」を合わせて27. 69%だった。「わからない」は10. 36%だった。

 普天間飛行場問題の解決策に「無条件に閉鎖・撤去」を選んだ人のなかでもっとも多かった地域は,本島北部地域で44. 07%に上った。「名護市辺野古に移設」と回答した人の割合は宮古地域が22. 73%と最多で,地域間の意識の違いがみられた。

 安倍内閣を「支持しない」と回答した人は66. 33%を占め,「支持する」の18. 73%を大きく上回った。共同通信社が5月下旬に実施した全国緊急電話世論調査によると,安倍内閣の支持率は39. 4%,不支持率は45. 4%で,県内は全国より,現政権に対して批判的な見方が強いことが浮き彫りになった。

【調査方法】 県内の20歳以上を対象に,13,14日の2日間,コンピューターで無作為に発生させた番号に電話をかけるRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)方式で実施した。自動音声が読み上げる設問と選択肢に沿って電話機のボタンプッシュにより502人から回答を得た。

 d) さて,新型コロナウイルス問題に対する安倍晋三政権というか,この首相個人としての政治家としての取り組み方は稚拙をきわめ,その評判は散々であった。その原因になった諸事の発生はいちいち言及しないが,たとえば,2020年1月以降,隔月に関してなされた世論調査の結果として,つぎの図表のごときもえられている。

 これは,「安倍内閣にそっぽ向いた人  世論調査が示す『支持率最低』の中身,コロナと『検察庁法』が呼び起こしたもの」『withsnews』2020/06/02,https://withnews.jp/article/f0200602001qq000000000000000W0di10101qq000021236A  から借りたものであるが,「政治への関心が高まった女性が,安倍内閣に下した評価は厳しいものでした」との指摘が,その焦点にあったといえる。なおこの図表に記入されている数値は,朝日新聞社世論調査が出した結果に依っていた。

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 「FNN世論調査で不正  フジ・産経,再委託先が架空回答  14回分・回答の17」朝日新聞』2020年6月20日朝刊

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 フジテレビと産経新聞社は〔6月〕19日,FNN(フジ系28局によるニュースネットワーク)と同新聞社が合同でおこなう世論調査で,実際には電話をしていない架空の回答が含まれる不正がみつかったと発表した。不正は2019年5月から2020年5月までの世論調査計14回でみつかり,両社はこの世論調査結果にもとづく放送と記事をすべて取り消した。記録などから,不正は総調査件数の約17%を占めるという。

 発表などによると,調査業務を委託されていたアダムスコミュニケーション(東京都)が約半分を再委託していた日本テレネット京都市)の管理職社員が不正を主導した。実際にえた回答の居住地や年齢などを変える方法で架空の回答を作成していた。調査に対し,この社員は「派遣スタッフの電話オペレーターの確保がむずかしかった」「利益向上のためだった」「社内のほかの人たちも手伝った」などと説明したという。

 世論調査は,内閣支持率や新型コロナをめぐる対策など,政府の対応の評価などを尋ねるもので,毎回全国の18歳以上の男女約1千人が対象。不正は各回で100件以上,14回分で計約2500件に上るという。

 フジテレビによると,同社は昨〔2019〕年5月に世論調査の委託先を変更してアダムスコミュニケーションと契約。そのさい,調査を再委託するさいには,フジ側に報告・相談するという取り決めにしていたが,実際はフジ側に報告がないまま,1回あたり約半分の500件ほどが日本テレネットに再委託されていた。フジテレビは問題が発覚して初めて再委託の事実をしったという。

 フジテレビは「委託先からの不正なデータをチェックできず,誤った情報を放送してしまった責任を痛感しています。今後調査・検証をおこない,しかるべき処置をおこないいます」,産経新聞社は「報道機関の重要な役割である世論調査の報道で,読者の皆様に誤った情報をお届けしたことを深くおわび申し上げます」とコメントした。

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 一方,発覚の経緯や,架空の回答を除いた場合の世論調査結果についてフジテレビは「答えられない」としている。

 日本テレネットでは,朝日新聞の取材に社員が「社内の幹部は会議を開いているため,対応できない。調査,確認を進めている段階だ。詳細が確認でき次第,公表させていただく」と話した。

 1)「メディアの存在問われる」

 国民の声を伝える指標として,政権運営にも影響を与えることの多い世論調査。今回,FNNと産経新聞社の調査に不正が発覚したことで,メディア全体への不信が広がるとの懸念の声が上がっている。

 毎日新聞社などと共同で世論調査会社を設立した松本正生・埼玉大学社会調査研究センター長は,「世論調査はメディアへの社会的信頼でなりたっている『公共財』だが,今回の件でその信頼をみずから傷つけた」と懸念する。

 かつてはメディア各社は自社で対面調査をすることが多かったが,近年は外部委託が増えた。また,今回の不正の背景には,しらない人からかかってくる電話への抵抗感が強まっていることなどから電話調査の回収率が下がっていたこともあるとみる。「求められる数を集めるため,いままで以上に電話しなければならず,かさんだコスト分を埋めるために架空のデータをつくってしまったのではないか」

 立教大学の砂川浩慶教授(メディア論)は,不正が発覚したのは,新型コロナをめぐり,政策の是非を問うための指標として世論調査への関心が高まっていた矢先だったと指摘。「そこに不正があればなにを信じていいのかわからなくなる。世論調査が価値尺度として機能しなくなれば,国民が世の中をしるための情報がゆがみ,偽ニュースが横行しやすくなる。メディアの存在じたいが問われる事態だ」と語った。

 日本世論調査協会の小林康有事務局長は,「世論調査は各社情報の機微に触れる部分があり,透明性を確保するのがむずかしい点もある。だが調査への信頼を確保するには監視体制を整えるなど,ある程度調査の品質を保証する流れを業界でつくることが大事だ」と話す。

 2)社員が管理・監督-朝日新聞社の調査方法-

 朝日新聞社が実施している電話世論調査では,フジテレビ,産経新聞とは別の調査会社に実務を委託しています。ただし,調査会社任せにはせず,朝日新聞の社員が調査会場に出向いて,調査会社の業務を管理・監督しています。調査会社の社員と一緒に調査の進み具合を点検したり,オペレーターと対象者との電話のやりとりを確認したりするなどして,不適切な運用がないよう細心の注意を払っています。

 

  産経新聞社の幹部記者:阿比留瑠衣の体質

 ウィキペディアは関連して,阿比留瑠衣に関しては,つぎのような記述をしていた。任意に抽出・引用する。

 a) 改憲論者であり,自衛隊の存在が憲法に明記されるべきであると,さらに改憲安倍晋三の政権下でないと不可能であると主張している。ジャーナリストの役割は権力監視ではない,是々非々でおこなうべきだと主張している。これに対して小林よしのりは「安倍政権だから擁護しているだけ,民進党政権だったら批判だけをおこなう」と阿比留の姿勢を窘(たしな)めている。

 補注)参考にまで,つぎのごとき事実も列記しておく。

 

   ※-1 2019年10月28日 中国料理店「花梨」で産経新聞社の清原武彦特別顧問,阿比留瑠比論説委員兼政治部編集委員,佐々木美恵政治部長と食事(「首相動静 10月28日」『朝日新聞』から)。

   ※-2 2018年10月24日 「総理,きのう何してた ...,2018/10/24 - 安倍総理大臣動静」 東京・赤坂の日本料理店「古母里」着   産経新聞社の有元隆志正論調査室長,石橋文登政治部長,阿比留瑠比論説委員と食事(www.nhk.or.jp › politics › souri 2018/10 から)。

   ※-3  「首相動静(2月12日)」 午後7時16分,東京・永田町の赤坂エクセルホテル東急着。同ホテル内のレストラン「赤坂ジパング」で,産経新聞社の阿比留瑠比論説委員,有元隆志政治部長らと会食(http://www.jiji.com/jc/ci?g=pol&k=2016021200115&pa=f  から)。

 以上はそのすべてではなく,ネット上から適当に3件を拾ったものである。産経の記者たちだけと,安倍晋三は豪華な夕飯を摂っているわけではなく,そのほかにも朝日新聞社などの幹部連中とも,会食の機会は定期的にもっている。
 
 まともな先進国のなかで,まっとうに「社会の木鐸たる役目」を果たそうとする矜持を,最低限にでも堅持していたい気持がある記者ならば,首相に,高価である点にちがいはない(庶民の立場であればめったに味わえない美味の)料理をごちそうになるといった行為は,絶対に厳禁である。ところが,日本のマスコミ幹部連中は,もちろんけっして全員ではないけれども,安倍晋三のご相伴にあずかることをそれほど「苦」に思っていない。いろいろ事情があるとはいえ……。

 それはともかく,したがってというべきか,産経新聞社の阿比留瑠衣という幹部記者は,つぎのようなデタラメきわまる報道をすることがあった。ウィキペディアのまとめから引用する。「批判・訴訟」という項目からとりだした段落である。

  ★ 阿比留に対しては,これまでに2件の訴訟で賠償命令が出されている ★

 

 イ) 辻元清美に対する虚偽情報

 2011年3月16日および同21日付産経新聞朝刊掲載の論評記事のなかで,民主党衆議院議員辻元清美が,1992年のカンボジア視察で復興活動をしていた自衛官に侮辱的な発言をし,阪神大震災の被災地では反政府ビラをまいたと,一部インターネット掲示板上でのみ流布している虚偽情報をあたかも事実であるかのように書いた。

 

 辻元はこれについて事実無根の記事を掲載され,名誉を毀損されたとして産経新聞社と阿比留に対し3300万円の損害賠償を求めて提訴した。 阿比留は産経新聞社とともに,「当時広く知られていた」「本を引用した」「論評記事だから辻元への取材は必要ない」と弁明した。

 

 だが,2013年3月22日に出された東京地裁の判決では,阿比留が書いたような事実が存在するとは認められず,また辻元らに対する取材もしておらず内容が事実であると信じるに足る理由もなく,政治論評欄の記事だとしても名誉毀損は成立するとして,社と阿比留に80万円の賠償を命じた(原告被告とも控訴せず確定)。 

 補注)つまり,この阿比留記者は最低限必要である取材をしないで記事を書いていた人物であった事実が確認されていた。新聞記者のイロハをみずから否定している産経新聞社の,つまりトンデモな幹部記者であった

 

 ロ) 慰安婦問題に関する安倍晋三の発言

 2007年におこなわれた日米首脳会談において,慰安婦問題についての意見交換がおこなわれ,首相(当時)の安倍が大統領(当時)のブッシュに対し慰安婦に対しての謝罪の意を伝え,それを受けてブッシュが共同記者会見でその謝罪を受け入れる旨を表明した,と各種メディアで報道された件について,

 

 自身のブログや署名記事で,独自の取材網から当該発言がブッシュの一方的なものであり,安倍側からはそのような発言はなかったという事実を掴んだとしてその事実関係を否定している。

 

 しかし,安倍が謝罪したとする発言の事実は,のちの第2次安倍内閣において,辻元が提出した質問主意書に対し,「元慰安婦の方々に,首相として心から同情し,申し訳ないという気持でいっぱいだ」と発言したとの答弁書だった。

 

 ハ) Facebookで投稿した記事に関する訴訟

 2015年4月,阿比留が Facebook で,「某氏が官僚時代に1週間無断欠勤し,登庁後もしばらくは重役出勤であった」との内容を投稿した。投稿した記事では実名は書いていなかったが,その人物が民主党小西洋之を示唆しており(決め手はないものの),小西の名誉を棄損したとして,刑事告訴ならびに民事訴訟を起こした。

 

   ※-1 2016年7月26日,東京地方裁判所は,投稿内容から小西であると理解できるなどとし,そのうえでまた聞きした情報で真実に足りる証拠がないとし,阿比留に対し記事の削除と110万円の支払いを命じた。

   ※-2 2016年12月5日,東京高等裁判所は,「1審の判断に誤りはない」とし,原告被告双方の控訴を棄却し,一審の判決が維持された。

   ※-3 2017年4月5日,最高裁判所第3小法廷が4日付で上告を退ける決定。これにより,阿比留の敗訴が確定した。

 この阿比留瑠衣という産経新聞社のしかも幹部記者は,このようにデタラメでかつデッチあげに相当する記事を堂々と書く人物だという点が,以上の説明からもよく伝わってくる。要は,この記者は産経新聞社の立場から「安倍晋三のために働く人間だ」と説明されてよいことになる。

 仮にでも,阿比留瑠衣記者がときたま安倍晋三と会食することで,以上のような裁判では負ける記事をしばしば書くという立場ができあがっていたとしたら,この記者は記者としては問答無用に落第点が付く。ただそれだけのこと……。


 「 フジ産経の世論調査のインチキは “架空回答” だけではない!  安倍政権擁護や極右政策推進のためのペテン的調査手法」『リテラ』2020.06.20 03:46,https://lite-ra.com/2020/06/post-5485.html〔から 5485_2.html〕

 a) フジテレビ系列のニュースネットワークFNNと産経新聞社が合同でおこなう世論調査でとんでもない不正が発覚した。電話調査をせずに架空の回答を入力していたというのだ。不正は分かっているだけでも,2019年5月から2020年5月の間の計14回,2500件に及び,全体の1割以上が架空の回答だったことになる。

 両社は,2019年5月~2020年5月の計14回の世論調査の結果を取り消し,世論調査を当面休止するとしたが,そんな程度で済む話ではないだろう。産経新聞関係者がこう語る。

 〔5月〕「19日にフジと産経が同時に発表したんだが,うちがそんな不祥事をみずから進んで発表するわけがない。裏では内部告発があったようだ。FNN産経は調査業務をアダムスコミュニケーションという会社に下請けし,このアダムス社がさらに京都の日本テレネットという会社に孫請けさせていたんだが,この委託業者の関係者から『(日本テレネットで)管理職が指示して架空の回答を入力させている』という告発があったようだ。

 放っておくと,マスコミに報道される可能性があったため,先に発表するしかないと判断したんだろう。ただ,これは氷山の一角。うちの世論調査は他社に比べて予算が少なく,下請けにかなり負担を強いていたから,ほかにも似たような不正がおこなわれている可能性は十分ある」。

 しかも,今回は下請け会社の不正だが,FNNと産経の世論調査では,組織をあげて安倍政権に有利な結果になるよう加工しているのではないかという疑惑もささやかれてきた。実際,内閣支持率以外の安倍政権の政策をめぐる世論調査では,質問を恣意的にすることで,他社よりも評価が高くなる仕かけも平気でおこなっていた。

 b) 典型が,2015年9月,国会で安保法案が強行成立した直後の世論調査だ。このとき,共同通信朝日新聞毎日新聞世論調査では6割以上が “安保法案に反対” と答えていたが,FNNと産経の世論調査では,「安保法制が必要と答えた人が69. 4%」。これは,質問が,シンプルに安保法制の成立を評価するかどうかでなく,〈あなたは,日本の安全と平和を維持するために,安全保障法制を整備することは,必要だと思いますか,思いませんか〉という誘導的な文章にしたためだった。

 2016年8月,天皇生前退位がクローズアップされたときも同様だ。FNNと産経の世論調査では,〈現在の皇室制度では,天皇が生前に退位し,天皇の位を皇太子に譲る「生前退位」の規定がありません。生前退位について,あなたは,政府がどのように対応すべきだと思いますか〉という質問のすぐつぎに,〈今後,天皇の「生前退位」が可能となるように,憲法を改正してもよいと思いますか,思いませんか。〉という質問をした。

 その結果,「生前退位のために憲法改正よいと思う」が84. 7%にのぼり,フジテレビや産経新聞でこの数字を大々的に報道した。実際は生前退位に必要なのは皇室典範の改正だけで,改憲が必要というのはネトウヨや安倍応援団お振りまいたデマだったのだが,産経はそのデマに乗っかって,あたかも改憲以外に生前退位の方法はないかのような誘導質問をおこなうことで,「改憲必要」の高い数字を引き出したのだ。

 補注)以上の指摘・批判は,統計調査法の基本中の基本を完全に無視した世論調査を,FNNと産経新聞社は実施していたことになる。それでは世論調査ではなく,世論を特定の方向に誘導するために,特定の立場・イデオロギーを指示した報道機関の作為的な報道(扇動)だと批判されて当然である。

 いまではほぼ完全に国営放送であるNHKは「犬,あっち,イケー」とまでヤユされる法人名をいただけている。こうなると,産経新聞社は「惨軽(3K)新聞」を制作・販売する報道機関であり,フジテレビは「不治テレビ」と社名を変更したらよさそうな放送局だということになる。ともかく,それもこれもみな「アベ様のため」……。そこまでやるならば,阿比留記者などは最低でも毎週1回は,アベに豪華な晩餐を供してもらう権利もありそうである。

 c) 安倍政権も「国民の反対」を否定するためFNN産経の世論調査の恣意的な数字を利用

 さらに,2016年12月の日露首脳会談のときも,こうした手口が使われている。この会談では,事前に煽られていた北方領土返還交渉が空振りに終わったことで,国民の間に失望感が広がり,共同通信世論調査では,日露首脳会談を「評価しない」が54. 3%で,「評価する」の38. 7%を15. 6ポイント上回った。

 ところが,FNN産経の調査ではすべく逆で,「評価する」との回答が63. 9%にのぼり,「評価しない」30. 7%の倍以上の数字をはじき出した。もちろん,これにもからくりがあって,FNN産経は質問じたいの前に,日露首脳会談の前にわざわざこんな説明をそえていた。

 〈安倍首相とプーチン露大統領の首脳会談で,北方四島での共同経済活動の実現へ協議することで合意し,元島民の自由往来の対応を検討することになった。今回の会談を評価するか〉

 こうしたケースは他にも枚挙にいとまがない。要するにFNN産経の世論調査はもともと「客観的な調査」にほどとおい,世論誘導のための恣意的なシロモノであり,ペテンや詐欺的手法も平気で駆使してきたのだ。

 しかも,問題なのは,これ,極右フェイクメディアが世論調査でもインチキをやっていたというだけで済まないことだ。このFNNと産経の〔報告する〕世論〔の傾向〕は,安倍政権が追及に対するエクスキューズにも使われてきた。

 たとえば,ある政策について,国民の多くが批判の声をあげている,反対の声が多いと追及を受けた安倍政権の幹部が,FNN産経の世論調査の数字をもちだして「別の社の調査では違う結果が出ている」などと強弁したシーンも一度や二度ではない。そういう意味では,FNN産経の世論調査のペテンは政権も共犯関係にあるといっていいだろう。

 今回,架空調査が発覚したことをきっかけに,下請けの責任だけでなく,フジテレビや産経が組織的なペテンをしていなかったのか,きちんとメスを入れるべきだろう。(引用終わり)

 FNNと産経新聞社の,世論調査の基本的な約束事をないがしろにした,それも完全にだといってもいいくらい意図されたズサンな「世論調査」の実施は,その新聞社の基本生命をみずから全面的に否定する,いいかえれば,首を自分で締め上げる自縄の行為であった。たとえ,安倍晋三のためとはいえ……。

 安倍晋三の政権が長期間つづいてきた。腐敗と汚濁の極地にまで到達している,この「子どもの〈裸の王様〉である総理大臣」のやることなすこと(やってきたことなしてきたこと)といったら,国家をボロボロに破壊しつくし,国民たちの権利を形骸化し,その生活をドン底に落としこむ作業ばかりであった。この「世襲3代目のお▼カ政治屋」君は,早急に日本の政治社会から辞去すべきである。

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