日本のコロナ禍対策は「四分五裂,七転八倒,支離滅裂,枝葉末節」の実情,なんとも今後が心配だらけ,まともに有効な方途が開削できていない

 年末・年始にかけて日本はコロナ禍対策で収拾がつかなくなるおそれあり

 コロナ禍で増えはじめた女性自殺者の問題

  

   要点・1 コロナ禍にまともな対応ができない日本の体たらく

   要点・2 すべては国家最高指導者の器量いかん

   要点・3 小池百合子的に一流である,あの “こざかしくもこずるい” 遁辞


  本日朝刊 『朝日新聞』の場合,コロナ禍関連の記事見出しなど

 1面「コロナ重症,2週間で倍増 病床,東京や大阪で逼迫」「救える命のため 対策待ったなし」

 f:id:socialsciencereview:20201128104428p:plain    

 2面「〈時時刻刻〉重症病床,迫る限界  難航する入院先探し『綱渡り』 新型コロナ」「大阪『ステージ4』近づく 新設の専門施設,看護師足りず」

 f:id:socialsciencereview:20201128104547p:plain

 3面「食事券,10都道府県中断  東京や大阪  Go Toイート」「食事券の販売を中断する都道府県……」

 16面〈社説〉コロナ第3波 医療現場に支援手厚く」 この社説は全文を引用する。

 いったん決めた方針にこだわり,事態を悪化させてから慌ててつぎの手を打つ。まさに『失敗の本質』をみるようだ。

 補注)戸部良一・寺本義也・鎌田伸一・杉之尾孝生・村井友秀・野中郁次郎『失敗の本質-日本軍の組織論的研究-』ダイヤモンド社1984年は,社会科学の研究として旧日本軍の戦史を研究した。

 1984年は日本がまだ経済面では真っ盛りの最中であったが,その後,バブルが破綻してからというもの,「失われた10年」をなんども繰り返してきた。本書がいまでも売れている理由が分かる気もする。が,しかし,その失敗の本質は,いまだにまともに理解されている様子がない。

〔社説に戻る→〕 政府はきのうの新型コロナ対策本部で「Go To 事業」のさらなる見直しを決めた。先週末に,感染拡大地域を目的地とする旅行を事業の対象から除外することを表明したが,「出発地」とする旅行についても,利用を控える措置をとることにした。大阪市と札幌市にただちに呼びかけるという。

 感染症などの専門家でつくる政府の分科会が,〔11月〕25日にトラベル事業の一時停止を提言していた。だが政府は応じず,おととい取材に応じた菅首相は,同事業に関する記者の質問から逃げるように立ち去っていた。

 所信表明演説で「爆発的な感染は絶対に防ぐ」と表明しながら,首相は経済活動の維持に軸足を置いてきた。むずかしい判断であるのは分かる。だが,感染拡大の兆しをみつけたらまずは封じこめを優先し,状況が落ち着いてから少しずつ活動を再開する。それが結果として経済にも好影響を与える。春と夏の感染拡大で学んだ反省や教訓が生かされているとは思えない。

 専門家との対話不全だけではない。この間,政府と一部の知事との間で責任を押しつけ合うような姿を目の当たりにしてきた。密接な連携が求められる時に混迷は深まるばかりだ。

 いま政府・自治体が最善を尽くさねばならないのは「医療崩壊」を食いとめることだ。第3波とされる現在の流行では重症者の増加が顕著だ。

 医療従事者が不足して,コロナ以外の病気の治療にも支障が出る寸前にきている。政府,自治体,医療界が協力し,対応可能な病院から従事者を応援派遣するなどの調整を急ぐべきだ。

 入院先にどの程度の余裕があるか,その実態が把握できていない恐れも指摘されている。確保するみこ込みのある病床数を分母に,利用されている数を分子にして占有率を出し,逼迫度を判断する指標としている。

 だが患者を受け入れるには,あらかじめスタッフの配置や勤務をみなおす必要があり,準備に時間がかかる。みかけ上の占有率をもとに議論していると,現実との間に齟齬(そご)が生まれてしまう。正確な状況がわかって初めて,適切な対策が打てる。足元のデータの確認と共有を進めなければならない。

 医療現場で働く人への心ない仕打ちがあとを絶たず,離職者の増加が懸念されるのも深刻な問題だ。命を守る人たちを孤立させ追いつめた先にあるのは,社会そのものの崩壊である。医療機関への支援と従事者の待遇の充実は,待ったなしの課題だ。(引用終わり)

 この社説に批判されている日本政府(前首相安倍晋三の時期からの問題)の基本姿勢は,コロナ禍にまともに向きあってきたようにはとても感じられない。「Go To トラベル」の試みは,利権がらみの「私物化・死物化・負の遺産化」を設定した安倍のトンデモ為政をそのまま継承しており,コロナ禍「感染者数・重症者数・死亡者数」の増加・拡大を,わざわざ招いてもいる。菅 義偉政権は,いったいなにを「新型コロナウイルス感染症」に対する措置として講じているつもりか,不可解だという印象をはるかに超えた強い疑念がある。

 コロナ禍に対処するためには不急不要の外出は止めようなどと呼びかけながら,同時にまた「Go To トラベル」を奨励しているとなれば,これは二律背反になるほかない国家の政策を意味する。しかもまだ,このトラベル政策を全面的に停止させるつもりはないらしく,菅 義偉政権は,なにを「コロナ禍対策」として主軸に立てて,実行しているのかについては,ほとんど支離滅裂に等しい状態にある。

 以下につづけて,『朝日新聞』朝刊の記事の「見出し」をさらに拾おう。

 38面「国内死者31人,最多並ぶ  東京感染570人  新型コロナ」

 f:id:socialsciencereview:20201128105747p:plain

 今年(2020年)2月の出来事であった。庶民の立場からするとコロナ禍騒動は,例のクルーズ船『ダイヤモンド・プリンセス』内から始まっていた。当初,「新型コロナウイルス感染症」に対する日本政府当局(とくに厚生労働省)の対応ぶりは,官邸に詰める首相補佐官和泉洋人厚生労働省大臣官房大坪寛子審議官という「コネクトルーム的な不倫の間柄」らしい〈バカップル〉たちなどの,非常にまずかった,いわば個人プレーにしかなっていなかった医療的な行動によって,その後に「第1波」のコロナ禍を日本社会に拡大させる原因を作っていた。

 日本はさらに,それ以降,第2波,第3波に相当するコロナ禍にみまわれてきたが,現在は,その第3波が感染者数を急伸させつつある深刻な事態に直面している。この事実は,本日『朝日新聞』朝刊の見出しを部分的にだけでも紹介したところで,十分に伝わってくるはずである。


 「東京で570人が新たに感染 1日あたりも高齢者も最多」asahi.com 2020年11月27日 15時16分,https://digital.asahi.com/articles/ASNCW528VNCWUTIL01W.html?ref=flashmail

 f:id:socialsciencereview:20201128103227p:plain

 東京都は〔11月〕27日,新型コロナウイルスの感染者を新たに570人確認したと発表した。1日の感染者数としては21日の539人を上回り,過去最多を更新した。65歳以上の高齢者も86人で最多となった。

 また「人工呼吸器か体外式膜型人工肺(ECMO〈エクモ〉)を使用」とする都基準の重症者数は,前日より1人増えて61人となり,緊急事態宣言解除後の最多を更新した。感染者570人のうち,年代別では20代が147人と最も多かった。30代が120人,40代が76人,50代が67人だった。(引用終わり)

 本ブログ筆者の知人関係からはこういう話が聞けた。東京都内の某大規模病院に勤務する医師から聞けた話であったが,11月26日時点のこととして,コロナ感染者がどんどん入院してきているというのであった。

 そうした状況,いわば逼迫した病院側の事情が生まれているなかで,政府側の責任担当者からつぎのようにのんきな対応をもって,今後に臨む態度が表明されている。今後の3週間でコロナ禍が「封じこめる」(⇒コロナ禍の拡大が下火になる)などと,本気に考えているのか?
 
 「西村大臣 “3週間で封じ込め” 協力呼びかけ」『ずっと信州,テレビ信州。』2020.11.26 12:07,https://www.tsb.jp/news/nnn/news91lvylt20vped3151r.html

 この記事(ネットの記事)に接したとき,思わず絶句した。現状のごときに「新型コロナウイルス感染症」が増加・拡大している「ステージ3」を,3週間で封じこめる〔のだ,そうしうる〕と考えることじたい,近視眼的な発想ではないか? もしもそのような見通し(意向)がダメになったときは,さらにどのように対応していくつもりなのか?

 要は,きわめて非科学的(非医学的・非疫学的)な,いいかえれば,刹那的な対策に関する意見が独自に披露されていた。そもそも「封じこめる」という場合,なにを基準にしてその判断・判定ができるのか。その基準になる指標じたいが判然としていない。

 ともかく,もしかしたら再度,公布したい緊急事態宣言につながる伏線を敷いたつもりの発言なのか? 一国の責任ある立場に立つ人物がこのように不明瞭でしかない発言を,しかも3週間という期限を切ったうえで,「ステージ4」にならないようにするために,「ステージ3」への対策としてこれを「ステージ2」まで下げられれば,これをもって「3週間で封じこめる」課題が実現できたということになるのか?

 補注)この指摘に疑問を感じる,まだ納得がいかないという人には,つぎのコロナ・ウイルスの今後における拡大を予測した報告(本文は日本語)を参照してほしい。

datastudio.google.com

 なかんずく,西村康稔経済再生大臣のその発言(意図)を聞かされたほうとしては,基本的に疑問を感じる。つまり,それほどにまで釈然としない〈目先だけに限られた対応〉が語られていた。当該の記事を引用しておこう。

 新型コロナウイルスの感染拡大について政府の分科会で強い危機感が示され,西村経済再生相は3週間で封じこめられるよう協力を呼びかけました。西村経済再生相「この3週間が勝負だということだと思います。いまの感染拡大を抑えられるかどうか。その大事な大事な3週間だということだと思います」。

 

 西村経済再生相は,今後3週間で対策を徹底し,緊急事態宣言が発動される「ステージ4」にならないよう感染拡大を抑えていくと強調しました。これに先立ち,専門家らをメンバーとする新型コロナウイルス対策分科会は,一部の地域では感染状況が上から2番目のステージ3としての対策が必要だとし,3週間程度の間,集中的により強い対策を講じるよう政府に提言しました。

 分科会としては,札幌市,東京23区,名古屋市大阪市がステージ3に相当する認識を示し,これらの地域は他の地域との往来を自粛するよう呼びかけることも提言されました。Go To トラベルの目的地だけでなく,出発地からも一時除外するよう政府に検討を求めています。また,酒を提供する飲食店への時短営業の要請も求めています。(引用終わり)

 しかも,1年延期にされた2020東京オリンピックの開催を前提に,政府は2021年度のカレンダーについて特措法を決めていた。現在まですでに99%は中止のみこみだというのが,裏情報筋からの確定的な見通しであるが,もしも五輪が開催されなかった場合,このカレンダーは,そのままで2021年の「暦」としておくつもりか?

 

  「2021年の祝・休日一覧 : 東京五輪開催で夏の祝日が移動 (特措法可決成立)」『nippon.com』2020.11.27,https://www.nippon.com/ja/japan-data/h00738/

 f:id:socialsciencereview:20201128101214p:plain 

 新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大で,東京五輪パラリンピックが2021年夏に延期されたことで,2021年の祝・祝休日にもイレギュラーが発生する。海の日(本来は7月第3月曜日)を五輪開会式前日の7月22日に,スポーツの日(本来は10月第2月曜日)を開会式当日の23日に,山の日(本来は8月11日)を閉会式の8月8日とし,翌9日が振り替え休日となる。(以下,詳細は割愛)

 補注)2020年盛夏の東京は,珍しくも7月末日まで梅雨明けせず熱暑に苦しめられなかったものの,8月初旬の時期は例年よりも1度ほど高い最高気温を記録していた。来年の五輪が本当に開催されるとしたら,熱中症で選手・観客・ボランティアから犠牲者が出ることを覚悟しておかねばなるまい。

 五輪などやっているヒマ,とくにカネがあるならば,とくにそのために支出してきた国税・都税は,本来,新型コロナウイルス感染症対策のために全部投入されるべきであったが,この国はトンデモなお金の使い方をしてきた。東京オリンピックはもしも中止になってもまだ千億円単位で後始末のために支出を余儀なくされる(それも国税と都税を充てて)。

 学術会議の年間予算が10億円であって,これがなんだかんだというヒマがあったら,五輪関係で大いなる無駄使いをしている事実を問題にしなければなるまい。あるいは,安倍晋三や菅 義偉がフンダンに使いこんでいる官邸の機密費という予算項目が存在することをしっているのであったら,こちらのほうにも関心を向けるべきである。

 ちなみに,官邸が使える機密費の総額は,1年次あたり「30億円をゆうに超える」とみられている(魚住 昭の指摘,2016年11月13日)。

 

 「ばらまかれるコロナウイルス…感染急増で崩壊迫る医療現場…危機感ない政府にいら立ち」東京新聞』2020年11月26日 06時00分,https://www.tokyo-np.co.jp/article/70561

 新型コロナウイルス感染の再拡大で,全国各地の医療提供体制が崩壊の危機に直面している。〔11月〕25日の記者会見でそう語った日本医師会(日医)の中川俊男会長の表情は険しかった。厚生労働省に助言をする専門家組織「アドバイザリーボード」も24日,「このままの状況が続けば,助けられる命を助けられなくなる」と指摘した。医師らは政権幹部が「強い危機感」を共有しないことにいら立ちをみせている。

 ◆-1 病床も医療従事者も足りなくなる

 病床は埋まり始めている。重症者は〔11月〕24日現在,全国で376人で,1週間前と比べて100人増えた。感染ピーク時に受け入れ可能な病床数からすると余裕はあるようにみえるが,ピーク時の病床数は,都道府県が医療機関から聞き取った受け入れ可能な最大ベッド数を足したもの。いわば「目標値」だ。

 座長の脇田隆字・国立感染症研究所長は24日の記者会見で「病床が箱として準備されても,そこには医師や看護師が必要だ。そういった人たちを簡単に増やせるわけではない」と強調した。日本医師会の釜萢敏常任理事も「これ以上の病床を用意するのはとても無理という感じ」と語った。

 ◆-2 東京が一番大変

 「病床の逼迫は東京が一番大変」。専門家組織のメンバーの1人はそう話した。東京都の重症者用病床は150床あり,使用率は4割弱だが,都立駒込病院の今村顕史医師は24日の専門家組織の会合で「ベッドがあっても対応するマンパワーの問題で,いっぱいまでは受け入れられない」などと説明したという。

 都福祉保健局の担当者に確認すると,重症者が少しずつ増えていけば対処は可能だが「一度にとなるとむずかしい」と説明した。1日に20人,30人と重症者が増えていけば,受け入れられなくなる可能性がある。現在,軽症者はホテルや自宅療養となり,入院するのは中等症以上で,1人の患者をみる負担が重くなっている。

 日医の中川会長は25日の記者会見で「コロナ患者を受け入れるために,脳卒中心筋梗塞など,他の疾患の受け入れが困難になりつつある」と話した。

 補注)以上は東京都の事例であった。本ブログ筆者の住む東京近辺の人口20万人の地方都市でも,10月の末ころからであったが,新規の感染者数が4~5人(前後)ほどの歩調でもって,ほぼ休みなく毎日,発生するようになっていた。

 その感染者たちは,地元にある公立の某病院などで受け入れているらしい。以前であればその間,数日から1週間以上の間隔を空けて,1日につき数名ほど発生していた様子が,11月に入ってからは相当に異なり,かなり増えている。

 以上の話題は,自分の住む都市での経過・推移であるゆえ,とても気になっているわけであるが,東京都のほうではその規模・人数じたいがともかく多く,相当に深刻な事態に遭遇させられている。

 ◆-3「Go To 調整なんてしている暇ない」

 医師ら専門家と政府の温度差は大きい。〔11月〕24日の専門家組織の会合後,メンバーの1人は「政府のいろいろな方に,非常に強い危機感がちっとも伝わらない。悲痛な感じ」と話した。2週間,3週間後の医療体制を維持できる見通しが立たないという。

 補注)安倍晋三⇒菅 義偉政権の対応ぶりをみていると,まるで切迫感がない。一言でいえば無責任に近い。前段で触れた西村康稔経済再生大臣の発言,「3週間で封じこめる」というかたちで,つまり期限を切って現状の「ステージ3」を「ステージ2」まで下げたところで,それでコロナ禍対策が終わるわけではない。

 f:id:socialsciencereview:20201128101406p:plain

 だから,引用中の記事はつづけて,こういっていた。

 「ピンポイントでこれをやれば,感染拡大が止まるという状況ではない。ウイルスが地域にばらまかれている」と感じている。「国と知事が Go To トラベル で調整なんてやっている暇はない。移動制限が必要だし,飲食店の営業時間短縮を強力にやらないといけない」と訴えた。

 この ⑤ に参照した記事は『東京新聞』であった。東京都がまさに日本におけるコロナ禍を代表し,象徴する都市になっているわけだ(大阪府も問題になっている)が,この『東京新聞』が本日(11月28日)に報道していたいくつかの記事が,東京都や隣接・近辺の諸県のコロナ禍事情を,つぎのように報じていた。主に見出しだけの紹介となるが,記事の本文も引用するものもある。

 1)「忘年会シーズン目前  飲食店悲鳴『もう限界』 東京28日から時短営業」2020年11月28日 06時00分,https://www.tokyo-np.co.jp/article/71054

 2)「東京で時短要請始まる 『今回は応じない』店も」2020年11月28日 06時04分,https://www.tokyo-np.co.jp/article/71070

 「新型コロナウイルスの感染者急増を受け,東京都では28日,島しょ部を除く都内全域を対象に,酒類を提供する飲食店やカラオケ店の営業時間を午後10時まで短縮する要請が始まった」。

 3)「『タイミングは悪いけど中止はしない』 小池知事『外出自粛』を呼びかけも  東京都が 屋形船クルーズ決行」,2020年11月28日 06時00分,https://www.tokyo-np.co.jp/article/71048

 「東京都内の新型コロナウイルス感染者が過去最多を更新するなか,都の主催で28日から,東京湾の風景を楽しみながら海上交通をPRするクルーズイベントが始まる。小池百合子知事が『できるだけ外出の自粛を』と都民に求める一方,観光PRの催しを決行するちぐはぐぶり。担当者は『感染防止対策は徹底しているので中止はしない。タイミングは悪すぎるが…』と話している」。

 

 「ところが,感染拡大の『第3波』が到来し,小池知事は酒類提供飲食店などに28日からの時短営業を要請し,都民には「不要不急の外出を控えて」と呼びかける事態に発展。都の担当者は『すでに当面は満員の予約が入っている。乗客数は定員の半分に抑え,船内を常時換気するなど3密対策も十分している』と説明。『タイミングが悪すぎるが,何とか業界のためにも続けていきたい」と新型コロナに恨み節だった。

 4)「専門家『当事者意識を持って』と一喝  コロナ急拡大でも国・自治体の不協和音に」2020年11月28日 06時00分,https://www.tokyo-np.co.jp/article/71056

 新型コロナウイルスの感染が止まらない。専門家は政府や自治体へ対策を強く促している。情勢の切迫は自治体も認識している。東京都などは飲食店の時短営業要請に踏み切り,景気対策起爆剤とする「Go To イート」食事券の新規販売も一時停止する。だが,国や自治体の間で足並みに乱れもあり,感染拡大を収めるための対策は後手に回っている。

   ◆-1 全国的に重症者が急増

   ◆-2 営業時間,Go To,各都道府県が続々と見直し

   ◆-3 国と都,県と市間で足並みそろわず

 「感染急拡大を抑えるため,残されている時間はあまりない。政府の分科会の尾身茂会長は〔11月〕27日の衆院厚生労働委員会で「コロナではない一般の医療との両立が難しくなっている。(政府や自治体,国民が)当事者意識を持って危機感を共有することが極めて重要だ」と呼びかけた」。

 5)「死者『第2波』越え,重症者は4日連続更新  尾見会長『個々の努力に頼るステージは過ぎた』」2020年11月28日 06時00分,https://www.tokyo-np.co.jp/article/71051

 補注)この尾身会長の発言は「?」である,いまごろ『個々の努力に頼るステージは過ぎた』といわれているが,おかしな説明である。コロナ禍の感染問題は最初から,どのようなかたちであれ,『個々の努力に頼るステージは過ぎ〔てい〕た〔もの〕』ではなかったか? 尾身 茂(新型コロナウイルス感染症対策分科会・会長だが)の発言は,いままでもそうであったが,見当外れと時期外れの二重奏がめだつ。

   ◆-1 専門家は強い危機感

   ◆-2 都は時短営業要請も「トラベル」除外には「国が判断」

 都内の新規感染者は〔11月〕19日から3日連続で500人を超え,その後下回っていたが,6日ぶりに500人を超えた。年代別では30代以下が55%を占め,40代と50代も計25%に上った。最近は無症状者が2割前後と高い水準で推移。都は感染状況を,19日から4段階で最も深刻な「感染が拡大している」に引き上げている。

 小池百合子知事は27日の定例会見で,「できるだけ不要不急の外出を控えていただきたい」と強調。28日スタートの酒類を提供する飲食店などへの時短営業要請では「年末の稼ぎ時に心苦しいが,会食などを通じて家にもちこまれることを考えると,午後10時で終業していただきたい」と呼びかけた。一方,政府の観光支援事業「Go To トラベル」の東京除外には「全国的な視点が必要で,国が判断するもの」と繰り返した。(以上で『東京新聞』引用終わり)

 こうした『東京新聞』の記事紹介においては,最後になって小池百合子都知事が登場していた。この都知事は,あらためて「政府の観光支援事業『Go To トラベル』の東京除外には『全国的な視点が必要で,国が判断するもの』」と,逃げの姿勢で発言していた。

 だが,3月下旬の段階にあって,小池百合子都知事がいち早く「東京をロックダウンすると宣言」したために,政府による全国単位による対コロナ禍対策の出鼻がくじかれただけでなく,本来,国全体と東京都とが協調しておこなうべき全体的な対策を不発かつ不調に追いこんだ『重大な責任』など,小池はどこかに置き忘れてきた調子で発言していた。


  トンズラ都知事小池百合子〈小ずるい〉いいわけ

 「ロックダウン発言,小池知事反論 『私の言葉ではない』」秋田魁新報』」2020年11月27日,https://www.sakigake.jp/news/article/20201127CO0172/ という記事にも表出された小池百合子の無責任(遁辞の術?)

 --政府の新型コロナウイルス対策を検証した「新型コロナ対応・民間臨時調査会」は〔11月〕27日,小池百合子東京都知事へのインタビューを実施したと明らかにした。小池氏は「ロックダウン」(都市封鎖)の可能性に触れた自身の発言で緊急事態宣言の発令が遅れたとする政府内の意見に「驚いた。私のせいにするのはいかがなものか」と反論した。

 調査会のインタビューによると,小池氏はクラスター(感染者集団)やオーバーシュート(爆発的患者急増)などの言葉を含めて当初はしらず,「都として判断するに当たって国の専門家会議の議論で出た言葉を引用したまでで,私の言葉というわけでは全くない」と説明した。(引用終わり)

 この記事も「?」である。なんといっても,東京都の最高指導責任者の「おことば」として評価するに,これほど非常に無責任な発言はない。以下に具体的に批判しておく。

 その1 「クラスター(感染者集団)やオーバーシュート(爆発的患者急増)などの言葉を含めて当初はしらず」というくだり。

 「しらずに」というところからしてまず,異常にかつ異様に無責任。小池百合子は,それらのコトバを初めて聞いたとき,その意味を訊かなかったのか? 鵜呑みにしただけで,しったかぶりをしていただけだったのか?

 しかも「当初」という時期に関する表現(きわめてアイマイで融通の効きそうなそれ)ももちだしておき,その意味の近辺を適当にごまかそうとしている。ともかく,小池百合子自身が都知事の正式な発言のなかで,このクラスターだとかオーバーシュートとかいったコトバを使っていた。しかも,コロナ禍の問題に対面してもちだし語っていたのだから,その意味を「当初はしらなかった」ウンヌンは,この話の「当初からしてもちだしていいような〈いいわけ〉」ではなかった。

 その2 「都として判断するに当たって国の専門家会議の議論で出た言葉を引用したまでで,私の言葉というわけではまったくない」と説明した。

 当たりまえも当たりまえである。小池百合子都知事として医療の専門家であるはずもなく,当然専門家会議の提供してくれた用語を使い,小池もそれを借りて引用し語るほかなく,つまりそして,自分の口を介して・通して都民たちに説明していた。

 適菜 収の本で著書名に『おい 小池! (時代への警告) 』KKベストセラーズ,2017年11月という1冊があったが,まさしくこれ……。

 『おい,小池!』 都知事の立場に関してとなる話だが,たとえ自分がそれらの用語の意味を100%理解していなくとも,3月下旬の時点で,しかも得意げな表情を浮かべて,クラスターとか,オーバーシュートとか,ロックダウンいったコトバを放っていたのではなかったか。

 それをいまごろにもなって「メメしくも(!)」「ワラワは,そのようなコトバの意味」は「当初」はよくしりませんでした,と? 冗談もたいがいにしたらよい。ついでに,都知事もさっさと辞めるのが最上・至善。


  悲しい現実が発生し,進行中である-『一月万冊・清水有高』の動画,https://www.youtube.com/watch?v=HrYWHRDu1UU  は,「コロナの陰にある恐怖。自ら命を・・・自 ● 率の大幅増加!?   追い詰められる人に知っておいて欲しいこと。命を捨てる前に知って欲しいこと。作家今 一生さんと」という題目で議論していた。

 最近,コロナ禍の悪影響のために,自殺者,それもとくに女性のそれが増えている。ところが,それを助けるための「社会の側から助けられる仕組がない」。自殺の問題も「自助⇒共助⇒公助」の順で,つまり,もっぱら自責で始末しろとてもいいたいらしい。「孤立する弱い人を護ってくれない」この国。あまりにも冷酷なこの国である。

 そこで,つぎの記事を紹介しておきたい。

 「女性の『自死』が急増中 … そのあまりにも『やりきれない』理由とは?」『YAHOO!JAPAN ニュース』2020/11/26 (木) 6:31 配信,https://news.yahoo.co.jp/articles/490b97e7a3bf887bda8b484cdade51840a10ec04(元記事は『現代ビジネス』)を,以下に引用する。コロナ禍において浮上してきた社会問題である。

 1)39.9%増の衝撃

 もはや緊急事態である。新型コロナウイルス感染者の数ではない。急増している自殺者だ。警察庁が11月9日時点の数字として発表した2020年10月の自殺者数(速報)は,2153人と前年同月比39.9%増加した。

f:id:socialsciencereview:20201128094024p:plain

 新型コロナ蔓延以降,4月の17.6%減,5月の15.0%減と大幅に減っていたものが,7月の2.6%増から,増加に転じた。この統計は,速報値発表後に死因が特定されるなどして数字が変わるが,最新数値での前年比較では8月17.8%増,9月10.0%増と大きく増加。それが10月になって39.9%増という,少なくとも2012年1月以降,みたこともない増加率になっているのである。

 そうしたなかでも「女性」の自殺は,かつてない増加を示している。8月に前〔2019〕年同月比42.2%増を記録して世の中を驚かせたが,10月はなんとと82.6%増。昨年10月の1.8倍である。厚生労働省の調査では,女性の中でも40歳代の人の自殺が142人と前年同月の2.29倍に達していることが明らかになっている。

 このデータについて厚生労働省は,「新型コロナウイルスの影響が長期化するなか,仕事やDV=ドメスティック・バイオレンス,育児や介護の悩みなどが深刻化していることが背景にある可能性がある。また芸能人の自殺を伝える報道の影響を受けているおそれもある」としている。

 確かに,8月,9月の増加時は,芸能人の自殺が相次いだことから,その影響を指摘する声もあった。だが,これだけ「異常値」が長引くと,そうした一過性の問題ではないと思われる。明らかに新型コロナの影響,それも経済的な影響だと考えるべきだろう。経済的に追いつめられた人たちが,将来に絶望し,自ら死を選んでいるのではないか。

 2)「女性」「非正規」の大幅減

 総務省が発表する「労働力調査」をみると,女性が職を失って経済的に困窮しているのではないか,とうかがわせるデータがある。2013年1月以降,増加を続けてきた「雇用者数」の前年同月比は,今〔2020年〕年4月以降マイナスに転じた。明らかに雇用情勢が急変したのである。以後,9月まで6カ月連続で減少しつづけている。

 ところが,不思議なことに,正規雇用の従業員は増えつづけているのだ。その一方で,大幅な減少となっているのが「非正規雇用」。なかでも女性の非正規雇用が激減している。9月のデータだけをみても,1年前に比べて73万人,4.8%も雇用が減っている。女性パートだけみても26万人の減少だ。立場の弱い非正規雇用の女性が職を失っていることが,このデータからもはっきりと見てとれる。

 この傾向は4月以降続いており,非正規雇用の女性の失業が長引いている様子が浮かび上がる。パートの場合,社会保険の加入対象にならないように働いている人も少なくないため,雇い止めで失業しても,失業保険などが受けとれないケースが多いとみられる。

 パートやアルバイトが職を失った場合に,救済策として助成金を支給する仕組も国は作ったものの,飲食店や小売店など零細事業者では手続申請をおこなう知識が欠如していることもあり,なかなか支給が広がっていない。こうした世代では総じて預金額が少ないこともある。つまり,職を失ったことで,一気に生活困窮に追いこまれている可能性が高いのだ。

 3) まず生活がなりたつように

 自殺者を増やさないために,相談窓口の整備などをおこなうことも必要だが,現状の場合,とりあえずの生活をなりたたせるための支援の仕組が不可欠だ。

 雇用調整助成金や失業給付,生活保護などの仕組を総動員して,生活が瓦解するのをなんとしても防ぐことが重要なのだ。ひとり一律10万円を給付した特別定額給付金を,本当に困窮して資金が必要な人に給付する新たな仕組も早急に導入するべきだろう。

 収入が減少して生活に困窮する人たちに市区町村の社会福祉協議会が「緊急小口資金」を貸し付ける仕組もある。これを使った人もすでに100万人を大きく超えている。月20万円を3カ月間にわたって貸与する制度などだが,新型コロナの影響が長期化していることで,その資金も枯渇する人たちが出はじめている。手元の資金を供給する仕組みを大幅に拡充することが求められている。

 とりあえず,足元の生活資金が確保できたとしても,それだけで十分なわけではない。「将来への希望」をもちつづけられるようにしなければ,経済的な要因で自殺する人は減らない。新しい仕事を供給することや,新たな仕事に就くための職業技術の取得支援などで,先の見通しが立つようにするのも政府の重要な役割だろう。

 今回の新型コロナによる経済への打撃は,飲食店や小売店,宿泊業といった「現場」に近いところを襲っている。この点,金融危機によって銀行や輸出企業などから始まったリーマン・ショックと大きく違う。雇用調整助成金など,比較的規模の大きい企業が利用することを前提とした救済策では間に合わないことが判明している。自営業者を含めた経済的に弱い存在,社会的な弱者が真っ先に打撃を受けているわけだ。

 新型コロナの感染者が再び増加する「第3波」が現実となり,東京都などは再び営業自粛要請をおこなうことを決めた。それによって再び,飲食店の女性パートなどが仕事を失うことも予想される。弱者を生活困窮に追いつめないための,新たな救済策を早急に打たなければ,さらに自殺者が増えることになりかねない。(引用終わり)

 以上,最近になってコロナ禍の影響のために急に浮上してきた自殺者増加の問題は,はたして,政府の関係省庁間でまともに話題になっているのか? 戦争のときもそうであるが,国家において非常事態が発生したときは一番弱い者にそのしわ寄せがいく。戦争の場合では,子どもや婦女子にその負担・犠牲が集中していた。

 今回におけるコロナ禍(感染症による経済・社会の後退・萎縮)の被害は非正規労働に従事する女性たち,それも単身(子どもありの単身母も含めて)の彼女らに,そのしわ寄せが集中的にのしかかっている。

 「おい,小池!」 アンタも女(都知事!)なら東京都内の女性たちだけでもいい(それでも人数は相当に多いが),前段のような境遇に追いこまれている女性たちを,できるかぎり救援するつもりはないのか?

 いまさらなにいうかと思ったら,コロナ禍の関連で「ワタシはそのコトバの意味を当初はしらないで,いったとか,いわなかったとか」などと,実にとるに足らない,完全にくだらない「逃げ口上」(いかにも,わざとらしい遁辞:隠遁の術)を駆使しているヒマがあるなら,都知事としてもっと身のある仕事をせよ!

 ところで,菅 義偉君は当面解散はしないで,来年秋まで政権を維持する意向だという報道があった。権力の座はやはり「蜜(3密だったか?)の味」に溢れているようで……。さて,オリンピックは開催できるか?

------------------------------

【参考記事】

------------------------------