コロナ禍が襲来中であるこの日本は,安倍晋三から菅 義偉へと「バカな大将,敵より恐い」首相が2代も続いたなか,論外の「Go To トラベル」実施,法外の「学術会議介入」失敗など,やること・なすことが暗愚そのものである為政(その2)

 安倍晋三による幼稚な為政:アホノポリティックスの7年と8カ月が終わったと思ったら,こんどは菅 義偉の専制1本槍の傲慢政治:スガーリノポリティックスが始まった。菅は,安倍晋三の政治路線を継承するといっていたが,さらに退廃的にそれを発展(!)させようとしている

 いまや日本の政治・経済・社会は,コロナ禍に苦しむなかで,彼らの下手くそな内政のために “断末魔の苦しみ” を味わされている。国民・庶民の多くが苦境に追いこまれている実情を理解しようとしないし,もとよりできない菅 義偉政権

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  要点・1 国会での答弁(質疑応答)さえろくにできない半人前以下の総理大臣たちのために,この国はますます容赦なく衰退させられていく

  要点・2 特高的国民監視体制「構築」しか念頭にない菅 義偉に「国利・民福」の観念は不在

  要点・3 日本学術会議新会員拒否という菅 義偉の基本的な間違い

  要点・4 「Go To トラベル」止めない,東京オリンピック止めないという最悪の選択は,国家予算(われわれの血税)を流血状態で無駄使いしていくが,それでもまだ来年の夏に五輪を開催したい(?)

「本稿(その1)】 リンク先(  ↓  )

    https://socialsciencereview.hatenablog.com/entry/2020/11/29/162611    


 日本経済新聞世論調査 -2020年11月30日朝刊1面-

 本日『日本経済新聞』朝刊1面上部左側に配置されたこの記事「世論調査」の見出しは,「内閣支持率 58%に低下  本社世論調査 コロナ対応『評価せず』48%」とつけられ,つぎのようにまとめていた。

 日本経済新聞社テレビ東京は〔11月〕27~29日に世論調査を実施した。菅内閣の支持率は58%で10月の前回調査から5ポイント低下した。政府の新型コロナウイルス対応を「評価しない」割合が48%と13ポイント上がり,「評価する」の44%を上回った。(関連記事総合・政治面に)〔とあるが,本日のこちらの記述では参照しない〕

 政府のコロナ対応について同じ質問をした過去6回の調査をみると,「評価する」の最低は5月の38%だった。感染拡大が始まった2月の40%や,感染拡大局面だった7月の42%よりは今回の方が高い。

 内閣を支持する理由で最多は「人柄が信頼できる」(41%)で,2位は「自民党中心の内閣だから」(27%),3位が「安定感がある」(26%)だった。「政策が良い」は11%で9ポイント下落した。

 内閣を「支持しない」と回答した割合は32%で6ポイント上昇した。不支持の理由を聞くと,もっとも多い回答は「指導力がない」の37%だった。10月調査では12%にとどまっていた。「政策が悪い」を挙げた人も29%いた。

 菅 義偉首相に優先的な処理を望む政策課題を複数回答で聞いた質問では「コロナ対策」が16ポイント上昇の64%でトップだった。支持率の低下は感染の収束がみえない足元の状況への不安が影響したとみられる。優先処理を求める政策の2位は「景気回復」(38%)で,3位は「年金・医療・介護」(36%)が続いた。

 首相が10月の所信表明演説でかかげた温暖化ガス排出量を2050年までに実質ゼロにする方針は「評価する」が70%だった。「評価しない」の23%に大差をつけた。「評価する」は内閣支持層で77%,支持しない層でも62%だった。年齢別では全世代で7割以上が支持した。

 調査は日経リサーチが27~29日に全国の18歳以上の男女に携帯電話も含めて乱数番号(RDD)方式による電話で実施し993件の回答をえた。回答率は45.1%だった。(引用終わり)

 ところで,各紙(各社)の世論調査のどれにでも同じにいえる点であるが,たとえば「内閣を支持する理由で最多は『人柄が信頼できる』(41%)」を選んで答えた人が,はたしてこの菅 義偉という政治屋の人間的な資質(いってしまえば,その本性)をいかほど把握できたうえで,そう答えていたかどうかは,ほとんどの場合「?」であると断定してもいい。

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 菅 義偉は「スガーリン」とか「特高顔のカス総理」(『くろねこの短語』命名といった呼称を授与されているのは,この現首相の政治屋としてのやり口を多少なりとでもしっている人びとであれば,即座に納得のいく形容である。このような理解を確実にしている人たちにとってみれば,『内閣を支持する理由で最多は「人柄が信頼できる」(41%)』といったごとき世論調査のひとつの結果など,チャンチャラおかして,せいぜい嘲笑しつつ唾棄するほかない数字となる。

 

 「〈月曜経済観測〉都市封鎖下の英景気 外食など収益回復に3年  UKホスピタリティCEO  ケイト・ニコルズ氏」『日本経済新聞』2020年11月30日朝刊3面「総合・経済」

 この記事は,英国が現在こうむっているコロナ禍の現状が報告されている。本文全体は引用せず,冒頭段落のみ聞いてみたい。

 英国は首都ロンドンを含む全イングランド地方が11月上旬からロックダウン(都市封鎖)中だ。英政府は外食産業の支援などに力を入れるが,事業者の不安はなかなか解消しない。

 この記事の本文中にかかげられた小見出しのみ拾ってみると,「壊滅的な打撃」「宅配普及は途上」となっている。イギリスにとって現在,「目先の関心はEU離脱よりコロナ禍」であって,「インバウンドやビジネス客がいつ戻ってくるかやきもきしている」というのである。

 イギリスでは,EU離脱の問題まで吹っ飛ばしているコロナ禍が,世界の各国・各地域に対しても深甚なる政治・社会・経済的に各種の悪影響を及ぼしている事実はいうまでもない。日本ももちろん同じである。ところが,こちらではまだ,延期措置にされた2020東京オリンピックの開催をもくろむ “頑迷で暗愚な連中” がいた。

 彼らは,コロナ禍などどこ吹く風といった気分である。オリンピックというその国際大運動会(実質はパラリンピックまで入れて4週間だけの開催期間)準備のために,これまででもすでに大枚の予算(その調達源泉の大部分は血税国税・都税)を浪費してきたが,この先もまだ懲りずにその浪費をつづける意向である。

 さらにとくに問題になるのは,もしも〔現在時点で予想されているように〕東京オリンピックが中止になった場合,その後始末のためにはさらに予算が3千億円くらいは軽く追加されそうだという指摘があった点である。

 そうなったときには,おおよそ総計で3兆数千億円の無駄使いが発生する結果にならざるをえない。しかも,事後におけるその責任(組織と会計のそれ)の所在は,例の五輪大会開催の主体である五輪組織委員会の事後解散によって,いまから雲散霧消させる手順だけはととのえられている。

 それほどの「金額:予算」が,五輪という営利事業のために国税や都税から調達・都合されていながら,今後の起こりそうである様相を予測してみるに,それをあたかもドブにカネを捨てるかのような結末を迎えるそうである。

 そのみこみが濃厚であるならば,コロナ禍が登場した最初の時点に戻ることはできない相談ゆえ,せめては現在の時点からでもその予算枠は,こちらの疫病(パンデミック)対策のために転用するように工夫・努力すべきである。だが,政府側・五輪組織委員会側に,そうした発想はみじんも感じられない。

 コロナ禍の最新事情は,つぎの ③ の記事が伝えている。

 

 「『既に限界 … 今が対策のラストチャンス』 新型コロナでひっ迫する医療現場,重症者は最多の462人」東京新聞』2020年11月30日 05時50分,https://www.tokyo-np.co.jp/article/71345

 今月に入り,新型コロナウイルスの感染が急拡大し,重症者が過去最多を更新しつづけている。厚生労働省によると,〔11月〕29日の全国の重症者は前日から22人増え,462人となった。医療現場は予想を超える速度で逼迫しており,医師からは「既に限界。人の動きを止めないと,救える命が救えなくなる」と痛切な叫びが聞こえる。

【参考情報記事】

 ◆-1 重症者ベッド空きなし

 「救急や他の病気の手術も制限するなど,なけなしの努力をして新型コロナに対応しているが,重症者の受け入れを断るケースも出ている」。東京医科歯科大病院(東京都文京区)の内田信一病院長は徒労感をにじませる。

 病院によると,人工呼吸器や人工心肺装置「ECMO(エクモ)」を備えた重症患者用治療室では機器のアラーム音が絶え間なく響き,防護服姿の看護師が24時間体制で,投薬や人工呼吸器の調整のためにせわしなく動く。血流をよくするため,患者の姿勢を変えるのには7,8人の手が必要だ。

 8床の重症者用ベッドは緊急用の1床を除いて,11月初めから空きがない。夏場の患者の平均年齢は60歳前後だったが,現在は70歳前後になった。

 ◆-2「外出制限など対策を」

 内田病院長は「専用の治療薬がないため,高齢になるほど回復が遅く,中等症の病床に戻るまでに時間がかかる。以前よりも,ベッドが空きにくい」と語る。

 都は重症者用病床を現在の150床から倍増させる方針だが,内田病院長は「重症者用ベッドを1つ増やすのに5~6人を増員しないといけない。かなりきびしい」と指摘する。ベッドが増えなければ,助かる命も助からなくなる。「いまは,外出制限など対策をしないと,感染は止まらない」

 ◆-3 医師に「強いストレス」

 埼玉医科大総合医療センター(埼玉県川越市)で新型コロナの診療を担当する岡 秀昭教授は「一部の医師は専門外の不慣れな治療をしており,心身に強いストレスがかかっている」と明かす。中等症向けに23床を備えるが,日常診療にも人を割かなければならず,現在受け入れている14床で「限界」という。それでも人手が足りず,がんの専門医や外科医の手を借りてしのいでいる。

 実情を伝えるため,自身のフェイスブックでも,「届け出病床の何%が埋まっているかなどと,書類の数字を眺めているだけでは真の切迫感は分からない」「このまま無策では2~3週間後までに医療崩壊を迎える」と発信する。

 軽症者が多かった夏場に比べて,現在は中等症でも比較的症状の重い患者の受け入れ要請が目立っている。「高齢者にも感染が拡大しており,重症者数や死者数がさらに増えかねない」。

 「Go To トラベル」の見直しなどに慎重な政府の姿勢に焦りを感じる。「医療が崩壊すれば,結果的に経済も共倒れになりかねない。感染を抑えたあとに経済を回すためにも,いまが対策を打つラストチャンスではないか」。(引用終わり)

 ともかくも「感染を抑えたあとに経済を回すためにも,いまが対策を打つラストチャンスではないか」と,コロナ禍の最前線で医療に従事する医師たちが深刻な表情で,必死になって訴えている。にもかかわらず,3日前の報道となるが(つぎの ④ に引用す記事のことである),政府側の対応とみたら,まさしくこの国の最高指導者たちは『無能・無策』だと断定されても当然の,体たらく状態にある。

 

 「Go To除外,政府及び腰 東京出発,外すのは× / 確認作業も煩雑 首相も質問答えず」朝日新聞』2020年11月27日朝刊3面

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 観光支援策「Go to トラベル」をめぐり,新型コロナウイルス感染状況が深刻な地域から出発する旅行も対象から一時外すことに,政府が消極的な姿勢を示している。政府の分科会から検討するよう提言を受けても変わらない背景には,経済や雇用情勢の悪化を避けたい首相官邸の意向にくわえ,観光の現場での手続の煩雑さもある。

 「この3週間がきわめて重要な時期だ」

 菅 義偉首相は〔11月〕26日夜,首相官邸で記者団に対し,こう強調した。「皆さんといっしょに感染拡大をなんとしても乗り越えていきたい」とも呼びかけたが,トラベルについての質問には答えず,官邸を後にした。

 分科会は25日,感染状況が2番目に深刻な「ステージ3相当」の対応が必要な地域があるとして,状況に合わせ該当地域から出発する旅行も一時,トラベルの対象外にするよう検討を求めた。「そこから出ないことが非常に重要」(分科会の尾身 茂会長)との理由からだ。

 関係者によると,25日の分科会開始時に出された提言の原案には「出発分」を明示して一時停止の検討を求める文面はなかった。だが,「やはり入りと出と両方が必要だ」(メンバーの1人)との見解で一致し,「出発分についても検討すること」が書きくわわった。

 一方の政府は,目的地を基準にトラベルの対象外とすることを「地域の医療負荷を過大にしないための予防的措置」と整理。出発地もくわえるとトラベルが感染拡大の主因とのエビデンス(科学的根拠)はない,としてきた立場と相いれなくなる。

 官邸内には,感染拡大地域の多くが大都市であることから「東京からの出発まで止めることになると事業そのものの意味が薄れる」「都市部の旅行者を受け入れている地方への影響が大きい」など経済や雇用情勢への悪影響に対する懸念も根強い。トラベルで旗を振ってきた首相は〔11月〕25日の提言が出る前の衆院本会議で,「地域経済を支える極めて有力なのが Go To トラベルだ」とも述べている。

 観光現場の課題を指摘する声もある。新規予約の場合,住所を自己申告してもらったうえで,宿泊施設到着時に運転免許証の提示を求めるなどの確認作業がいる。主に住む場所と,住民票を置く自治体が異なる場合のチェックはむずかしい。予約済みの旅行でも旅館やホテルに住所を告げず直接予約する場合もある。都内の高級ホテルの担当者は「価格の変更を顧客に伝える必要が出てくれば,確認作業が多く発生する」と気をもむ。

 分科会のあるメンバーは,政府の消極姿勢を感じていたという。「それでもいうことはいわないといけない」として,不満をにじませた。

  ■「イベント」札幌を一時除外 ■

 感染拡大を受け,経済産業省は〔11月〕26日,コンサートなどのチケット販売代金の一部を割り引く需要喚起策「Go To イベント」の対象地域から札幌市を一時的に外すと発表した。28日以降に販売するチケットのうち,12月15日まで市内で開かれるイベントを割引の対象外にする。

 北海道の鈴木直道知事が26日,事業の一時停止を求めたことに応じた。札幌市内で現在,開かれている対象のイベントは1社が開いているもののみ。このイベントは中止せず,購入・予約済みのチケットは割り引かれた値段のまま使える。感染が拡大している大阪市などは,知事からの要請がないため除外はしない。

 商店街の集客イベントなどの費用を補助する「Go To 商店街」事業についても,札幌市内の商店街を対象から外す。期間は11月26日から12月15日まで。市内では現在,対象となる商店街のイベントは開かれていないという。(引用終わり)

 本ブログ筆者はすでになんども,「Go To トラベル」は「Go To トラブル」でしかなく,さらに推進させるようでは「Go To Hell」だと述べて(警告して)きた。だが,菅 義偉政権が「Go To トラベル」(「Go To イート」「Go To イベント」)などのキャンペーンで,現に推進させているコロナ禍対策〔のつもりでも,多分ある,それら〕は,そのいちいちが「地獄への道は善意で舗装されている」けれども,実は「悪事または悪意は,善意によって隠されているものだ」という諺の指摘どおりに,やってはいけない・向かってはいけない方途をめざして,意地になってでもなお強行させようとしている。

 前段に引用した記事には別に,見出し「応援保健師ら1200人に」という記事も,つづけて掲載していた。だが,これは従来,国家側が国策的に弱化(整理・統合)させてきた “保健所の現状” を,少しでも補正・援助(軌道修正)するために措置と思われる。だが,いまコロナ感染者が収容されている肝心の病院向けのそれではない。

 

  国民・庶民たちにも分かる菅 義偉政権がみている「間違えた方向」

 1)「〈声〉市民振り回す,国の Go To 対応」朝日新聞』2020年11月24日朝刊「オピニオン」

  ★ 歯科衛生士 石川明子(静岡県,54歳)★

 私たち家族は毎年,大みそかの夜に外食をしながら1年を振り返り,新年への希望を語り合うのが恒例行事となっている。父を亡くし,1人暮らしになった私の母も同席して5人。成長した孫とお酒を酌み交わすこともできるようになり,母も毎回とても楽しみにしている。

 今年は「Go To イート」の食事券4万円分を夫婦で購入し,店選びを楽しんでいた。ところが先週,政府が新型コロナの感染者が増えている地域の都道府県知事に対し,5人以上の会食を Go To イートの対象から外すことの検討を要請。一方,Go To 事業そのものの見直しは否定していた。

 そこで静岡県は〔11月〕20日,「食事券やポイント利用には人数制限を設けない」と発表した。しかし21日になって,国は突然「Go To を一部見直す」と表明。都道府県知事に食事券の新規発行の一時停止やポイント利用制限などを検討するよう求めた。

 確かに新型コロナの感染者は増加しつづけており,感染防止対策は必要だと思う。でも,国のその場しのぎの対策や急な変更に,各都道府県や医療機関,市民は日々振り回され,少々うんざりしている気がする。

 2)「〈声〉Go To 見直しから見えるもの」朝日新聞』2020年11月28日朝刊「オピイニオン」

  ★ 弁護士  橘高郁文(埼玉県,73歳

 政府が消費喚起策「Go to キャンペーン」の運用見直しを決めた。見直しが遅いといった問題もあろうが,見過ごせないのは,政府がその決断をするまで,キャンペーンがうまくいかない事態の想定をしていなかったことである。

 キャンペーンは当初から,新型コロナウイルス感染拡大への影響が心配されていた。菅 義偉首相の見直し表明の1週間以上前から各地で感染者数が過去最多を更新し,医療体制の逼迫が懸念されていた。対処を検討する時間は十分にあったはずだ。

 ところが,見直し発表当日の記者会見で,西村康稔経済再生相の「何日もかからず結論が出てくると思う」との泥縄的発言は,どうしたことか。旅行者や事業者の切実な問題である,予約済みの旅行を中止した場合のキャンセル料は誰が負担するのかという点にも答えられなかった。

 政策がうまくいく場合のみ想定し,逆の事態への対応は考えていない。トップが決めたことに対して批判できない現在の政権のありようが,深刻な事態になるまで,誰も検証や見直しに手をつけようとしない状況を招いているのではないか。今後の日本の行方が誠に心配になる。(引用終わり)

 それでいて菅 義偉首相以下は,国民・庶民の側から一言でも批判されると,いいかえれば「Go To トラベル」などの,エセでしかありえないコロナ禍向けの諸対策に対して基本的な疑念が突きつけられると,その当該者を闇雲に攻撃することしかできない。安倍晋三も同列であったが,菅 義偉となるとまさしくスガーリンと呼称されるだけに,その程度の反発しか繰り出せないでいるから,始末に悪い。いうなれば「国害」の首相。

 安倍晋三がまだ首相だった2020年2月27日,コロナ禍に遭遇させられた彼はいきなり,全国の小中学校と高校,特別支援学校に対して,3月2日からの一斉・臨時休校を要請した。その結果,不急不要の大混乱を教育現場にもたらしていた。当時,岩手県ではコロナ感染者の発生者はゼロ名であった。この岩手県をはじめ,感染者数のきわめて少ない諸県までも不必要に,いたずらに巻きこんだその休校措置になっていた。

 要は,一国の最高責任者である政治家が首相であるが,残念なことにこの人が「国家単位における危機管理体制」に関する基礎姿勢(最低限の準備)を,まったく欠いている。

 しかし,そうだとしてもその代わりに,各官庁において “関係する官僚の専門家” や “政府外において関連する各分野の当該専門家” に,その仕事を委譲して検討させ,その結果を受けるかたちでもって,首相の立場から生かす為政をすればよいわけである(これは行政学経営学のイロハ)。

 ところが,菅 義偉の一大特性(めだつ欠陥としての問題基盤)は,それが「できない・したくない」点にこそあった。自分の気に食わない官僚は毛嫌いし,左遷する。これでは政治はできない。つまり,落第。

 以上の点(首相官邸が暴露しつづけてきたお寒い内政の風景)を,『日本経済新聞』2020年11月26日朝刊「春秋」の執筆者は,こうも表現していた。必要な段落(後半)のみ紹介する。

 森友学園への国有地売却問題で,「交渉記録はない」などと虚偽の答弁を繰り返した当時の財務省幹部が辞任に追いこまれた。政権を守るため,無理を重ねたすえの詰め腹だ。官邸のあるじは「政権の決めた政策の方向性に反対する幹部は異動してもらう」と公言する。ものいえば唇寒し首都の空。息苦しさは募る一方なのか。

 

 「大臣,それでも,あなたは実力者なんですか」。城山三郎官僚たちの夏会」で,通産官僚が抗弁する有名な場面だ。実話にもとづく。いまは昔のおとぎ話か。河野〔太郎・国家公務員制度担当相〕さんは,早期退職と志願者激減について「危機に直面する霞が関」と投稿した。政治主導は大いに結構。でも,主導する側の見識も問われる霞が関冬景色である。

 このコラム「春秋」の前半の記述のなかには,「昨〔2019〕年度,自己都合で退職した20代の国家公務員総合職は87人。6年前に比べて4倍強に増えたという。選ばれし霞が関の若きキャリア官僚になにが起きているのか」とも書かれていた。いうまでもあるまいが,安倍晋三・菅 義偉的な「負の効果」だけは絶大に進展中なのである。

 

 朝日新聞』社説2論

 1)2020年11月22日社説「コロナと政権 対話不足が招いた混迷」

 政府は新型コロナ対策本部を開き,「Go To キャンペーン」の一部見直しを決めた。感染症や経済の専門家でつくる政府分科会の提言を受けたものだ。自治体との連携を密にして運用の細部を詰め,感染が急拡大している現下の状況を早期に抑えこまねばならない。

 この10日間ほど,人々が不安といら立ちをもってみることになったのは,医療関係者と政府の間にある認識のギャップだ。中川俊男日本医師会長は〔11月〕11日に「第3波」の到来に言及し,分科会の尾身 茂会長も強い危機感を表明した。

 こうした動きを受けて,〔『朝日新聞』の〕社説も「大流行の入り口に立っている恐れがある」と指摘し,税金を使って人の移動や会食を推奨するキャンペーンについて,その扱いを検討すべきだと書いた。

 だが,社会経済活動の維持に軸足を置く政府の反応は鈍かった。加藤〔勝信官房長官菅首相肝いりのこの事業の推進を表明。当の首相は笑顔で「静かなマスク会食」を促し,西村康稔担当相からは,キャンペーンを利用するかどうかは「国民の皆さんの判断だ」と,開きなおったような発言も飛び出した。

 経済を支える大切さは多くの人が理解するところだ。だとしても今後の展望や状況に応じた施策を示さず,「始めた以上はやめられない」とばかりにキャンペーンに固執する姿勢は,政権への不信を深めた。

 分科会は一昨日の提言の冒頭で「個人の努力に頼るだけではなく,人びとの心に届くメッセージを期待したい」と書いた。市民とのコミュニケーションの不全は安倍政権のころから再三指摘されてきたが,一向に改善されない。説明を嫌い,木で鼻をくくる答弁を繰り返す菅政権になって,むしろその病は深くなっている感がある。

 飲食店などへの営業時間の短縮要請や感染が拡大している地域への移動の自粛など,分科会の提言はさまざまだが,市中感染が広がってしまえば,その効果は未知数だ。なにより力を入れるべきは,これまで同様,医療提供態勢の維持・強化だ。

 地域によっては,ベッドに空きがあっても医療従事者が足りず,患者の受け入れが困難になっている。この先,入院先を確保しても感染拡大のペースに追いつかないとの声もある。

 病院や福祉施設でのクラスター(感染者集団)が多発していることも気がかりだ。気温が下がり,乾燥する季節を迎え,これまでとはまた違った対策が求められているのかもしれない。幅広く検査をおこない,感染者を早期に把握できる態勢づくりが欠かせない。政府はそのための支援を惜しんではならない。

 2)2020年11月28日社説「コロナ第3波  医療現場に支援手厚く」

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 いったん決めた方針にこだわり,事態を悪化させてから慌ててつぎの手を打つ。まさに「失敗の本質」をみるようだ。

 政府は昨日の新型コロナ対策本部で「Go To 事業」のさらなる見直しを決めた。先週末に,感染拡大地域を目的地とする旅行を事業の対象から除外することを表明したが,「出発地」とする旅行についても,利用を控える措置を採ることにした。大阪市と札幌市にただちに呼びかけるという。

 感染症などの専門家でつくる政府の分科会が,〔11月〕25日にトラベル事業の一時停止を提言していた。だが政府は応じず,一昨日取材に応じた菅首相は,同事業に関する記者の質問から逃げるように立ち去っていた

 所信表明演説で「爆発的な感染は絶対に防ぐ」と表明しながら,首相は経済活動の維持に軸足を置いてきた。むずかしい判断であるのは分かる。だが,感染拡大の兆しをみつけたらまずは封じこめを優先し,状況が落ち着いてから少しずつ活動を再開する。それが結果として経済にも好影響を与える。春と夏の感染拡大で学んだ反省や教訓が生かされているとは思えない。

 専門家との対話不全だけではない。この間,政府と一部の知事との間で責任を押しつけあうような姿を目の当たりにしてきた。密接な連携が求められる時に混迷は深まるばかりだ。いま政府・自治体が最善を尽くさねばならないのは「医療崩壊」を食い止めることだ。

 第3波とされる現在の流行では重症者の増加が顕著だ。医療従事者が不足して,コロナ以外の病気の治療にも支障が出る寸前にきている。政府,自治体,医療界が協力し,対応可能な病院から従事者を応援派遣するなどの調整を急ぐべきだ。

 入院先にどの程度の余裕があるか,その実態が把握できていない恐れも指摘されている。確保する見込みのある病床数を分母に,利用されている数を分子にして占有率を出し,逼迫度を判断する指標としている。

 だが患者を受け入れるには,あらかじめスタッフの配置や勤務を見直す必要があり,準備に時間がかかる。みかけ上の占有率をもとに議論していると,現実との間に齟齬が生まれてしまう。正確な状況が分かって初めて,適切な対策が打てる。足元のデータの確認と共有を進めなければならない。

 医療現場で働く人への心ない仕打ちがあとを絶たず,離職者の増加が懸念されるのも深刻な問題だ。命を守る人たちを孤立させ追いつめた先にあるのは,社会そのものの崩壊である。医療機関への支援と従事者の待遇の充実は,待ったなしの課題だ。(引用終わり)

 --コロナ禍の最前線で治療に当たっている医師・看護師・検査技師などの関係者が崖ぷっちに立たされつつある最中に,菅 義偉政権の関係閣僚たちの言動が,まったくの無責任と野放図にしか映らない対応ぶりを,恥ずかしげもなく露呈している。

 現状では,医療関係の責任者がたとえ,もっとも適切な意見を首相である菅 義偉に提言しても,この強権政治しかしらない政治屋だと多分,その人を気に入らないとみなし,排斥することしかできないでいる。しかしながら,そのような政治手法(?!)の駆使ばかりでは,対・コロナ禍などがまともに展開できるわけなど,初めからない。

 昨日,しりあいのある大学教員から聞けた話である。その教員は,担当のゼミに所属する女子学生のうち2人からなのだが,もう,コロナ禍のせいで大学に通えなくなりそうだという相談を受けていた。彼の研究室に相談に来たその2人とも,話の途中で泣きだしたといっていた。


 「『Go To トラベル』と感染拡大の因果関係について考える」『YAHOO!JAPAN ニュース』2020/11/25(水) 11:22 配信,https://news.yahoo.co.jp/articles/72fde266566720b6a28084bfe673b3332c5b3a09?page=3(元記事,m3.com から)の抜粋

  【移動と感染症

 そもそも論をしっかりと述べておかなければならないが,ヒトが「無防備に」移動をすると感染症の流行が空間的に拡大することは理論的・定性的に自明のことである。それは理論疫学におけるメタ個体群流行モデル(ヒト集団がパッチ状に空間的に配置されていて,その多数の集団が移動によってつながっている中で流行が起こるモデル)を取り出さなくても想像することができる。

 

 ある2つの独立した空間の人口があり,その間を構成員が移動して行き来するとする。その移動率が上がれば上がるほど,ほぼつながったものになる。すると,それは2つの集団の感受性人口が合わさってひとつになるわけだから,感染規模もより大きなものになる。これは厳密な意味での記述ではないが,密度効果の存在が判明しつつある新型コロナウイルス感染症では狭い空間でできた2つの都市がつながることは少なくとも一定の影響を与えるものと考えられる。

 

 くわえて,旅行を「勧奨する」ということは行動範囲を広げることになるわけであり,Go To 実施によって接触機会が増えるというのは理論的に自明なことである。そのため,感染制御をめざす観点からいえば,本来的には「移動をしていいはずがない」のであり,Go To トラベルのように移動を「積極的に勧奨する」ことじたいは,本質的に流行制御と逆方向の施策である。

 以上の記述は,「京都大学大学院教授で,厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードに参加する西浦 博氏が,2020年11月22日に医療従事者向け情報サイト m3.com に寄稿した記事」である。そうである,「コロナ感染者は指数関数的に増加する」といっていた,あの「8割おじさん」である。

 この西浦 博は当時,北大医学部に属していた先生であったが,コロナ禍の第1波が襲来した段階からすでに,以上のごとき主張とこれにかかわる対策案を披露していた。あのそのころから今日まで,もはや9カ月もの時間が経過してきた。

 だが,政府はいままで,いったいなにをやってきたのか? 「火に油を注ぐ」ようなコロナ禍対策を,なぜこれほどまでに熱心であるのか? もちろん,特定の自民党政治屋たちの「利権がからんだ」それであった。

 たとえていおう。彼らは,ガソリンスタンド上でたき火をしていても,自宅の五右衛門風呂を焚いているつもりらしい。いまの自民党政権内にはまともな政治家など1人とて「生存していない」ようである。

 不思議の国,ハポン……。まだ五輪を開催したいなどと,盛んに妄想中である……。「国民たちの健康・生命」を第1にして護り,大事にしようとはしない菅 義偉政権……。

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【参考記事:1】

 なお,上記の元記事は,https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/281954  である。

 

【参考記事:2】

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