東京五輪組織委員会会長の首をすげ替えさえすれば,2021年の盛夏に五輪開催が円滑にいくかのように報道するマスコミ・メディアの視点は問題あり,さらに橋本聖子のセクハラ・パワハラ問題をノープロブレムだという論調で報道したい奇怪さもまた問題あり

 セクハラ・パワハラ問題の基本(「イロハ:ABC」)のなにも分からぬ自民党老害そのものであるオンボロ議員が,「橋本聖子のかかえているその問題」を,一気に超越・否定したいがための強行意見を吐く「極楽トンボ的な無知・無恥さ」加減,その幻滅的な見苦しさ
 
 コロナ禍が7月にまで完全に収束するみこみは期待薄,そのなかで大手紙は東京オリンピックのオフィシャルパートナーの立場から,五輪組織委員会会長が森 喜朗から橋本聖子(森の子分格)に交替したという事実をもって,本日 2021年2月19日朝刊紙面は「五輪が成功できそうだ」とでもいいたげな紙面造り


  要点・1 五輪組織委員会会長が交代した事実と,コロナ禍がなお進行中であって,今後における見通しがなお定かではない現状とはなにも関係がない,ましてや五輪開催が可能になりそうだみたいに紙面を構成するというのは,まことに情けない大手紙の基本姿勢

  要点・2 五輪開催にこだわるあまりか,自民党ロートル議員たちがムキになって橋本聖子のセクハラ・パワハラ問題を擁護しつつ,できれば棚上げしておきたい意向をあからさまに表現

 

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【参考記事】


 「〈経済気象台〉ご冗談を,『上の方々』」朝日新聞』2021年2月19日朝刊12面「金融・情報」

 『朝日新聞』のこのコラム〈経済気象台〉,今月になって世間を大騒ぎさせてきた東京五輪組織委員会会長の交代劇についてだが,その “みっともなさ” が最高(最悪)級である事実・経緯をめぐり,問題がここまで来てしまったところで,つぎのように激辛風の口調で批評していた。

 これって,タチの悪いジョークか? 東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会の森 喜朗会長の辞任劇。あらためて日本社会の病理の深さを思いしった。

 

 発端となった森会長の発言。民間企業なら一発退場だろう。本人の無自覚さ以上に組織委幹部,スポーツ界幹部,そして政府にその感覚がないことにまず驚愕。

 

 こんな差別発言を許すのかと問われた首相や官房長官は「組織委は独立した法人だから会長の任免は理事会・評議員会の権限」とひと事答弁。ルールの話など聞いてない。世界がみているのに。これだからジェンダーギャップ指数121位なのだ。

 

 つぎが本人の謝罪会見。謝っていない。俺なしで五輪ができるのか,といわんばかり。驚愕は続く。本人の辞任意向報道,程なく後任人事の報道。取材を受けた「後任氏」は「受諾」と回答。

 

 ん? 人事・人選は理事会・評議員会の権限じゃないのか? 誰がなんの権限で打診? なんで受諾っていう? この期に及んで「後継指名-禅譲」か。

 

 そして「後任氏」の受諾撤回。官邸がその人事に難色を示したという。おいおい,人事は組織委の問題といってなかったか。なんで「官邸」なんだ? 後任人選の委員会もメンバー含めこれまた全面非公開!

 

 すべてが「密室」「裏動線」。21年前の森首相「密室指名」,昨〔2020〕年秋の菅首相誕生の顛末と構図は同じ。こんなこといつまでやるのか。「上の方々」は時間が止まっているらしい。

 

 そして最後に。この一連の騒動をまともに批判せず追っかけ報道する日本のマスコミ。現状を追認しているのと同じことだ。この国の病根は恐ろしく深い。(呉田)

 このとおりであった。いま,国家最高指導者の地位にいる菅 義偉にしても,いうことやることを観ていたら,単なる手前勝手のご都合主義ばかりがオンパレードしている最中……。お世辞にも尊敬に値する指揮ぶりはわずかも演じてくれていない。

 官房長官を務めていた「時代劇的な感覚」のままで(「越後屋,お主も悪よのう」というあれ)」首相をやっている。この首相の采配といえるものがあったとしても,支離滅裂ばかりであった。もちろん,論理の一貫性だと首尾の斉一性などともとんと無縁……。

 この首相,最近は自分の子息がどこかの国みたく,親の威光を嵩にした格好で,総務省の高級幹部を接待した問題が噴出してきても,まるで赤の他人みたいな口調で,最初は「別人格だ」とか理解不可能な答弁をしていた。だが,そのヘンテコぶりを示す指数ときたら,「問題ない,問題ない……」といって済まされる範囲をはるかに超えていた。

    菅首相長男 “違法接待” 総務省局長「国会虚偽答弁」の証拠音声 ◆
  =『YAHOO!JAPAN ニュース』2020/2/17 (水) 16:12 配信,https://news.yahoo.co.jp/articles/5614d8666b0627af8d987f5107c9e8263c6c92ce(元記事は『文春オンライン)=

 

 連日国会で追及が続く,菅 義偉首相の長男・菅正剛氏の違法接待問題。昨〔2020〕年10月から12月にかけて,衛星放送などを運営する東北新社の部長職にある正剛氏が,許認可権をもつ総務省幹部を接待し,飲食代を支払うのみならず,タクシーチケットや高級手土産も渡していたことを2月4日発売の『週刊文春』が報じた。

 ここで〈経済気象台〉関係の話題に戻る。「橋本聖子のセクハラ・パワハラ問題〈履歴〉」がその後,世界中で関心を惹き話題にとりあげられている事実にいらだった自民党ロートル議員の1人が,つぎの ② のごとき発言をしていた。この発言の内容も無知・無恥のきわみであって,とるに足らないものであった。だが社会面に報道されていた。


 「橋本氏指し『男みたいな性格』自民・竹下氏が発言」朝日新聞』2021年2月19日朝刊31面「社会」

 自民党竹下派会長の竹下 亘元総務会長は〔2月〕18日,東京五輪パラリンピック組織委員会の新会長に就任した橋本聖子・前五輪相について,「スケート界では男みたいな性格でハグなんて当たりまえの世界だ」と発言した。党本部での派閥会合後,記者団に述べた。

 補注)この「女」の立場にある「橋本聖子のセクハラ・パワハラ問題」をめぐって,このように弁解のためのリクツとして,「男みたいな性格・・・」だという個性の問題をもちだすようでは,対話(批判)そのものに対する門前払い:遮断にしかなりえない。しかもこの竹下 亘は,自分が口にしたこのように粗雑な反論じたいが「自滅の論理」であるほかない事実についても,いっさい気づいていない。

〔記事に戻る→〕 竹下氏は橋本氏にとって「ハグなんて当たりまえ」とし,「セクハラといわれたらかわいそう。別にセクハラと思ってやっているわけではなく,当たりまえの世界である」と主張。「われわれとも簡単にハグ。普通はなかなかしないですよ,われわれも。簡単にこの人とはハグができる」などと述べた。

 この発言後,竹下氏の事務所は報道各社に「正確には『男勝り』といいたかった」と発言の「訂正」を申し入れた。

 また,竹下氏は18日の派閥会合で,島根県の丸山達也知事が東京五輪聖火リレーの中止を検討すると表明したことについて「コロナの一番遠いところにいる島根がなにをいうんだ」と発言。「私自身,知事を呼んで注意をしっかりしなくてはいけないなと思う」とも語った。(引用終わり)

 以上の記事に登場した「竹下 亘の口調」は,あの森 喜朗のそれをただちに想起させてくれた。竹下の発言は,本ブログ筆者もテレビのニュースで実際に,かなり居丈高で語るその高慢な態度を視聴したが,はっきりいってこの人は,セクハラ・パワハラ問題の基本のなにも理解していないで,自分勝手流の〈素人判断〉にもとづく反発だけを放っていた。

 「ハグなんて当たりまえ」といいはなち,「セクハラといわれたらかわいそう」という点については,あの橋本聖子風の人前憚らぬ “ディープキス” (高橋大輔へのそれ)についても「当たりまえ」であって,「セクハラといわれたらかわいそう」と断定できるのか? もっとも,この設問はいまのところ,竹下 亘にはとうてい理解不能と察する。

 そもそもハグやキスの習慣がもともとある欧米(など),特定の諸国においての話題となるが,そのハグやキスについてのひととおりの見識が竹下 亘にあって,前述のごとき発言をしたふうには聞こえない。だた,ムキになって,橋本聖子の「セクハラ・パワハラ問題」を擁護するために,一方的に決めつけたヘリクツだけをを吐いていた。

 要は,ハグの意義(?)もキスの基本的な作法(!)もなにもよくしらない竹下 亘が,「橋本聖子のセクハラ・パワハラ問題」だからといて,いったいその「なにが問題なんだ」とばかりに,しかも確かな反論できる特別な材料も提示することなしにいいはっていた。

 ネット上には,冗談であっても冗談にならないような珍解説までがゆきかっている。たとえば,こう指摘されている。

 「橋本聖子のセクハラ・パワハラ問題」に関してだが,「スポーツ界では『ハシモト固め』『橋本ロック』とも呼ばれ,頭を固定してからの強引な舌ネジこみを得意とする」などと形容されてもいる。

 思うに,高橋大輔へのその行為は,この高橋だけに向けられた「橋本聖子的に固有なセクハラ・パワハラ問題」ではなかった。

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  補注)この2人のキス・シーンを,まわりの人たちがみな撮影しているが,橋本聖子はまったく平気で,全然気にしていない。それほどにまで酔っ払ってしまい,周囲がみえないまま,いつものクセ(悪癖:セクハラ症)を発動させていた。

 このあたりの事情・背景については,2014年のロシア・ソチ冬季オリンピック終了後にもたれた打ち上げの最中,橋本聖子高橋大輔に対して「セクハラ・パワハラ(権!?)を行使していた問題」を,よりくわしくとりあげた記事があるので,これをつぎの ③ として,全文を引用しておきたい。


 橋本聖子がフィギュア高橋に執拗キス セクハラ・パワハラになる可能性がある」『『J-CASTニュース』2014年08月20日19時22分,https://www.j-cast.com/2014/08/20213605.html?p=all

 a) 日本スケート連盟会長で現役参議院議員橋本聖子氏(49歳,当時)の衝撃的な「無理チュー」写真が2014年8月20日発売の『週刊文春』に掲載された。お相手〔に,多分されたの〕は「フィギュアスケート界のプリンス」こと高橋大輔選手(28歳,同上)だ。

 橋本氏はキスの強制性を否定しているが,高橋選手が心のうちでなにを思っていたのかは実のところわからない。仮に心から同意していたわけでなければ,セクハラやパワハラに当たる可能性がある。

 1) 収集つかないキスの嵐に周囲もドン引き?

 『週刊文春』〔2014年〕8月28日号では,唇を重ねる2人の姿がグラビアページを飾っている。左手を高橋選手の手としっかりと絡め,右手は肩に回す。目を閉じている高橋選手と対照的に,橋本氏はうっすらと目を開けて相手の顔を直視しているようにみえる。

 撮影されたのは,ソチ五輪が閉幕した今〔2014〕年2月23日の深夜のことだ。文春の記事によると,選手村では打ち上げがおこなわれ,酒が入った橋本氏はつぎからつぎへと選手たちに抱きついていき,嫌がる高橋選手にキスをしたという。

 補注)前段で言及した人物:竹下 亘は,前後に記述されているこうした経緯(真相)をしってかしらぬか,というよりはそのような関連する事情などおかまいなしに,「橋本聖子のセクハラ・パワハラ問題」ななにも問題ないと,いいたい放題に発言していた。

 ハグがなんであり,キスがなんであるのか,そのなにかをよく分からないで,ただ老齢ボケしたみたいなジジ議員が「ハシモトを庇うためのド・ヘリクツ」を吐いていた。竹下のいう内容にはまったく説得力ない。この点が悲しい,もう少しまともに,関連するリクツがいえないのか?

 同じ自民党などの仲間うちが集まった場での発言だったとはいえ,取材に来た記者たちが報道することを踏まえての,竹下 亘によるその発言であったのは,当然であった。

〔記事に戻る→〕 とある参加者は,高橋選手の番になった時のことを記事のなかで,こう振り返っている。

 「抱擁だけで収まらず,執拗にキスを迫り,首筋に唇を這わせていました。『上司』である団長には逆らえなかったのでしょう。とうとう観念し,キスを受け入れました」

 グラビアページには,橋本氏が顔をそむける高橋選手に一方的にキスを迫っているような写真も掲載されている。どうやらこれが「観念」する前ということのようだ。

 さらに参加者は

  「突然バッと抱きついて,いいじゃない,みたいな感じでキスをし始めたんです。(中略) 周りからする突然のことで,本当に意味不明でしたよ」

 

 「1回,2回とかそういうレベルじゃないですから。何分ぐらいだっただろう。一度始まったら収集がつかなかった。みんながみている前で,もう何回も何回も,なんのために(?)って引くぐらい繰り返し……」

などとも証言している。これがどこまで真実なのかは定かではないが,行為の異様さとともに周囲との温度差を感じさせる内容だ。

 また記事によれば,橋本氏はキスについて「がんばった息子に,ママのところに来なさい,という思い。最初は嫌がっていたが,その後はそんなことはなかった」と周囲に釈明していたという。

 補注)この橋本のいいぶんは後段で批判することになる。

 2) 高橋選手がキスに「真摯に同意」していたのかが重要

 文春の報道について,橋本聖子事務所は「キスを強制した事実はありません」とのコメントを報道各社に送付した。行為については認めるかたちとなるが,

 「なにか特別な関係があるわけではありません。また,ほかの選手,コーチ,スタッフなどにも敬意と感謝をこめてハグしていました」


 「選手団の選手や役員は,外国の選手などと交流が多く打ち上げなどでは,ごく自然にハグやキスをすることがあります」

というスケート界の「常識」を解説した。そのうえで,

 「ただし,一般の方の誤解を招くようなことがあったとすれば,気を付けなければならないと反省しています」

と述べた。

 実際に「ごく自然」にハグやキスがおこなわれているのかは分からないが,「強制性はない」としていても,橋本氏は日本スケート連盟の会長でありJOC(日本オリンピック委員会)常務理事という立場だ。一般的に考えてこの状況でキスを執拗に求められたのだとすれば,断わるのは容易ではないだろう。

 アディーレ法律事務所の岩沙好幸弁護士は,

 「職場において労働者の意に反する不快な性的言動があればセクハラ,権力を不当に利用した嫌がらせがあればパワハラにあたります。二つの境界線は曖昧ですが,今回のケースでは,キスが強制であったのであればセクハラ・パワハラにあたる可能性があります」

と指摘する。

 高橋選手のマネジメント会社は日刊スポーツの取材に対し,「セクハラでもなんでもなく,スケート界では健闘をたたえて,ハグやキスをすることはよくあることです」とコメントしている。とはいえ高橋選手の本音は分からない。岩沙弁護士は

 「仮に高橋選手がキスに真摯に同意していたのであれば,高橋選手に対するセクハラにはなりません。高橋選手側がセクハラではないと主張しているのであれば,今後,慰謝料請求を含めて橋本会長を追及しない意向であるととらえることができます」

という。

その一方で

 「周囲の人たちが行為を見て不快に思った場合は,本人のみならず周囲の人たちに対するセクハラも成立する可能性があります。今回の場合もキスが組織の他のメンバーの前でおこなわれているため,他のメンバーに対するセクハラとなる可能性があります」

とした。

 前段に触れて置いた指摘,つまり「スポーツ界では『ハシモト固め』『橋本ロック』」とも呼ばれ,頭を固定してからの強引な舌ネジ込みを得意とする」「橋本聖子のセクハラ・パワハラ問題」については,彼女が常習犯的なセクハラ・オバサンである疑いを確実に示唆していた。

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 橋本聖子の「セクハラ・パワハラ問題」の事例では,パワハラ的な土台のうえにセクハラが乗せられ実行されていたと推認できる。岩沙好幸弁護士が前段で説明したように,

  「周囲の人たちが行為を見て不快に思った場合は,本人のみならず周囲の人たちに対するセクハラも成立する可能性があります。今回の場合もキスが組織の他のメンバーの前でおこなわれているため,他のメンバーに対するセクハラとなる可能性があります」

という事情・経過は,間違いなく現象させられ記録されてもいた。

 ところが,いまごろにもなってから,その記憶を忘却の彼方へ押しやっておきたいのか,その事実をなきものにしておきたいという気持ばかりが,このセクハラ・オバサンを擁護したい自民党関係者からは,相当露骨にかつ嫌らしく表出されていた。

 ともかく,2020東京オリンピックに関してオフィシャルパートナーになって出資(資金提供)をしていた大手紙が,本日朝刊に「橋本聖子関連の記事」を大々的に組んで報道していた。

 だが,コロナ禍の最中にある現状のなかで,しかも一時的な催しに過ぎない五輪大会,それも実現するどうかさえまだ分からないこの国際大運動会を,絶対的に開催するのだという神経・感覚のもちかたそのものが異様であった。

 五輪を開催すれば人類が新型コロナ・ウイルスに打ち勝った証しになるとか,福島の復興につながるとかいいはっていた人たちは,脳天気というには,あまりにもメチャクチャな「国家次元における不埒な〈因果関係〉」を,想像妊娠的にデッチ上げていた。

 むしろ,それら人たちこそが,いまの日本という国をますます「醜い国」に仕上げいるのであって,このヤマト国を盛んに貶めている最中である事実のほうが,よほど重大な問題であった。


  東京五輪オフィシャルパートナーではない『東京新聞』の報道

 「協議わずか4時間… 9人の候補者は非公表…透明性なく  決定経緯も結局「密室」 橋本新会長を選んだ五輪組織委」『東京新聞』2021年2月19日 06時00分,https://www.tokyo-np.co.jp/article/86830  を引用する。

 --新会長に橋本聖子五輪担当相を選んだ東京五輪パラリンピック組織委員会。候補者として推薦した検討委員会は3日間,合計わずか4時間の協議で終えた。「密室人事」との批判を受けた「川淵(三郎)案」の白紙撤回から1週間,透明性をアピールするはずだったが,〔2月〕18日の記者会見でも明確な選定経緯の説明はなく,国民に不信感を残したままの船出となった。

 ◆-1 「橋本さんの話に集中した流れ」

 「橋本さんに比べてマイナス点があったと思われる。人権問題になるので名前は勘弁してほしい」。検討委の御手洗冨士夫委員長(キヤノン会長)は会見で,各委員から推薦された候補者が9人いたことを明かしたが,氏名は伏せた。

 検討委は16日から開かれ,推薦者提出から「橋本氏一本化」までおこなった2日目の会合は1時間半で終了した。御手洗氏によると,自身を除く7人の委員が推薦者を提出。6人が複数回答も含めて,橋本氏の名前を書きこんだ。

 御手洗氏は最終的に橋本氏に絞りこんだ過程について「1人1人(の資質など)を話した。ひととおり終わったら橋本さんの話に集中したという流れだった」とぼかした。

 ◆-2 「感動的な会議」に懐疑

 橋本氏は日本スケート連盟会長だった2014年,五輪の慰労会で男子フィギュアスケート選手にキスをする写真が報道された。御手洗氏は「国務大臣をやっている。社会的にも政府のなかでも橋本さんの謝罪をきちっと受け入れていると解釈している。われわれのなかでは質問は出なかった」と説明。検討委がこの問題を議論しなかったことが判明した。セクハラ疑惑は今後も国内外から蒸し返されるリスクもある。

 補注)「橋本さんの謝罪」とは,彼女がセクハラ・パワハラ問題を認めたうえでのそれだったということか?

 そもそも検討委は事前に委員の氏名や会議日程,場所を明かさず,秘密裏におこなわれた。委員の名前を公開したのも,この日になってようやく。短期間での議論に「出来レースだったのでは」と記者に問われた御手洗氏は「熱のこもった,感動的な話でかなり盛り上がった会議となった」と反論した。

 ◆-3 胸張って「オープンだった」

 森 喜朗前会長の就任時も「密室人事」だった。公式エンブレムの盗作疑惑や国立競技場の建て替えをめぐっても不透明な意思決定が批判された。11日に森氏の辞意が報道されると同時に,森氏から要請を受けた川淵三郎日本サッカー協会元会長案が浮上。「透明性がない」と政府に批判され,白紙に追いこまれた。

 国民の厳しい目が向けられるなか,この日の会見で「オープンで透明度の高い手法を使い,橋本会長が誕生した」と胸を張った御手洗氏。その説明にどれほどの人が同意しただろうか。(引用終わり)

 今回,JOC側は「オープンで透明度の高い手法を使い,橋本会長が誕生」したと自画自賛していたが,しかし,本当のところでその内情をのぞいて観たら,ただ単に「JOC内の秘密会議」みたいに運営されていた。初めから聖子に絞って選ぶのが,その検討委員会の役目であった。

 冗談にもなりえないような運営の形式でもって,すなわち,当初から予定調和的な話題が設定され,これにしたがい結果的にはスイスイと議事が順調に運んだらしい。むろん,検討委員会が審議した中心は「橋本聖子組織委員会会長〈案〉」にあった。

 「橋本聖子のセクハラ・パワハラ問題」が「世界というより大きな世間」の目線のなかで,どのように観察・評価されているかという〈常識的な解釈〉〈より健全な認識〉とはかけ離れたところで,日本という「井の中の蛙」たちが,五輪組織委員会会長選任のために井戸端会議的に検討委員会を開催し,選考会議をおこない決定を下していた。

 要するに橋本聖子は,ソチ五輪日本選手団の団長として2014年2月,あの打ち上げの場で,高橋大輔に「キスを強制した事実はありません」「選手団の選手や役員は外国の選手などと交流が多く,打ち上げなどでは,ごく自然にハグやキスをすることがあります」などと釈明をしていた。

 けれども,そこまでいうのであれば,「ハグやキス」の問題についても専門家の意見を聴取して判断すべきであった。「ハグ」や「キス」について,一度でもいいから,ググってみればよいのである。橋本聖子のセクハラ・パワハラ問題としてのそれは,かなり幅広い意味あいをもっており,深刻さの度合に関してはとうてい無視できない実質が記録されていた。

 つまり, “一般・定義” 的にも” 特殊・聖子” 的にも,セクハラ問題的な構図そのものが,橋本のその行状によって明確に発生させられていた。聖子が実際に,どういう「キスの仕方」をしたかといえば,けっして軽いレベルのものに収まらないものであった点は,この記述中だけでも容易に理解できる。

 既述にあったが,橋本氏はキスについて「がんばった息子に,ママのところに来なさい,という思い。最初は嫌がっていたが,その後はそんなことはなかった」と周囲に釈明していた。だがこの話法は,つぎのようにもいいかえられる。

 すなわち,その話法は,あるオヤジが「がんばった娘に,パパのところに来なさい……」という要領(いいわけ)と同類であった。この場合の「娘」とはもちろん,このオヤジ自身の娘のことではなく,会社ならば女性従業員のことになり,JOC内であればある種目の男監督と女選手との関係になる

 だから,この手になる「聖子流の説明:いいぶん」は,セクハラ・パワハラそのもの以外のなにものでもない事実を明証するほかなくなる。

 聖子流に,いわずもがなの,変ないいわけを繰り出していた。このところじたいに,セクハラ・オバサン的にその嫌らしいホンネが,弁明的にだが,みごとに露出せざるをえなくなっていた。

 すでに触れた点であるが繰りかえす。「スポーツ界では『ハシモト固め』『橋本ロック』とも呼ばれ,頭を固定してからの強引な舌ネジこみを得意とする」と表現されていた得意技を,聖子はもっていた。このような,このセクハラ・オバサンの「パワハラ的セクハラ行為」は,どうやら常習犯的にクセの悪い性癖だったと,その目撃者たちからも報告されていたではないか。

 結局,JOC内ではパワハラを行使しようと思えば可能な「優位な地位」に「自分の立場」を置いていた橋本が,その権力的に優越できる場所から起こした「代表的なセクハラ行為の事例」(出来事・事件)として記録したのが,高橋大輔に対する「セクハラ行為そのもの」であった。

 あのように,「深く親密な恋人同士」や「仲のよろしい夫婦間」でならばよくなされる「時間をたっぷりかけた濃厚なるディープキス」を,橋本聖子高橋大輔へのセクハラ・パワハラ行為として,皆の前で確かに堂々とおこない「記録させて」いた。

 日本JOC史には汚点として残る思い出を,橋本聖子はわざわざ製作してしまったのである。このごろの社会的な話題に「『不同意性交等罪』の新設を求める緊急の署名キャンペーンが始まっている」というものがあった。

 人間の身体でいうと,ヘソの付いている位置を境にして「上・下の部位」の違いはあっても,その違いは絶対的なものではなく,人間の身体として観る時は同質・同類である。橋本聖子は『日本国・女将版のセクハラ代表選手』として地位を誇ってきた。世間にしられている有名人としての彼女であるからには,その指称を甘んじて受けねばなるまい。もちろん「反省」も忘れずに……。

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【参考記事】

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