新型コロナ・ウイルス用ワクチン接種に関して「国民・市民に対する〈分配の正義〉」を踏みにじるヤカラ(政治屋)がつぎつぎと登場する「日本の自民党政治」の不埒,上級市民あるいはオリンピック関係者を最優先するが,下級市民は静かに死んでいけばいいとするがごときワクチン接種状況が進行中(2)

 PCR検査の積極的な実施を否定してきて,そして本来の業務を怠業し,新型コロナウイルス感染拡大「問題」を,さんざんにこじらせてきた「厚生労働省国家官僚たちの大罪」につづき,こんどはワクチンの調達とその接種状況 の遅滞・混乱状況に観取できる「菅 義偉政権の実務・執行力の欠落ぶり」に観てとれる「自堕落政権の実際」は覆いがたい事実

 

  要点・1 ベンチがホンマにアホでは,救われる命さえ,いとも簡単に捨てられる

  要点・2 いまだに五輪を開催するつもりである菅 義偉政権の頑迷固陋ぶり

  要点・3 上級市民にはワクチン接種を優先したいこの国の医療態勢

  要点・4 すでに完全に脱輪状態である五輪開催をまだ追い求める関係者がいるなかで,新型コロナウイルス感染拡大「問題」に対しては,いまだに半身での治療体制をもってしか対応・展開しようとしないだらしなさ,コロナ禍対策だといっては五輪予算にこじつけて浪費を重ねるこの国の放縦な政治体質

 

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 【「本稿・1  」】はこちらへ(  ↓  )

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【参考記事】

 
  五輪・ゴリンと〈五つの輪っぱ〉を転がしてどこへいくのか2020東京オリンピックの開催問題,コロナ禍の最中でも開催したい「商業営利追求のための国際大運動会」,そのIOC会長バッハはぼったくり男爵を命名されるほどの「金,かね,カネ……亡者」とまで非難・批判されているなかで,オリンピック運動会では,感動を受けねばならないらしい「日本の庶民たち」は彼(ら)にとってみれば,日本国と合わせてまるごとに「ネギをしょっている鴨」同然

 まず,「〈大機小機〉脱・五輪幻想のススメ」日本経済新聞』2021年5月13日朝刊25面「マーケット総合」から引用する。

 東京五輪の開幕まで3カ月を切った。コロナ感染拡大が続くなかで五輪・パラリンピックを開催すべきか否かの議論が内外で広がっている。

 

 「選手個人に(批判の声を)当てるのはとても苦しいです」。五輪を辞退すべきだというSNS(交流サイト)上の声への競泳の池江璃花子選手のメッセージに心を打たれた人も多いことだろう。

 補注)なお池江璃花子の兄は電通勤務,璃花子も電通系列の事務所所属とかで,このSNS上のやりとりには,そうした彼女の個人的な背景事情がからんだ「電通的なヤラセ」問題が控えているという指摘・批判もある。この点は,そのSNS上のやりとり(言語)を分析した関係者が示唆する問題点である。

 

 世論調査では開催反対論が優勢だが,筆者は,五輪をめざして努力を重ねてきたアスリートを最優先し,無観客でも安全に配慮して開催する道を探るべきだと考えている。テレビ中継を通じた選手の活躍は,コロナ禍で沈みがちな世界に勇気を与えるはずだ。

 補注)「完璧といっていいくらい商業主義化された五輪」に出場する「選手の立場を最優先する」という,この大機小機「執筆者の神経」は大いに疑われていい。

 

 すなわち,その主催者であるIOCのために「五輪をめざして努力を重ねてきたアスリートを最優先」させるという意味のカラクリが,みのがされてはなるまい。この厳然たる事実を,美しいことばで装飾してごまかしておく話法は,ひたすら嫌らしさだけを感じさせる。

 

 五輪開催組織(国際大運動会を開催して大儲けするIOC)の問題選手と「個人」の問題とが,コロナ禍が地球規模で猛威を振るっている現状にあっても,ともかく優先されていいという発想そのものが疑問であった。

 

 いまどきの日本社会の状態はそのような発想じたいを全面的に拒否するほかない困難な局面に突きあたっているのではないか?

 

 それにしても東京五輪はあまりにも大きな荷物を背負い過ぎたように感じる。五輪招致に熱を入れた安倍晋三前首相は,東京五輪を経済再生をめざすアベノミクス起爆剤にしようとした。

 

 2013年の五輪招致活動のさいは,1964年の東京五輪を引き合いに,高度成長期の日本の夢をもう一度というイメージを振りまいた。さらに東日本大震災からの復興を世界に示す場という位置づけも五輪に与えた。

 われわれはここで,あらためて思い出すべき「この国がいま抱えこんでいる,未解決のままである」難問があった。

 安倍晋三は,東京五輪を開催したいがために,東電福島第1原発事故現場がアンダーコントロールだと大ウソを吐いた。そして,当時のJOC会長竹田恒和は,東京はその福島から250㎞も離れているから,放射性物質の汚染はなにも心配がなく,安全だと請け負った。

 JOCは,東京の気候としては猛暑の時期でしかない「7月下旬から8月上旬」について,これまた大ウソをつく説明をしていた。

 2013年9月,IOCの総会においてJOCは,その時期における東京の気候について,「晴れる日が多く温暖でアスリート に最適な気候」と説明したが,ウソに決まっていた。2020年の東京オリンピックが予定されていた7月24日から8月9日は,梅雨が明けて猛暑が襲来する時期に開催されるはずであった。

 盛夏における東京について歳時記は,「大暑,極暑,酷暑,炎暑,炎日,炎熱」などの文字を並べていており,いかほどの熱暑(猛暑)となるかを教えている。だが,「東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会」と「東京都」が,IOCあてに提出した書面には,つぎのようなトンデモないデタラメが,大ウソを前提にした迷セリフとなって連ねられていた。

 いわく「この時期の天候は晴れる日が多く,かつ温暖であるため,アスリート が最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候である」と。オイオイ,冗談もほどほどにせよといいたくなる〈超一流の虚偽説明〉ではなかったか。要は,意図的なウソを踏まえた文句が,それもでまかせ的に語られていた。

 1964年に開催された東京オリンピックは秋に開催されていた。日本の場合,ふつうであれば関東地方を基準にすると,10月から11月が理想的な開催時期であり,夏は暑くて湿度も高すぎる。

 その程度の予備知識は,開催場所を決めるIOC会議に出席している諸国や,なによりもそのIOC事務局がしらないわけがなかった。そうであればIOCは,本当のところ欺瞞に満ち満ちた会議であっても,それこそウソを承知で,あるいはまたウソさえもこみにして,「開催都市を決める会議」を学芸会風にウソっぽく開いていた。

 なお,竹田恒和はその後,2020年東京五輪招致をめぐる贈収賄疑惑に関して,フランス当局の予審判事が,日本オリンピック委員会(JOC)竹田恒和会長を捜査する意向を明らかにした経緯を受けて,JOC会長の地位を去らざるをえなくなっていた。

 要は,五輪という国際大運動会は前世紀からその営利化・商業主義がすでにきわまっていた。それゆえ,なにかにつけては,それもとくに開催問題をめぐる駆け引きそのもが,金銭的に汚染しきっていた。最近,先進国において開催を意図した都市では,住民投票で反対されてしまう実例がいくつも出ている。

 「最終的にアテネで開催された2004年夏季五輪には,11の都市が開催地に立候補したが,2024年大会はわずか2都市しか集まらなかった」,ギャレス・エヴァンズ(BBCニュース)「なぜオリンピック招致から撤退する都市が相次いでいるのか」『BBCNEWS JAPAN』2018年11月20日https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-46257994

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〔記事に戻る→〕 2020年の新型コロナウイルスの感染拡大で,五輪開催の1年延期が決まると安倍前首相や菅 義偉首相は「人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証し」に五輪を開くといい出した。最近は五輪開催問題が政争に直結している感もある。これだけ多くのものを背負わされた五輪も大変だ。

 これまでも五輪は政治に翻弄されてきた歴史がある。ヒトラー国威発揚に使った1936年のベルリン大会。東西冷戦下で両陣営がボイコットしあった1980年のモスクワ,1984年のロサンゼルス大会。1964年の東京,1988年のソウル,2008年の北京五輪は,経済発展をとげた国の姿を内外に示す政治・経済的効果もあった。

 日本は1964年の成功による五輪幻想から抜け切れていないようだ。それが過度に五輪に期待をかけ,重い荷物を背負わせてしまう。もっと肩の力を抜いて成熟国として五輪に向き合えないものだろうか。

 五輪の商業化,高コスト化はかねて問題視されてきた。今回の騒動を,政治やビジネスと五輪の距離を見直し,アスリートファーストの原点に戻す契機と考えてはどうか。(琴線)(引用終わり)

 以上,論点の〈琴線〉に触れる議論があるはずのこの文章は,「日本は1964年の成功による五輪幻想から抜け切れていない」点を指摘していた。その後,この国は経済大国にまで国勢を盛り上げてきたが,21世紀に入る以前からすでに後進国化するきざしをみせていた。このごろになってからは,完全に後進国になったと識者が口に出していうだけでなくて,衰退しはじめている(先進国としては落ちぼれはじめている)とまで嘆かれてもいる。

 21世紀の20年代になってから再び東京で五輪を開催し,夢をもう一度ではないが,これからまた「日本の飛躍」が期待できそうかと問えば,これは 99.99%無理である。国家の発展という観念そのものが,現時点に至っては,まったく様変わりしている。

 最近はなにかにつけて「SDGs(Sustainable  Development  Goals),持続可能な開発目標」という標語が,まるで接頭語であるかのように,なににでも冠せられて里欧されている。この観点に照らしていっても,五輪の開催は「ムダ・ムリ・ムラ」のオンパレードになっている。後進国発展途上国)の場合だと,その国にとって離陸要因を提供できる五輪などではなくなっている。というよりも事実,中小国の発展途上国が五輪を開催することは,ほとんどありえない難事であるい。


 「〈経済気象台〉ワクチン予約と情報格差朝日新聞』2021年5月12日朝刊10面「金融情報」

 このコラム記事〈経済気象台〉は「本稿(1)」で触れた話題「ワクチン接種」から話しはじめていた。

 --ようやくわ我が家にも65歳以上へのワクチン接種クーポン券が届いた。さっそく代理でネット予約をしてみたが,私の自治体のサイトはユーザーフレンドリーとはいいがたいものであった。今回は対象が高齢者であるとするとなおさらで,その現状に残念な気持になる。

 この1年間,保健所のファクスによる検査報告に始まり,マイナンバーカードの低い普及率,給付金や助成金のオンライン手続の不具合など,私たちは日本のデジタル化の遅れを目の当たりにしてきた。同時にキャッシュレス化やオンライン教育,テレワークなどデジタル化社会への変化も実感しはじめている。

 しかし,この急激な変化はデジタルディバイド(インターネットなど情報技術の恩恵を受けることのできる人とできない人の間に生じる情報・経済格差)を広げてはしまわないだろうか。格差の要因としては所得,都市と地方,教育などがあげられるが,なかでも年齢によるものは大きな要因のひとつとなっている。また,動機の有無も見逃せない原因のひとつである。社会インフラが整備されても,利用したいと思うきっかけがなければ個人の変化はむずかしいのである。

 総務省の昨年の発表によると,65歳までのインターネット利用率は90%強であるが,70代では74%,80代では58%にとどまっている。ワクチン接種予約は年齢問わず関心が高い。誰でも簡単にネットで予約できると報道されれば,スマートフォンなどのデジタル機器を活用してみようとする動機としても有効だったはずである。ピンチをチャンスに。コロナ禍をうまく利用して,誰もが取り残されることのないデジタル社会の構築はできないだろうか。(喜菓)(引用終わり)

 まあだいたいは,そのとおりであり,おっしゃるとおりだという感想をもつ。もっとも,菅 義偉政権はデジタル庁だけはちゃっかり置くことを,圧倒的多数はの議席を占めている国会で決めていた。

 肝心な問題のあと・さきの論点に関する議論はそっちのけにしたまま,それよりもともかく「警察監視国家体制の構築」だけはいち早く,それもコロナ禍のドタバタ騒ぎのなかで,おまけに為政者側の立場としてはきわめつけ的なだらしなさを伴いながら,大昔の国民背番号制に発する国民監視体制だけはさきどりして設置することになった。

 新型コロナウイルス感染拡大「問題」が2020年に入ってから大問題となって以来,日本の経済・社会は低迷と混乱を余儀なくされる状態がつづいている。

 だが,安倍晋三前首相にしても菅 義偉首相にしても,その問題解決に当たるべき国家最高指導者としてもたねばならない「能力・資格・判断力などすべて」に関して,決定的な不足を感じさせてきた政治屋である。

 彼らの頭部のなかにありうるのは権勢欲だけであった。そしてとくに,この国を私物(死物)化政治の方向に堕落させるための画策ならば,それはもうタップリもちあわせていた。

 最近,とくにワクチン接種という具体的な課題に関してだが,「日本の政治」の舞台には『分配の正義』と称される政治社会的な問題が登場しだしている。つぎには,この問題に触れる記事をとりあげたい。

 

  新型コロナウイルス用ワクチン接種に関して出てきた『分配の正義』という問題              -日本における上級市民と下級市民をめぐる政治社会的な格差問題-


 「〈耕論〉ワクチン始まったけど 新型コロナ  住吉雅美さん,中山哲夫さん,清古愛弓さん」『朝日新聞』2021年5月12日朝刊13面「オピニオン」〔のうちから住吉の議論のみ参照する〕

※人物紹介※ 「すみよし・まさみ」は1961年生まれ,青山学院大学教授。著書に『あぶない法哲学』『哄笑するエゴイスト』など。


 変異株の感染が広がるなか,「頼みの綱」とされるワクチン。だが予約の混乱に人員不足と,課題は山積だ。なぜ日本は後れを取っているのか。不公平感なく接種を広げていくには?

 ★『国への貢献で選別,怖い』住吉雅美さん(法哲学者)

 ワクチンが不足しているなかで,接種の優先順位をどう決めていけばいいのか。参考になるのは,英国の思想家ベンサムが唱えた功利主義です。功利主義は「最大多数の最大幸福」を追求するとされますが,本来は博愛の思想です。すべての人を平等にあつかい,できるだけ多くの人を救う。

 ワクチンからえられる社会的利益は感染を広げないことです。功利主義では,それを最大化するにはどうすればいいかを考えます。たとえば,感染が広がりやすい都市部の住民や,外で働かざるをえない職種の人には,接種を優先したほうがいいでしょう。

 ワクチンに限らず,希少な資源を分配する場合,なんらかの選別が起きがちです。ただ選別の基準が「国や経済への貢献」になるのは非常に怖いことです。功利主義本来の平等ではなく,「貢献しない人は不利になってもいい」という発想につながりかねない。

 補注)すでにPCR検査で,自民党の「連中」はそうした選別の基準を,自分たちについてだけは優遇・優先するかたちで,コロナ禍から自身の健康を守ろうとした記録を残した。

 ※-1石原伸晃氏の入院に疑念の声『なぜ無症状で』 野党議員」『東京新聞』2021年1月25日 22時46分,https://www.tokyo-np.co.jp/article/82043

 立憲民主党小川淳也衆院議員は〔2021年1月〕25日の衆院予算委員会で,新型コロナウイルスに感染し,入院した自民党石原伸晃元幹事長に発熱やせきなどの症状がないことに関して,国民の間に疑念の声が出ていると紹介した。「症状がある人が入院できないのに何で無症状で即,入院できるんだという声もある」と語った。

 ※-2なぜ『自民党本部全職員PCR検査』は大ブーイングを浴びたのか」『毎日新聞』2021/1/30 18:19,https://mainichi.jp/articles/20210130/k00/00m/010/118000c

 自民党が党本部勤務の全職員を対象にPCR検査を実施するとの報道に批判が噴出した。ネット上では「すぐに検査できない人もいるのに」「一般市民は頭にくる」などの声が相次ぎ,「上級国民の集まりか」がツイッターのトレンド上位に入った。職場での積極的な検査じたいはいいことなのに,なぜ自民党は集中砲火を浴びるのか。……(後略,あとは有料記事)

 そもそもの話,自民党が政権を握る現在,厚生労働省はコロナ禍が発生した当初からPCR検査については積極的に実施しない基本方針を決めており,これまでもそうやって来た。その間,2020年春には芸能人の志村けん岡江久美子などが,コロナ禍を死因とし命を落としていたが,PCR検査を事前に受けていれば救われたかもしれない病例であった。

 昨日〔5月12日・夜8時公開〕の『デモクラシータイムス』という動画サイトでも,出演していた常連の司会者山田厚史(73歳)が,ここ1週間ほど前に起きた自家の出来事について,こう語っていた。

 山田の配偶者が38度の発熱をし,新型コロナ・ウイルス感染のおそれがあったので,病院につれていったところ,まだ連休中であったために診てもらえず,たいそう難義をさせられたという。

 山田はコロナ禍が1年以上続いているこの国の状況のなかで,一般市民はコロナ・ウイルスの感染したのではないかと思い病院を訪ねても,ろくに診療すら受けられない現状に憤っていた。

 山田自身もその妻の配偶者であるからには,濃厚接触者になる可能性があったので,必死になってあちこち病院をまわっては,それらの病院受付に頭を下げては,診てほしいと懇願したそうである。ということで山田は,連休中とはいえ,この期に及んでの医療態勢のひどさには,あらためて呆れかえっていた。

 山田はそれでも,やっとみてもらえる病院をさがしあて,妻は陰性であることが翌日になって判明した。それで,自身もコロナ禍の心配はしないで済むことになったものの,その間,あちこちの病院をめぐり彷徨させられてしまい,しかも自身に対する病院側の態度も含めての体験になったが,そのヒドイ対応ぶりには本当に憤懣やるかたなかったという感想を述べていた。

 補注)参考の動画記事として,その「根性ではなく医療を! 『さざ波』 菅の終末【山田厚史の週ナカ生ニュース】」『デモクラシータイムス』2021年5月12日,https://www.youtube.com/watch?v=msxBT0KL3WM  を以下に貼っておく。

〔記事に戻る→〕 高齢者から接種が始まっていますが,「自分より社会の役に立つ若い人を優先してほしい」という高齢者もいるようです。そう思わせてしまってはいけないのです。

 オリンピック出場選手への優先接種が報じられました。しかし,選手優先は認めるべきではないと思います。五輪を国民の生活より重視し,「国への貢献」を基準に選別することになるからです。

 一方で「ワクチンを受けたくない」という人もいます。自由主義の原則として「危害原理」があります。「他人に危害をくわえないかぎり,自分に不利になることでもやっていい」というものです。ただ,コロナの場合,危害原理をそのまま適用できるかは問題です。ワクチンを打たずに感染すれば,周りにも広げてしまう恐れがあります。

 それでも,ワクチンを受けない自由を否定すべきではありません。接種するメリットと,副反応などのデメリットを自分で比較して,受ける受けないを決めるべきです。「自分が接種しないと他の人に迷惑になる」と考えるのではなく,各人が自己愛から行動したほうが,社会全体としてうまくいくと思います。

 接種率を高めたいなら,「接種すればポイントがもらえる」という,自己利益につながる仕組みにしてどうでしょう。「接種証明があれば海外旅行できる」というワクチンパスポートのような制度は望ましくありません。接種しない人が排除され,自由が制約されるからです。

 世界では,ワクチンが一部の豊かな国に優先的に供給され,貧しい国は後回しにされています。ワクチンを国際的に共同調達し,途上国にも平等に割り当てる「COVAXファシリティー」の枠組などをきちんと機能させ,「分配の正義」を実現させる必要があるでしょう。

 以上,法哲学の観点から,いわゆる『ポリティカル・コレクトネス(英: political correctness,略称:PC,ポリコレ)の問題意識が,ワクチン接種をめぐる論点として語られていた。現状に日本においては,そうした問題意識を突きつけて吟味すべきコロナ禍の問題が登場しているが,この問題点を政治家の次元でまともに真剣に考えて発言する者がいない。


  上級市民と下級市民ですでにあつかいが異なっているのか

 1)「治療受けず死亡,3~4月で76人 新型コロナ」朝日新聞』2021年5月12日朝刊25面「社会」

 新型コロナに感染したが治療を受けずに死亡した人が全国で3月に29人,4月に47人いたことがわかった。救急搬送の行き先となる医療機関が決まらず,現場に1時間以上滞在したケースも相次いでいる。

 立憲民主党岡本充功氏の質問主意書に,政府が〔5月〕11日に答弁書閣議決定都道府県別では

   東京で  3月に10人,4月に9人
   大阪で  3月1人, 4月15人
   埼玉で  3月1人, 4月3人
   千葉で  3月2人, 4月2人

などだった。厚生労働省によると,死亡後に感染が判明した場合や,感染が判明していても医療機関で治療を受けていなかった場合などが含まれるという。

 また,救急隊が現場に1時間以上滞在した事案は,4月19日からの1週間で,大阪市で225件,横浜市で34件,さいたま市で19件,千葉市で26件あった。

 2)「大阪,今月死者379人 新型コロナ」朝日新聞』2021年5月13日朝刊26面「社会」

 新型コロナウイルスの国内感染者は〔5月〕12日午後11時現在,新たに7058人が確認された。重症者は11日時点で1189人と,4日連続で過去最多を更新した。

 大阪府では50人の死亡が確認され,5月に発表された死者数が計379人となり,月別では最多となった。これまで最も多かった1月の347人を,半月足らずで上回った。

 東京都の感染者数は969人で,2日連続で900人を超えた。感染者数は,12日から緊急事態宣言の対象地域となった愛知県と福岡県で,いずれも過去最多を更新した。

 ■「新型コロナウイルス感染者」は「国内の確認 66万158人(+7058)/ 死者 1万1201人(+106)」

 3)「ワクチン便宜『支援のお返し』『会長夫妻は薬剤師』 市,再三電話されて」『朝日新聞』2021年5月12日朝刊27面「社会」

 新型コロナウイルスワクチンの接種で,愛知県西尾市の近藤芳英副市長がスギ薬局を展開する「スギホールディングス」(スギHD・同県大府市)創業者で西尾市に住む杉浦広一会長(70歳),昭子相談役(67歳)夫妻の予約枠を優先確保するよう便宜を図っていた。

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 市は〔5月〕11日,記者会見を開き,中村健市長が「公平性を欠き,市民の信用を著しく損ねたことに心からおわびします」と謝罪した。

  ※「秘書がおもんぱかった」※

 市によると4月12日,スギHDの秘書から市健康課に電話があり,会長夫妻の接種を「高齢者入所施設の枠でできないか」と依頼された。担当職員は断わったが再三の電話があり,簗瀬貴央健康福祉部長が「特別あつかいできない」と伝えた。

 秘書から「夫妻は薬剤師なので医療従事者枠でできないか」との相談もあり,現場に出ているのか部長が聞くと「出ていない」との返事だった。感染者に頻繁に接する機会のある医療従事者を県は接種対象にしており,「疑問を感じた」という。

 その後も電話は続き,部長が近藤副市長に相談。近藤副市長は「なんとかならないか」と便宜を図るよう指示し,高齢者の集団接種が始まる5月10日の予約を仮押さえした。夫妻に接種券が届いたら部長に連絡し,予約が完了するようにした。だが10日に中日新聞から指摘を受け,近藤副市長が指示を撤回。スギHDに連絡して予約を取り消した。

 近藤副市長は,スギHDから市がスポーツジムの無償貸与を受けているほか,傘下のスギ薬局と市が包括連携協定を結んでいることを挙げ,「さまざまなかたち市に支援をいただいていた。なんらかのお返しができないかと思った」と話した。

 補注)この記事の段落における話の内容がおかしい点は,誰にでも理解できる程度の不公正・不公平である。筋合いの違う話をいきなり直交させているのである。この要領でいったら,貧乏人のワクチン接種はあとまわし,一番最後でもよい(あるいは放置でもよし)というリクツにもなりかねない。

 権力者や有力者であれば優先順位を変更してでも,先にワクチン接種を受けられるという事態が常態化したら,これは民主主義としての政治秩序の崩壊を意味する。前段で紹介した「PCR検査での石原伸晃の話題」や「自民党職員の事例」は,そうした身内主義・縁故主義の最たる見本であった。今回の話題はそれよりも重要度が高いワクチン接種のことになっていた。

 中村市長は「通常の働きかけより重い圧力というかプレッシャーがあったという認識」と説明した。

 スギHDは〔5月〕11日午後,経緯を説明する文章を公表。早く接種できないか市に相談したことを認め,「全国の皆さまにとって不快な行為だった。深くお詫び申し上げる」と謝罪した。

 発表によると,肺がん手術を経験した昭子相談役について秘書がおもんぱかり,「使命感ゆえに」繰り返し問い合わせた。広一会長は「過去にアナフィラキシーショックを経験し,接種を希望していない」としている。

 補注)ここまで聞くと,いわゆる「上級市民」の既往症(肺がん手術)と「下級市民」の既往症(同じ症例として)とでは,おそらく差別的に処遇されると推理しても,なんら不思議はないことになりそうである。この秘書は要するに,自社意識(と御身の立場も大事であるという考え方)にもとづき,会長夫婦に対する忠誠心を発揮していたにスギない。

 スギHDは東海地方や関西を中心にスギ薬局など約1400店を展開しているドラッグストア大手。西尾市で創業。(深津慶造,根本晃)

 〔なお〕市の会見での,簗瀬健康福祉部長の主なやりとりはつぎのとおり。

 

 ◆ 支援を受けているから断り切れなかったのか

  ◇ 秘書の方の口調がかなりしつこかった。再三の要請があった。

 

 ◆ スギHD側からの電話は何回くらいあったのか

  ◇ 課長級に3回ほど。その前に何回かあり,私とも3,4回。断わるとまた電話がくるという繰り返しだった。

 

 ◆ スギHD会長の意向ととらえたか

  ◇ 秘書の方からは「会長が接種を楽しみにしています」といわれた。

 

 ◆ スギHDの広報室は「便宜を依頼していない」としている

  ◇ 断りたかったというのが本当のところだが,要請の範囲をはるかに超えていた。

 以上のごとき「スギHD会長夫婦が社会に向けてさらけ出した問題」は,その後,スギ側が全面的に非を認め謝罪していた。それにしても,「会長が接種を楽しみにしています」といった秘書の伝言が本当だとすれば,上級市民側の傲慢さがみごとに表現されていたと受けとるほかない。ということで,以上のスギ関係の報道がされた翌日には,つぎの ⑤ のごとき『朝日新聞』のコラムも登場していた。

 

 「〈天声人語〉ぬけがけの罪」朝日新聞』2021年5月13日朝刊

 この2月,南米ペルーの元大統領がひそかに新型コロナワクチンの接種を受けていたことが発覚する。打ったのは在職中の昨秋で,家族もいっしょ。「私は治験に参加したつもりだ」。いかにも苦しい釈明である。

 ▼ ほかに外相と保健相も,ぬけがけ接種が露見する。元大統領に対しては,国会が「接種は国民の平等などを定めた憲法に違反する」として10年間の公職追放を決議した。その直後,ご本人が感染を公表するというとんだ顛末に。

 ▼ 南米の騒動は対岸の火事ではなかった。こちらの舞台は愛知県西尾市。主役は大手薬局チェーンを経営する名士夫妻。順番待ちをせず早く接種を受けられるよう,秘書が再三再四,市側に迫っていた。

 ▼ 担当部署は抵抗したものの,副市長が根負けする。土壇場で接種には至らなかったそうだが,行政の公平性は踏みにじられた。一向につながらない予約電話にため息をついた各地の人たちは呆れはてているだろう。

 ▼ 接種の進む米国でもルール破りはあとを絶たない。接種の担当者が「今日の分は尽きました」とウソをついて,何時間も並んだ高齢者を追い返す。こっそり親族や知人を呼び寄せて接種していた。65歳以上に限って接種した街では変装騒ぎも。30代と40代の女性がおばあさんのふりをして1度目の接種に成功,2度目で発覚したという。

 ▼ てんやわんやのワクチン狂騒曲が世界五大陸で鳴り響く。わが身かわいさゆえの企てが一度に噴き出し,地軸がずれてしまいかねない当節である。(引用終わり)

 ということらしい世界次元でのワクチン接種騒動だが,五輪選手に対しても特別に「上級市民」あつかいがなされている。五輪開催をするというのがその大前提なのだら,これはこれでまた呆れはてる話題。

 スポーツ選手(アスリート)は特別あつかいされていい「上級市民」に相当するというわけか? するともしも五輪が開催されるとき,ワクチン接種もしない状態で試合を観戦に来る「一般人」は「下級市民」という位置づけになるのか?

 

 「ワクチン「五輪枠」 選手葛藤  海外で先行例も…世論意識,『本人の判断』重荷に」『日本経済新聞』2021年5月12日朝刊39面「社会2」

 今夏の東京五輪をめぐり,出場選手への新型コロナウイルスのワクチン接種に向けた準備が国内でも始まった。接種は選手や大会運営の安全につながる一方,高齢者らへの接種が遅れがちななかで「五輪優先」との批判も意識してか,日本人選手からは慎重発言も目立つ。専門家は「選手が負い目を感じずに接種を受けられる環境整備が重要だ」と指摘する。

 「アスリートが打つとなったら現状,賛成の人も否定的な人もいると思う。どういう発言をすればいいか迷っている自分がいる」。〔5月〕9日,国内外から350人の選手が参加して国立競技場(東京・新宿)でおこなわれた五輪の陸上テスト大会。前日の記者会見で男子100メートルの桐生祥秀選手(25歳)は悩ましい胸の内を明かした。

 国際オリンピック委員会(IOC)は6日,日本を含む各国・地域の選手団へのワクチン提供を公表。米ファイザー,独ビオンテックと合意しており,5月末にも供与を始める。日本の大会関係者は「安全開催につながる」と好意的に受け止める一方,SNS(交流サイト)上では,世界に後れを取る国内の接種状況を背景に「国民生活より五輪優先」といった批判も目立った。

 補注)商業主義一本槍のIOCであるゆえ,選手たちがワクチン接種をなるべく早く受けられるように対応することは当然である。だが,選手でない一般市民は,このワクチン接種に関して “下級市民あつかい” されても,「ドンマイ」,気にしなくていいよ,文句もいわないでおけ,というふうに解釈されてもいいのか。だが,それにはトンデモなく,否だと回答しておく。

 選手もこうした状況を十分理解しているだけに,複雑な思いを抱かざるをえない。日本卓球協会の宮崎義仁・強化本部長は「いまのところ『打ちたい』といっている選手は1人くらいで,『(接種するか)考えます』という反応がほとんど」と明かす。

 副作用〔副反応〕への懸念もある。陸上女子1万メートルで五輪代表に決まっている新谷仁美選手(33歳)は「正直恐怖もあって,症状がどう出るか分からないので打ちたくないという気持はある」。日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長は「打つ,打たないは本人の判断になる」と選手の意思を尊重する考えを強調する。

 補注)この山下泰裕JOC会長は,いってもいわなくても同じことしか口にしていない。いいかえると,いてもいなくても同じであるその会長であった。なかんずく,当事者能力を欠いた人物であり,柔道の実力と会長職を切り盛りできるそれとが,どのくらい関連しているのか,さっぱり分からない金メダリストであった。

 日本政府などは,医療従事者や高齢者のワクチン接種に影響が出ないよう神経をとがらせている。選手への接種はスポーツドクターや練習拠点の活用を検討しており,五輪の競技が始まる約1カ月前となる6月下旬をめどに,希望する選手には2回の接種を終えたい考えだ。

 すでに海外では先行して,独自の判断で選手らへの接種を進めている国もある。地元メディアによるとオーストラリアでは〔5月〕10日,五輪・パラリンピックに出場する代表選手とサポートスタッフ計約2050人を対象に,ワクチンの優先接種が正式に始まった。来週末までに全選手と関係者が1回目の接種を終え,4週間後に2度目の接種を受ける見通しだという。

 IOCが手配したワクチンの提供は,こうした独自の取り組みで選手団への接種を進めることがむずかしい参加国や地域を支援するものだ。(引用終わり)

 五輪を正式に止めてしまえば,世界規模での感染症新型コロナウイルス感染」に対するワクチン接種状況の問題にまつわる疑問や批判など,一気に解消するのだが,いまだに五輪開催めざして「その注射をするの,イヤまだだ」などと,まことに反医療的な意見がいきかっている。

 そんなこんな記事に接して議論しているうちに,この ⑦ の記事も出てきた。

 

 「まん延防止中にパーティー出席 『慎重にすべきだった』と陳謝,日医会長」時事通信』2021年05月12日18時15分,https://www.jiji.com/jc/article?k=2021051200925&g=pol

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 補注)後ろの液晶画面には「一部報道について」と書いてあるが,一部であろうとなかろうと,中川俊男が残した『特定の行動「全部について」の報道』ではなかったのか? 「一部」だと断わっておけば,問題のもつ重要性がいくらかでも薄められると考えているのか。セコイ……。

 日本医師会(日医)の中川俊男会長は〔5月〕12日の定例記者会見で,新型コロナウイルスの「まん延防止等重点措置」が適用されていた4月20日に東京都内で開かれた自民党議員の政治資金パーティーに参加していたことを認め,「感染防止対策は徹底したが,慎重に判断すべきだった」と陳謝した。そのうえで「これまで以上に責務を果たしていく」と述べ,会長辞任を否定した。中川氏のパーティー参加は週刊文春(電子版)が報じていた。

  ★「政府,ワクチン普及へ支援加速  接種対価大幅引き上げ―医師会・看護協会に協力要請」★

 中川氏によると,日医の政治団体日本医師連盟」の組織内候補である自見英子参院議員の政治資金パーティーに発起人として参加した。中川氏は自見氏の後援会長を務めている。パーティーは都内のホテルで午前8時から開かれ,約100人が出席。オンライン中継もおこなった。日医からは中川氏を含め常勤役員14人が全員出席した。会場で飲食はおこなわれなかったという。(引用終わり)

 中川俊男日本医師会会長はこれまで,安倍晋三や菅 義偉政権のコロナ禍対策については,医師会側の権益を最大限に守護する立場からという制約がありながらも,いちおうは必死になってコロナ禍と闘う基本姿勢を維持してきたはずであった。

 だが,「なんだアナタもか……」という印象である。厚生労働省の官僚たちが年度末に送別会を大いに開いて堪能し,その結果,コロナ・ウイルス感染をクラスター的に拡大させていたが,どいつもこいつも同じだ(な)という感じになってきた。

 以上のごとき現象をも含めてだが,日本においては「コロナ禍」と闘う『日本モデル』が構築されている,などとでも解釈したらよいか? そして,こんどは安倍晋三のお気に入りだった自衛隊3軍の前統合幕僚長河野克俊までが,調子に乗ってなにやらしゃべり出していた。

 

 「河野前統幕長,ワクチン対応は『失敗』 政府を批判」朝日新聞』2021年5月13日朝刊面4面「総合」

 新型コロナウイルスのワクチン接種をめぐる政府の対応について,河野克俊・前統合幕僚長は〔5月〕12日,日本記者クラブでオンラインで記者会見し,「もっと早めに手を打つべきだった。危機管理として失敗している」と批判した。

 河野氏は,自衛隊制服組トップの統幕長を2014年10月から歴代最長の約4年半務めた。会見では「政府の側にいた人間なのであまりいいたくはなかった」と前置きしたうえで,日本のワクチン確保戦略に疑問を呈した。

 補注)安倍晋三政権の記事,河野は統合幕僚長として安倍には気に入られていたが,この前首相の対コロナ禍に関する拙政には一言も発しなかった。菅 義偉が首相になってからの発言である。他意が含まれている感がある。

 河野は統合参謀長を務めていた時期,集団的自衛権の問題に関する「安保関連法」の成立・施行については,市民統制の範囲を軽く超えてこれに真っ向から違反する発言をしていた。それは,安倍晋三が首相だった時に河野が犯した逸脱発言の記録である。

 その同じ人がこんどは,2019年4月1日付で自衛隊を退官していたものの,こんどは自由な気分になれたつもりで,このように発言していた。さらに,コロナ禍に関連する自衛隊関係の ⑨ の記事の移ると,河野の気持はさらによく説明されているはずである。

〔記事に戻る→〕 菅 義偉首相が高齢者接種の終了目標を「7月末」と宣言したあと,自衛隊に大規模接種センターを担当させる構想が浮上し,運営が民間委託となった経過を紹介した。そのうえで,「最悪の事態を考えて,そこに至らないように手を打っていくのが危機管理だが,これは逆行だ」と指摘した。

 

 「コロナワクチン接種会場に医官・看護官280人」朝日新聞』2021年5月13日朝刊4面「総合」

 政府が東京と大阪に設置する新型コロナウイルスワクチンの大規模接種センターをめぐり,防衛省は〔5月〕12日,自衛隊から医官80人,看護官200人を派遣すると発表した。「最大値」としながらも1日あたりの接種可能人数を東京で「1万人」,大阪で「5千人」とした。予約は17日,接種は24日から始めるが,当初は東京23区,大阪市の住民に限定する。

 医官は東京に50人,大阪に30人。看護官はそれぞれ130人,70人派遣する。民間看護師も集め,それぞれ110人,90人充てる。接種対象は東京会場が東京,埼玉,千葉,神奈川の1都3県で,大阪会場は大阪,京都,兵庫の2府1県の在住者。まずは65歳以上の高齢者から始める。

 予約は専用サイトとLINEに限定。電話での受け付けも検討したが,自治体の予約時の混乱もあり,見送った。予約が殺到しないよう17~23日は予約の対象者は,東京23区と大阪市に限定。24~30日に東京都と大阪府に広げ,31日以降は全域が対象となる。(引用終わり)
 
 医療問題の専門家にいわせれば,自衛隊に出動させ協力させる以前に,国・公立病院のコロナ対策体制を検討,整理し,再編成すれば,いくらでも対応できるところを,いきなり自衛隊に話をもっていく(お尻をもちこむ)ところが,性急であると同時に自衛隊に関する国民たちの評判をもちあげるための画策もみえてくる。

 ところで,五輪の開催ははたして可能か? この五輪のためにこそ,なによりもこの悪影響のせいで,いったどれほどコロナ禍対策が妨害されてきたか? こちらの実情を正確に把握・理解しておき同時に,安倍晋三と菅 義偉の両政権がいかに自国の為政をデタラメにしかできていないか,この事実を確実に理解しておく必要が,われわれ一般市民(下級市民!)の側にはあるのではないか。

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