傲岸不遜のIOCと無礼千万のJOCとが開催する2020東京オリンピックにおいては,トヨタ自動車などが不快感を表明,五輪関連の広告活動はしないと判断

 IOC幹部は何様のつもりか,またJOC五輪組織委員会は殿様のつもりか,コロナ禍の第5波が襲来し,日本社会全体が苦境に追いこまれているなかでも,オリンピックという国際大運動会を強行するという菅 義偉政権 の無謀・無見識,その野卑と粗暴を独裁政権的に丸出しにするこの4流政治屋が,この日本をさらに壊している惨状


  要点・1 日本を代表する企業であるトヨタは,JOC五輪組織委員会の対応(指揮・運営)ぶりに最高度の不快感を抱いている

  要点・2 汚リンピックを開催してさらに,コロナ禍の最中にある自国の経済社会をぶち壊す菅 義偉流の「誤倫政権」の蹉跌ときたら,目も当てられない拙政

  要点・3 盛夏の時期に皆がマスクをしながら,熱中症の危険性もあるなかで,汚リンピックを開催する「愚中の愚」


  トヨタ自動車がJOC五輪組織委員会の運営・対応に不満・不信

 「五輪・パラCM,トヨタ放映せず」『朝日新聞』2021年7月20日朝刊31面「社会」という記事は,社会面にベタ記事でもって,つぎのように報道していた。

 トヨタ自動車は〔7月〕19日,東京五輪パラリンピック関連の自社CMを放映しないことを明らかにした。新型コロナウイルスの感染拡大が終息せず,大会がほぼ無観客開催となった状況を考慮したという。開会式などの公式行事に豊田章男社長らトヨタ関係者が出席することも見送るという。

 『朝日新聞』本日7月20日朝刊の報道は,その全体にわたって紙面をみわたしてみると,誤倫(汚リンピック)開催式(7月23日)を目前に控えて時期であるために,オフィシャルパートナーとしてそのスポンサーになってもいる朝日新聞社の発行する新聞紙として,朝刊の16面・17面(見開きとなるこの2面)を充てて,東京オリンピック大会の全日程を紹介している。つづくその18面(上部半分)は,とくに今日はレスリングをとりあげ詳細に解説している。

 けれども,トヨタはオリピック対する「ワールドワイドオリンピックパートナー」としては,前段の記事に紹介したように,その機能というか権利に相当するものを明確に使わないとする立場を,このたび鮮明に打ち出した。

 『朝日新聞』の場合,社会面の下のほうにベタ記事で報道していた記事であったが,同じニュースを『日本経済新聞』はつぎのように大きめ報道しており,かなり異なるあつかいになっていた。

 

 「五輪直前 新たな試練 トヨタ,大会のCM見送り」『日本経済新聞』2021年7月20日朝刊2面「総合1(1105文字)

 この記事は1105の文字数を費やしていた。朝刊2面の左上に配置された大きめの紙面構成で,トヨタが多額の五輪向けスポンサーとなって協賛しており,これを自社の広告に活用できる権利をもつにもかかわらず,その権利を行使しないという事態は,企業の立場として非常に重大な堅い意思の表明であり,かつまたそれなりに意味深長に受けとめるべきだ(もちろんJOC五輪組織委員会やIOC側の立場に関すること)と報じている。

 しかし,このトヨタによるJOC五輪組織委員会に対する異議申し立て的な行動は,報道などで判りうる範囲内では,それほど “騒がれていない” 。この状態は相当に異様に感じてよいはずである。

 いままで,IOCとJOCがわれわれに対して披露してきた態度そのものは,「いかにも王侯貴族的であって非常に傲岸不遜の振るまい」にしか映っていなかった。さすがのトヨタ側の立場にあっても,だいぶ不機嫌になってきた様子がうかがえたのは,無理もなかった。

 この記事を引用する。

 --東京五輪開幕を4日後に控えた〔7月〕19日,トヨタ自動車は大会関連のテレビコマーシャル(CM)を見送る方針を明らかにした。最高位スポンサーだが,開催の是非などをめぐり世論が分かれる大会運営から距離を置く姿勢を鮮明にした。同日夜には開会式の楽曲制作を担当するミュージシャン,小山田圭吾さんが過去のいじめの責任を取る形で辞任。東京五輪は新たな試練に直面する。

 補注)21世紀の現在,とりわけ大企業が対・社会関係で発揮すべき社会的な責務(CSR;corporate  social  responsibility)がきびしく問われる時代になっている。まともな会社であれば自社の「評判(reputation)」をまともに気にするのであれば,ある意味,企業としてこの問題が基本業務のひとつになった時代である点は,おそらく十分に認識しているはずである。

 2020年の初めから日本もコロナ禍に襲われてきた経過があったなかで,なにかにつけては「誤倫」関連における騒ぎが発生してきた東京オリンピックの開催問題は,1年遅れとなった2021年7月23日の開会式を間近に控えたこの段階で,このトヨタが自社の広告をオリンピックを材料にして宣伝・広告できる権利の実行を抑制・禁欲した事実は,日本の企業社会にとってのみならず,世界の諸企業の立場にとってみても,絶対に無視できない態度の表明である。

〔記事に戻る→〕 トヨタは当初,トヨタの大会支援への姿勢や,トヨタグループ所属の代表選手を応援する内容の自社ウェブサイトに消費者を誘導するテレビCMを検討してきたが,取りやめる。

 五輪関連CMを見送る背景には,大会延期や多くの会場での無観客開催にいたる経緯をめぐって,国際オリンピック委員会(IOC)など主催者側との意思疎通がうまくいかなかった点もある。

 同社の複数の幹部は観客数の決定に関してIOCや政府など関係者の判断が遅いことに不満を募らせていた。「情報は報道でしることも多く,スポンサーとはなんなのか」とトヨタ幹部は周囲に漏らすこともあった。トヨタ社長の開会式出席見合わせも,こうした不信感が一因とみられる。

 補注)IOCにしてもJOC五輪組織委員会にしても,自分たちの置かれている立場をまるで王侯貴族だと勘違いしている様子が,コロナ禍のせいで1年延期になっているあいだにあっても,あれこれとムキだしにされてきた。

 政府側が五輪開催に対しては,全面的に支援している点もだいぶ強く関係しているのだが,IOCおよびJOCはあたかも国家主権までも,自分たちの思うままに調節できるかのような振るまいが目立っていた。こうした彼らに特有の行状は,最近では日本国民たちのあいだにもしられるようになっている。

 ましてや,トヨタのごとき日本の頂点に立つといってよい好業績の大企業が,今回のような誤論開催の直前に,スポンサー料を高額に提供している自社の権利をあえて実行しないかたちで,IOCとJOC五輪組織委員会に対する不快感を明確に表現した事実は,けっして軽い問題ではないはずである。

 トヨタは2015年にIOCと最高位スポンサー契約を結んだ。契約期間は2024年まで10年間。今大会では電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)など3340台を提供。選手村には関係者の移動用として自動運転EVをつくった。

 本来はこうした取り組みのPRも含めて大会機運を高めたい考えだったが,トヨタ関係者は「今回は企業イメージが低下しかねない」と漏らす。

 補注)この「今回は企業イメージが低下しかねない」広告が語られているが,この種の事態は,本末転倒どころか,企業にとってみればあってはならないものである。いまのところ,こうしたトヨタ側のきびしい態度に対してIOCはいったんは置いても,JOCはどう思っているのか? その契約はIOCとトヨタのことだから,JOC(五輪組織委員会)の立場とはひとまず別問題だ,などいって済ませられるわけではあるまい。

 東京五輪に対する消費者の目線はきびしい。日本経済新聞社がユーザーローカルのSNS分析ツール「ソーシャルインサイト」で,「五輪」「トヨタ」の語をともに含むツイッター上のつぶやきを分析したところ,7月以降はネガティブな投稿がポジティブを上回ることがあった。

 他の五輪スポンサーも対応に苦慮している。味の素は6月末,五輪関連のCMを7月に放送しないことを決めた。「8月分についても7月末までに判断する」(同社)という。選手の応援CMをすでに放送しているNECも他の広告については「世論ではなく,コロナ禍の状況を踏まえて日々判断していく」とする。

 補注)このNECの五輪開催に対する態度のとり方は,やや疑問ありに感じる。本心では余論の動向をかなり気にしているはずなのに,故意になのかこのように,韜晦ぎみに「自社の立場を言及している。「コロナ禍の状況を踏まえて日々判断」といういい方じたいに,なにか逃避的な要素さを感じるほかない。

 経営者の公式イベント欠席も相次ぐ。NTTやリクルートホールディングス(HD)は「無観客開催が決まったことで出席を取りやめた」。日本郵便は「4月ごろに大会組織委員会から経営幹部の開会式・閉会式への出席問い合わせがあったが,世間の情勢を考え出席を見送る」とする。

 ある経営者は「五輪会場への出入りを他者に目撃されることがリスク」と明かす。日清食品HDやパソナグループ,ヤマトHDも開会式への出席を見合わせる。(引用終わり)

 こうなると,「2020東京オリンピックの開会式」に幹部が「出席した企業」と「欠席した企業」を分別することに関してさえ,事後において配慮が必要になりそうである。いまや,オリンピックに協賛し,スポンサーになっている日本の大企業じたいが “開会式に出席する” ことについては,ひどく神経を使うほかなくなっているだから……。

 現状において五輪がめざしている「商業面での狙い」そのものが,その基盤からすでに揺すぶられている兆候が現象した事実は,みのがせない。

【参考記事】

 

  その他の報道にみる「誤倫ピック」の問題性

 1)熱中症の危険

 コロナ禍がなかったにしても,運動科学的にはスポーツ活動を厳禁される気象条件になる可能性が高い,この7月下旬から8月初旬にかけて開催する東京オリンピックは,正直いって〈狂気の沙汰〉であると形容するほかない。

 それでも,完全に商業五輪となっていたこの国際大運動会は「実施するのだ」と狂信的に確言できているのが,「IOC」の基本的な立場であった。IOC会長のバッハは「ぼったくり男爵」といった蔑称をつけられているゆえんも,うべなるかな,である。

 『オリンピック憲章(Olympic Charter)』1996年版の「根本原則3」は,こう謳っている。

 オリンピズムの目標は,あらゆる場でスポーツを人間の調和のとれた発育に役立てることにある。またその目的は,人間の尊厳を保つことに重きを置く平和な社会の確立を奨励することにある。この趣意において,オリンピック・ムーブメントは単独または他組織の協力により,その行使し得る手段の範囲内で平和を推進する活動に従事する。

 この文章は抽象度が高すぎて,いったいなにをいいたのかよく理解しかねる文章(迷文)であるが,なかに書かれている「あらゆる場」で「その行使し得る手段の範囲内」というものに,盛夏の時節となる東京地方で開催するというオリンピックが,はたして当てはまるのかどうかについては,疑問が大きい。

 つぎの記事は『読売新聞』から引用する。

        ◆ 猛暑襲来…熊谷,練馬で36℃ ◆
  =『読売新聞 オンライン』2021/07/20 05:00,https://www.yomiuri.co.jp/national/20210720-OYT1T50037/

 

 日本列島は〔7月〕19日,広く高気圧に覆われて気温が上昇し,117地点で最高気温が35度以上の猛暑日となった。20日も全国的にきびしい暑さが予想されており,気象庁熱中症への警戒を呼びかけている。

 

 気象庁によると,19日は岩手県奥州市山梨県甲州市で37.3度を観測。関東では,埼玉県熊谷市で36.4度となったほか,東京都内でも練馬区で36度を記録するなど,今年初めての猛暑日となった。

 

 北海道清水町では19日,屋外で倒れていた90歳代の女性2人が熱中症の疑いで救急搬送されるなどし,死亡が確認された。隣接する新得町ではこの日,7月としては過去最高の35.4度を観測していた。

 また,五輪に関連する環境省の『運動に関する指針』は,つぎのように定義している。

  気温(参考) 暑さ指数(WBGT)  熱中症予防運動指針
   31~35℃     28~31  厳重警戒  (激しい運動は中止)
   28~31℃     25~28  警戒    (積極的に休憩)
   24~28℃     21~25  注意    (積極的に水分補給)
   24℃未満     21未満  ほぼ安全  (適宜水分補給) 

 

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 環境省の『暑さ指数(WBGT:湿球黒球温度,Wet Bulb Globe Temperature)は,熱中症を予防することを目的として1954年にアメリカで提案された指標である。 単位は気温と同じ摂氏度(℃)で示され,その値は気温とは異なる。

 暑さ指数(WBGT)は人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で,人体の熱収支に与える影響の大きい。 「湿度, 日射・輻射など周辺の熱環境,気温」の3つを取り入れた指標となっている。

 註記)環境省熱中症予防サイト』https://www.wbgt.env.go.jp/wbgt.php

 要は,この時期(関東地方・東京地域が盛夏となる時節)に,ここでオリンピックを開催するという企図じたいが大問題であった。この大問題を提供したのは,アメリカの大手放送網が提供する放映権にしたがい,IOCがアメリカにとって一番都合のよい期間に汚リンピックの開催時期を設定するというやり方であった。

 ところで,オリンピックの歴史を回顧すると,1972年のミュンヘン五輪が会期中だった9月5日に起きたテロ事件は,パレスチナのゲリラ集団が選手村のイスラエル宿舎を襲撃し,2人を殺害した。彼らは選手らを人質にとり,収監中のパレスチナ人の解放を求めた。この事件では選手団11人が犠牲となり,五輪史上最悪の悲劇を記録した。

 くわえて記しておくと,1996年のアトランタ五輪でも爆弾事件が起きており,その時は2人が死亡していた。

 しかし,それらのテロ事件などが起きたオリンピック大会が,その途中で開催を中止にするという対処はなされてはいなかった。その経過を観ると,五輪の開催という行事はなによりも「聖なる × × 」であるかのように観念されている。

 熱中症の話題に戻ると,7月23日から開催する東京オリンピックで観客のなかからはもちろん,選手や職員たちなどから死亡者が出ないという絶対の保障はない。マラソンの会場が札幌に移された理由には,わざわざ触れるまでもあるまい。30度以上になる晴天の東京都心部でマラソンをおこなうことなど,スポーツ科学の見地からは許されていなかった。

 2)「サッカー・南ア代表で選手団3人陽性…『バブル方式』の限界あらわ  日本戦(22日)への影響は」『東京新聞』2021年7月20日 06時00分,https://www.tokyo-np.co.jp/article/117806

 東京五輪の選手村で初めて確認された新型コロナウイルス感染者は,南アフリカ・サッカー男子代表の選手団にいた。外部と遮断する「バブル方式」を採用した選手村での感染は,感染対策の限界を露呈したうえ,クラスター(感染者集団)発生のリスクも伴う。感染経路が特定されないなか,濃厚接触者となった南アの選手らと日本代表の対戦が予定されており,感染拡大に不安が広がる。

   ◆-1「まさに検査の限界」(これは見出しのみ引用)

   ◆-2「選手村は安全か?」に「イエス(見出しと以下の段落のみ引用)

 「各国選手団が個々に発表すると情報に齟齬が生じ混乱しかねない。選手村の2次,3次感染を防ぐためにも,組織委が一括して正確,迅速に発表すべきだ」としている〔が,そうはしようとしないのが現状におけるJOC五輪組織委員会の立場:実力である〕。

 3)「〈新型コロナ・19日〉東京都で新たに727人感染  30日連続で前週の同じ曜日上回る」『東京新聞』2021年7月19日 16時47分,https://www.tokyo-np.co.jp/article/117734 は,つぎの関連表をかかげての報道であった。

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 東京都は〔7月〕19日,新型コロナウイルスの感染者が新たに727人,死者1人が報告されたと発表した。感染者は1週間前の月曜日より225人増え,前の週の同じ曜日に比べて増えたのは30日連続となった。

 都内の累計の患者数は18万9843人で,このうち現在入院している重症患者は60人となった。新規感染者数(1週間平均)は,19日時点で前の週に比べ45.4%増えた。

 年代別では,20代が204人,30代が173人,40代が127人,50代が82人などとなっている。65歳以上の高齢者は27人で,死亡したのは70代の女性だった。

 感染者415人に対するスクリーニング検査では,新たにインド由来の「L452R」に143人が感染したと確認。インド型の感染割合は約34.5%だった。(引用終わり)

 オリンピックの開会式前後になる時に,いったいどこまで感染者が増えていくのか不安しか感じない。それでいて「なにを聞いても『安心・安全』 本紙など3社の異なる質問に同じ答え 〔菅 義偉〕 首相会見の書面回答 」『東京新聞』2021年7月16日,https://www.tokyo-np.co.jp/article/117219  というのだから,現在におけるこの国の為政は処置なしである。

 JOC五輪組織委員会はところが,新型コロナウイルス感染者が出ていても公表しない〔で隠蔽する〕態度に切り替えたというのだから,その出鱈目さかげんはきわまったというほかない。

【参考記事】

 実質「ザル状態」となっているのが,五輪関係者「入国」に対する検疫作業である。しかも,その実態は秘密にしておきたいらしい。これでは,8月中には新型コロナウイルスとしての「東京五輪型・変異株」誕生という覚悟まで必要になるのではないか。

 いまからでも遅くはない,五輪は止めにしたらよい。これが最善の選択肢である。

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