2021年7月22日は大暑,23日に東京オリンピックの開会式,熱暑を相手に競技する五輪選手たちへの責め苦がはじまる

 コロナ禍,「愚中の愚」「痴の華」としての2020東京オリンピックを開催,2021年7月22日は大暑であるがその1日後に開会式とはこれいかに,商業主義的営利一辺倒に血税まで浪費する五輪大会はさっさと廃絶すべし

 アメリカ合衆国の人びとがテレビで五輪を観戦するのに一番都合のいい季節だけれども,日本においてならば,わざわざ盛夏(猛暑,酷暑)の,それも熱中症予防運動指針である「暑さ指数(WBGT)」のうち「厳重警戒(激しい運動は中止):28~31」〔通常の気温だと31~35℃〕が頻発しがちな時期に開催を強行するこの国際大運動会は,まったくに「狂気の沙汰」である

 しかも,コロナ禍の第5波襲来たけなわになりつつあり,なおかつ,日本政府が五輪開催を控えて第4回目の緊急事態宣言を発令している状況のなかでオリンピックを開催するというのだから,スポーツ医学の観点にもとづいて議論する以前に,常識的な感覚すら完全に無視した,それでいてIOC〔幹部たちなど〕のための金儲けにしかならない「この国際大運動会に固有である」「完全なるバカ・バカらしさ」は,並大抵ではない


  要点・1  「日本をさらに壊す」2020東京オリンピックの開催は中止すべし

  要点・2 選手・役員,ボランティアから熱中症による死者などが出たら,誰がどのように責任をとるのか,いまだに国民たちに向けて,その明確な説明をしようとしない「盛夏のなかでの国際大運動会」開催に,いかほどの歴史的:今日的な意義がみいだせるのか? 五輪憲章のキレイゴト一覧にはなにも書いていない話題であった

【参考記事】

  

    
 「〈TOKYO 2020+1)五輪,酷暑との闘い 保冷剤入りベスト / 水分補給,細かく指示」朝日新聞』2021年7月22日朝刊2面

 猛暑の日本列島で〔7月〕21日,五輪の競技が始まった。大会期間中はほぼ真夏日となる予報。専門家は熱中症への注意を呼びかけ,選手らは体温調整や水分補給で体調管理を進める。台風シーズンも近づき,大会関係者は有事に備える。(▼1面参照)

 この記事は2面で大きく報道された五輪開催関係のものである。冒頭にも注意したように,日本が盛夏を迎える時期に,世界中のスポーツ選手が東京の会場を中心に競技するなどといった,「愚中の愚」としての「聖なる国際大運動会」の危険に満ちた開催・進行は,その意図がまったく理解できない。

 この ① の記事からは前文(初めの引用)しか引用する気になれなかったが,この記事の下につづく記事を画像資料にして紹介しておく。

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 スポーツをおこなううえで必要なはずである,より好ましい条件など与えられていない「日本の盛夏:酷暑・猛暑」のなかで,世界の一流選手たちが東京などの諸会場で各種競技の試合をするといった様子は,熱暑のなかでの運動会として異様な光景である。

 上に紹介した記事(画像資料)には,2021年7月23日金曜日から8月8日日曜日まで五輪開催期間中でも,閉会式の期日に関した気候条件(8月3日以降の天気予報)までは,まだ記入されていない。2020東京オリンピックの開催期間についていうと,このあいだにおいては,自然現象のことがらではあるが,できれば “平均気温や最高気温が毎年の平均値を下回ること” を期待するといいたいところである。

 しかし,相手はお天道様の機嫌にかかわる自然現象である。そのような発想をしなければならない時節において開催される五輪じたいが,実は「〈狂気〉の発想」に染まってしまった人びと側の,いってみれば,ものごと全般に対する「感覚マヒの症状」を意味していた。

 

  オリンピックそのものが「政治的な舞台」になっていた「歴史的な事実」として,奇妙な記事も出ている

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 参照している『朝日新聞』朝刊の33面に,見出し「片ひざつき,人種差別に抗議 東京五輪」という小さめの記事が出ていた。上掲の画像はこの記事に添えられていたものであるが,さらにつぎのように報道されていた。

 東京・味の素スタジアムであったスウェーデン-米国戦でも両チームの選手たちが試合開始前に片ひざをついた。国際オリンピック委員会(IOC)はこれまで五輪憲章第50条に基づいて政治や宗教,人種的な意思表示を禁止してきたが,今大会からは競技会場でも試合前や選手紹介など一部に限って容認する方針にした。

 

 英国チームのヒュートン主将は20日の会見で「差別や不平等にさらされている人たちへ支援の気持ちを示したい」と話していた。(引用終わり)

 五輪貴族ということばが日本社会のなかにも浸透しはじめたのは,今回の「2020東京オリンピックの開催」がコロナ禍によって遅延させられるという契機が大きく影響していた。彼らが王侯貴族のように振るまう姿は,IOC会長バッハ(ら)がいままで日本滞在中に記録してきた言動によっても,より明瞭になっていた。

 そもそも,五輪のためにボランティアとして動員される人たちは,一部の常連である好事家たちはさておき,ごくふつうの市民たちがときたま参加する場合,2020東京オリンピックの開催が遅延する過程のなかで徐々にバレてきた関連事情のひとつが,いってみれば,彼らが「奴隷的な使役」をいいように課せられる実際であった。

 オリンピックの開催という国際競技大会行事のために働く彼ら・彼女らは,ひたすらただ働きだけをさせられ,ボランティアの奉仕というには異質である「労働条件・環境」のなかに放りこまれる。一方で,IOCの関係者はむろん,JOC五輪組織委員会の幹部たちも高給を食みながら,五輪が開始したら左うちわで観戦するだけの「とてもラクチンな立場」を享受する。

 盛夏の時節に熱暑のせいで,ボランティアのなかから死者や事故による大けがなどする者が発生したら,JOC五輪組織委員会はどのように対処するつもりか? まさか「ボランティアの勝手でしょ!」とはいくまい。

 補注)「【独自】東京都,都市ボランティア3万人放置 『新たな活動』連絡せず 五輪開幕に間に合うか『分からない』と準備局」『東京新聞』2021年7月22日 06時00分,https://www.tokyo-np.co.jp/article/118368 は,今回開催する五輪大会ではボランティア(ブラック・ボランティアと称されているそれ)として不要になった人員が,事後の指示を適切に受けられないまま放置されている実情を,つぎのように報じていた。

 東京五輪の無観客開催で,街頭での道案内など従来の役割がなくなった約3万人の都市ボランティアに対し,都が示すとしていた「新たな活動」について,大会開幕2日前になっても連絡がおこなわれていないことが分かった。都オリンピック・パラリンピック準備局は「できるだけ早くお伝えしたい」としているものの,五輪の開幕に間に合うかは「分からない」と説明。ボランティアからは戸惑いの声が上がっている。(後略)

 いまでは,ある程度は政治的な色彩をも強く打ち出せるに至った五輪に対して,以上のような〔前掲のごとき画像からみてとれる範囲内では〕白人女性選手たちによる「差別や不平等」に反対し,支援する「気持の表現」というものは,営利五輪の商業主義丸出しである国際大運動会の場においてとなれば,ある意味で,すごくカッコのいい選手たちの演技(パフォーマンス)に映ってみえなくはない。

 しかし,オリンピックがたどってきた過去からの歴史は,そうした差別や不平等を体現させてもきた組織そのものが,実はIOCじたいであった点を教えてくえる。このオリンピックにまつわる差別と不平等をめぐる歴史は,とく「女性選手」,さらに黒人選手に対するものとして露骨に記録されてきた。

 「2020東京オリンピックの開催」となった現段階では,女性に対するIOCの差別行為はほぼ解消されているものの,JOC五輪組織委員会のほうにおいては,つい先日まで “女性理事の少なさ” に批判の目が向けられた関係もあって,とりわけ森 喜朗前委員長自身が発した女性差別発言を境に,ともかく女性理事を大幅に増やすことになっていた。泥縄の感が強かったが,やらないよりは数段マシであり,それなりに評価されてよい。

 

  さて,2020東京オリンピックの開催はコロナ禍のせいで1年遅れになっているが,いまは,その第5波が襲来中であるにもかかわらず,その開催に向けて突進している。もっとも,無観客試合を余儀なくされている。

 東京都における新型コロナウイルス感染者数(陽性判明者)。PCR検査など低調(控え目)である状況のなかでも,このように再び急速に新規感染者が増えている。また「東京都の実効再生産数」は7月20日時点で,1.33にまで上昇している(前日比 +0.02)。

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 補注)本日2021年7月22日の新規感染者数は1979名,先週よりも671名増えた。

 

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 だが,それでも五輪開催に対しては無批判的に賛同する『読売新聞』は,つぎのような見出しの記事を「大暑である本日」の朝刊にもかかげていた。

 「復興の歩み  世界へ  被災地開催の意味  発信… 今こそスポーツの感動を[Tokyo 2020 +]」https://www.yomiuri.co.jp/olympic/2020/20210722-OYT1T50093/

 この脳天気さ加減には呆れる。「復興への歩み」とは福島県の,すなわち,東電福島第1原発事故のひどいトバッチリを受けている福島県民に向けられた文句だと思われる。また,おまけに「世界へ  被災地開催の意味  発信」をして「今こそスポーツの感動を」というけれども,日本国民全体,とりわけ福島県民のいったいどれほどが,この読売新聞社のいい加減でデタラメな「Viva! 2020東京オリンピックの開催」に賛同しているといえるのか?

 国民たちの大多数が呆れかえっている五輪開催強行,それもコロナ禍が昂進中である現段階において,よくも「今こそスポーツの感動を」などと唱えられるものである。それならば,TOKYO ではなく福島県において今回の五輪すべてをおこなえればよいでは,などと混ぜっかえしたくもなる。

 ごく一部の試合の予選くらいしか福島県ではやらないのに,よくも大口をたたいて,〔福島の〕「復興?」とかいえるのか。ましてや,「世界へ」などと念仏のように叫んだところで,世界のどの国がこれに応えるというのか?

 安倍晋三は福島第1原発事故現場のことを,大ウソをついて「アンダーコントロール」だと,いまから7年前にIOC総会で,今回開催される TOKYO 五輪を招致するための演説をもって語っていた。ところが,原子力緊急事態宣言はいまだに解除されていない。当時,JOC五輪組織委員会会長だった竹田恒和は,福島のその事故現場から東京は250㎞も離れているから,こちらでの会場にはまったく影響がないと説明していた。

 原子力緊急事態宣言が解除されていないいまの日本で,福島県の復興に向けて五輪を開催することに,なにかの格別の意義があるかのように報道する読売新聞社は,まさしく「非国民的」(これは戦前回帰の表現)「反日的」(これは安倍晋三君の発言にしたがった表現)の立場を鮮明にした。

 この『読売新聞』とは逆方向から原発の問題を報道する『東京新聞』から,本日に報道された記事を引用する。

   ◆ もう一つの「緊急事態宣言」 原発事故の福島 解除の見通しないまま10年超 ◆
  =『東京新聞』2021年7月22日 06時00分,https://www.tokyo-np.co.jp/article/118366

 

 新型コロナウイルス禍で東京都に緊急事態宣言が出ているなか,福島市でのソフトボールを皮切りに東京五輪が始まった。当初「復興五輪」がかかげられたが,福島県内では別の緊急事態宣言が続いている。

 

 東京電力福島第1原発事故の直後に政府が出した「原子力緊急事態宣言」だ。発令と解除を繰り返す新型コロナの宣言と異なり,解除の具体的な条件や見通しすら決まっていない。

 

   ※-1 第二原発の宣言は解除されたが。(中略) ただ福島第2の宣言が解除されても,12キロしか離れていない福島第1の宣言により周辺自治体への避難指示は続くことになった。

 

   ※-2 帰還困難区域は名古屋市とほぼ同じ面積。(前略) 緊急事態宣言の解除が見通せないのは,放射能で汚染された地域がまだまだ多く残るからだ。宣言と裏表にある避難指示について,政府は「将来的にすべて解除する」と決意をかかげるが,原発事故から10年が過ぎても見通しを示せずにいる。

 

   ※-3「復興五輪なんて出任せ。東京に人と金が集中」。(前略)「復興五輪なんて口から出任せ。東京に人と金が集中し,復興が遅れた」と菅野さんは怒る。1.6兆円とされる五輪費用のうち,税金は9000億円超を占める。政府が復興拠点の除染などにかけている費用は2017年度以降の3年間で,約936億円と1000億円に満たない。

 報道などを読んでいると,菅 義偉はこのような事態が進行するなかで,8月下旬から開始予定のパラリンピックについては,新型コロナウイルス感染拡大傾向そのものが減少していく傾向をたどりそうな予測に賭けるかたちで,開催させたい意向だという。

 本日7月22日は五輪開会式の前日であるが,夕刻までには明するはずの「東京都における新型コロナウイルスの新規感染者数」は,2千名を超えるかもしれない。いずれにせよ,今日においてその数値がどのように記録されようと,菅 義偉は日本におけるコロナ禍をより拡大させるだけでなく,事態をより悪化させる役目をみずから進んで果たすといった,たいそう不名誉な行動をはたしつつある。

 ところで,その閣僚の氏名は判明していないが,菅 義偉に対しては五輪中止を進言した何名かがいたという情報も側聞する。だが,この首相はその忠告にいっさい耳を傾けず,自分がいったいなんのために誤倫の開催を強行しているのか,まだまともに自覚できていない。

 無観客試合であっても,オリンピックを開催したのちに期待できるその盛り上がりの余勢を駆って,さらに自分の「首相の座」を維持するために利用したい意向である。だが,ここまでスガーリン的な専制的独裁主義志向の為政がつづくようでは,「日本をぶち壊す」仕事以外,なにもなしえない。

 補注)政治家ではない国家官僚,それも治安警察的な立場から菅 義偉の政治を支えてきたのが,つぎの人物である。安倍晋三前政権の時期にも蔭で大活躍してきた「官房副長官」である。日本を壊滅の道へと追いこむ得意技をもつらしい人物であった。

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