後進国化した政治,萎縮した経済,劣化した社会の現状日本,コロナ過の「第6波」が北日本地域から波及しはじめそうな状況のもと,安倍晋三仕立になる岸田文雄のダミー政権

 「新しい資本主義」とかいった空語・虚説をもてあそびだした岸田文雄新政権であるが,日本流に旧い資本主義に抱きつかれた状態で,満足に身動きができないまま,パペット的な「お笑いもののこの政権」が登場した。その雰囲気のなかで2021年10月31日「衆議院総選挙」が実施される。

 その選挙日まであと半月になったこの時期,自民党公明党の「品位を欠落させ,かつ品格とも無縁な幹部や党首(代表)」たちは,自分たちが政治家として規格外品であり不適格である事実を,みずから余すところなく自白していた。


 ※-「山口公明代表に発言撤回要求『天皇制は憲法違反』はデマ  共産・小池氏」時事通信』2021/10/15 (金) 18:19配信,https://news.yahoo.co.jp/articles/48a22988070bde0af3cd105f55e7efad8ca880ff

 共産党の小池 晃書記局長は〔10月〕15日の記者会見で,公明党山口那津男代表が共産党は「天皇制は憲法違反」と主張していると発言したことに関し,「まったくのデマ発言だ。撤回を求めたい」と反発した。

 山口氏は14日の東京都内での街頭演説で「共産党日米安保条約廃棄,自衛隊違憲天皇制は憲法違反,廃止。こういう政党と閣外協力するといっても,きわめて安定感のない政権にほかならない」と訴えていた。

 ※-「『立・共』協力に危機感 甘利  明自民党幹事長【各党インタビュー】」
時事通信』2021年10月15日19時13分,https://www.jiji.com/jc/article?k=2021101501057&g=pol

 ◆ 衆院選の最大の争点は。

  ◇ 衆院選政権選択選挙だ。今回はこれにくわえ,体制選択選挙になる。立憲民主党共産党小選挙区候補者の一本化の調整をおこなった。自民,公明両党による自由と民主主義を基本とする体制か,日本の政治史上初めて共産主義が政権に入る体制を選択するかだ。(立民,共産両党が勝利すれば)政治理念(の違い)を無視して閣内協力,閣外協力をするということになる。物事が進まなくなる。

 補注)いまの野党が共闘する選挙,そして閣内・閣外協力の問題は,ついこのあいだまで自民党内では維持されていた「派閥ごとの政治イデオロギーの幅」に比べれば,たいした違いではない。

 それよりも,いまの自民党政権の日本に「自由と民主主義」が基本的に備わっているかと問われたら,その答えは即座に「否」である。この程度のことは,甘利 明自身もよく承知である「既定の事実」であったはずだが……。

 敗戦前の感覚でモノをいうこの甘利 明は,「睡眠障害」の症状がまだ全快していないのか,舌がまだもつれたまま発言しており,この21世紀に生きている自分をまだ客体視できていない。安倍晋三にいわせても多分,明君は自分をアンダーコントロールできていない。

 念のため,つぎの『しんぶん赤旗』の記述を引用しておく。 

   ★ 甘利氏の発言は「全くの見当違い」志位委員長が批判 ★

 

 日本共産党志位和夫委員長は〔10月〕14日,国会内で記者会見し,記者団から,自民党の甘利 明幹事長が同日,今度の総選挙について「自由,民主主義の思想のもとに運営される政権と,共産主義が初めて入ってくる政権とどちらを選ぶかという政権選択だ」などと述べたことへの見解を問われ,

 

 「野党共通政策を読んでからいってほしい。共通政策にあるように,自民党公明党の野合政権から〕日本の政治に立憲主義を取り戻す,民主主義を取り戻す,平和主義を取り戻す,そして暮らしの安心と希望を取り戻すのが私たちが求める政権交代であって,なにか体制選択のような話をもちこむのは,まったく見当違いだ」と批判しました。

 注記)『しんぶん赤旗』2021年10月15日,https://www.jcp.or.jp/akahata/aik21/2021-10-15/2021101502_02_0.html

 補注)〔 〕内補足は引用者。日本共産党は綱領を基本的に変更してきた。この事実を無視した発言は,勉強不足の当人たちにとって大きな恥さらしになるはずだが,もっとも,その点を承知したうえでの発言とも思われる。この指摘はとくに公明党代表山口那津男についていえる。

 

  明治期に創られたこの国のダメな制度の要因・側面が,21世紀の現在においてもその残骸としてだが,なお生きのびている

  「原発事故もコロナも同じ構図  作家・クリエーター,いとうせいこうさん(60歳)」『朝日新聞』2021年10月13日夕刊3面「〈時代の栞〉『水俣病』〔岩波書店1972年刊・原田正純 加害責任逃れる企業や行政」という記事の末尾に掲載されていたのが,以下に引用する記事(文章)であった。

 自分の問題として水俣病にきちんと向き合ったのは,2011年3月11日がきっかけです。福島の原発事故を公害として捉えよう。そのためにまず,『苦海浄土』をはじめ石牟礼道子さんの作品を読もうという動きが周囲で起きたんです。加害責任を逃れる企業があり,うしろに国家がある。この構図は水俣病と同じ。その水俣病の全体像をしろうとする時,最適だったのがこの原田さんの本でした。

 いつ,どこで,なにが起きたか。非常に簡潔に描きながらも,漏れ出てしまう感情があり,後半では社会での医師の役割について自問が始まる。原田さんの魂の叫びがこだましていました。これもひとつの文学だと思うくらいに。

 この本を読むと,コロナのことが分かる。原発事故でなにが起きるかが分かる。企業や行政はどう責任を逃れ,どんな手法をとってくるのかが書かれているんです。

 僕は詩の朗読ユニットで,足尾銅山鉱毒事件で闘った田中正造の言葉を読むことがあります。若い人にどういうことなのか聞かれて説明すると,「いまと同じじゃないですか!」と。そう,明治の時代からこの国は変わっていない。逆にいえば,びっくりするほどうまくやられている

 水俣病原発事故も地域の問題ではない。日本の問題として考えないと,また別の公害への道を進みかねない。その道はわれわれの家の近くにあるかもしれないのです。

 このいとう・せいこうの文章は,「創られた明治日本」が道連れにしてきた〈負の遺産〉がそのまま,21世紀の現在にも亡霊の姿でどころか,現実そのものとして継承されている点を,それも,

  水俣病(1956年に確認)を基点にして,

  古くは足尾銅山鉱毒事件(1890年代からとくに問題化),

  最近では東電福島第1原発事故(2011年以降)

といったごとき大規模な公害事件に通有であった問題性を,今日における企業や行政の責任として強調している。

 自民党総裁選の結果を受けて,国会において正式に首相となった岸田文雄は,そのさきの総裁選で公約に挙げた諸項目を,なんと,つぎつぎと引っこめていくという醜態をさらした。つぎの ② がまとめて説明する。

 

 「所得倍増は『リップサービス。選挙で通用しにくい』 岸田首相の政策が衆院選公約から消えた理由」J-CASTニュース』2021年10月15日20時26分,https://www.j-cast.com/2021/10/15422649.html

  岸田文雄首相が自民党総裁選で主張した「令和版所得倍増」などの政策について,自民党衆院選公約ですべて「記載なし」と紹介したテレビのニュース画像がツイッターで投稿され,話題になっている。

 実際は,表現が変わっている部分もあるようだが,「所得倍増」などの言葉はなくなっている。総裁選でかかげた主要な政策の言葉は,なぜ消えたのだろうか。

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 1) 所得倍増や,金融所得課税強化,子育て世代支援などの言葉がなくなる

 総裁選で岸田氏は,所得倍増のほか,金融所得課税の強化や子育て世代への住居・教育費支援,健康危機管理庁の新設といった主要政策を挙げた。また,党内の改革では,役員任期を連続3期までとする考えを示した。

   これらについて……,自民党の公約では,いずれも「記載なし」と表にして示している。ツイッターで2021年10月15日,その画像が投稿されて,1万件以上もリツイートされる反響を呼んだ。

 自民党高市早苗政調会長が〔10月〕12日に発表した公約では,確かに所得倍増との言葉はなく,経済対策では,代わりに,賃上げに積極的な企業への税制支援を挙げるなどしている。岸田氏がかかげた所得倍増について,山際大志郎経済再生相は14日,所得が2倍になる意味でなく,多くの方が所得を上げられる環境を作ることだとマスコミ取材に答えたと報じられた。賃上げ企業支援などがそれに当たるようだ。

 補注)「所得が2倍になる(こと)」≒「多くの方が所得を上げられる環境を作ること」とはいえない。「 ≠ 」でつなげるのが適切であって,それぞれの別の意味になるほかない。弁解以前の詭弁にもならないいいわけであった。

 また,金融所得課税や子育て世代支援については,総裁選で挙げた言葉は公約にはなく,健康危機管理庁も盛りこまれなかった。党改革についても,それは同様だ。

 こうした点について,高市氏は会見で,「実現できてこそ政策」だと説明し,公約にない政策は党審査を経てから進めればいいとも明かした。もっとも,「デジタル田園都市国家構想」など,岸田氏が総裁選でかかげた政策で公約に盛りこまれたものは,いくつかある。

 主要政策だった言葉が公約にないことについて,ツイッターで話題になって,さまざまな意見がリプライで寄せられた。

 「全部消えたんじゃない」「言葉を変えて記載している」「党改革とか内部の話を選挙公約に書くわけない」との声も出た一方,「流石にこれはあんまり」「看板変えて中身はいっしょ」「こんなことだろうとは想像してた」などとがっかりする向きも多かった。

 2)「自民党内では通りがよかったが,選挙では言葉尻を捉えられる」

 所得倍増など総裁選での言葉が公約にないことについて,政治評論家の有馬晴海さんは10月15日,J-CASTニュースの取材にこう話した。

 「所得倍増はもともと々,池田勇人首相が唱えたもので,田園都市構想は,大平正芳首相です。現在は岸田派になった『宏池会』の伝統的な政策で,保守本流のよき時代に戻りたいとの思いを喚起し,自民党のなかでは通りがよかったわけです。ただ,選挙になると,所得が2倍になるのかと野党などから言葉尻をとらえられ,説明がつかなくなります。あくまでも,バラ色の言葉によるリップサービスですので,選挙では通用しにくいと公約では引っこめたわけです」。

 他派閥への自身の「聞く力」を発揮した結果,岸田カラーが薄まったといった可能性については,有馬さんは,こんな見方を示した。

 「安倍晋三さんが総裁選で支援した高市さんが,公約のたたき台を作っており,岸田さんも,勝たせようとしてくれた人たちを裏切るわけにはいきません。また,支持率を気にして日程を早めたほど,今回の選挙は楽な戦いではありませんので,党内のバランスが悪いと,他派閥から文句が出て一枚岩で戦えなくなります。岸田さんの個性を出して余計なことをいうと責任を取るよういわれるので,マイナスになるような公約は止めたのだと思います」。

 金融所得課税強化を公約に出さなかったことについては,株価が下がって経済界が期待していないことが分かったからだといい,子育て世代への住居・教育費支援を明記しなかったのは,子供1人当たり10万円の給付金を出すと公約した公明党に配慮したのではないかという。

 健康危機管理庁の新設については,実現するのがなかなかむずかしかったのではないかとみる。党役員任期を連続3期までとすることには,二階俊博氏が幹事長でなくなったいまは追及されるようなケースが乏しいだけで,岸田氏が撤回しておらずまだ生きているのではないかとしている。(引用終わり)

 要は,「岸田文雄という幽霊」みたいに映るこの新首相は,実質的に安倍晋三君の操り人形としての姿しか,現わすことができていない。正体がない,自分がない,だから独自の主張があるようにも全然感じられない。高市早苗というこれまた「自民党の女幽霊版」が,イタコもどきに舞台裏から糸を引くように,腹話していた。

 

 朝日新聞』の「新首相:岸田文雄」評

 以上のごとき総裁選を終えてから衆議院総選挙を控えた時期,岸田文雄新首相は「『新資本主義会議』15人起用 衆院選目前,急いだ設置 首相肝いり」『朝日新聞』2021年10月16日朝刊4面   と報道される有識者会議を置くことにした。

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 この「岸田文雄首相がめざす『成長と分配の好循環』の具体策を話し合う『新しい資本主義実現会議』」の設置は,「衆院選前に立ち上げることで,目玉政策への取り組みをアピールする狙いもある」と説明されている。

 だが,「今回の実現会議の設置に伴い,菅政権が昨〔2020〕年つくった成長戦略会議は廃止し」ており,また「その戦略会議も安倍政権の未来投資会議を廃止して立ち上げたもの。議題の多くは,会議名が変わっても引き継がれており,『結局は看板のかけかえになりそうだ』(内閣府幹部)との声もある」と指摘されてもいた。

 つまり,この『新資本主義会議』にもとりたてての新味はなく,『朝日新聞』の2021年10月12日朝刊の「社説」が「〈国会代表質問〉『違い』見えぬ首相答弁」と批判した点に通じていた。さらにもうひとつの『朝日新聞』10月15日朝刊「社説」は「〈成長と分配〉具体策を競い合え」は,以上の点に対して,重ねてこう批判していた。

 岸田氏は,総裁選で金融所得課税強化をかかげたものの,自民党公約では雲散霧消した。「分配なくしてつぎの成長なし」の持論はどこへいったのだろうか。「まずは成長」ならば,アベノミクスとうり二つである。

 くわえて『朝日新聞』2021年10月12日朝刊の「天声人語」は,「岸田文雄という幽霊」もどき首相に向かい,こうも皮肉っていた。

 落語にはよく,けちん坊が登場する。梅干しは食べるとなくなるので,みるだけという人がいる。口の中にすっぱい感じがしてきたら,すかさずご飯をかきこむ。そうかと思えば鰻(うなぎ)屋の隣に引っ越したのをこれ幸いとする人もいる。

 

 ▼ 焼き上がる鰻の匂いをおかずにすれば,倹約ができるというわけだ。笑いを誘うのは,味の想像だけ,匂いだけでご飯を食べるなど普通はありえないからだ。しかし岸田文雄首相の話を聞いていると,匂いだけの食事を強要されている気がする。

 

 ▼ 「新しい資本主義」という大風呂敷は,はたしてその名にふさわしい中身があるのかどうか。所信表明演説や代表質問への答弁では「成長と分配の好循環」「中間層の拡大」など抽象的な言葉ばかりが躍っている。

 

 ▼ かろうじて具体性があるのが,看護や介護,保育の現場で働く人の収入を増やすという話か。しかし増収の幅はどれくらいか,財源がなになのかは分からない。岸田氏が総裁選で訴えた「令和版所得倍増計画」に至っては,いつの間にか消えてしまった。

 

 ▼ 経済閣僚の1人が解説していうには,所得倍増は一種の「キャッチフレーズ」だったそうだ。一定数の議員や党員をキャッチすれば捨てられてしまう運命だったか。その他の言葉も香りがいいほど,心配になってくる。

 

 ▼ 落語では,匂いをおかずにしている人の家に鰻屋が訪ねてくる。鰻の「嗅ぎ賃」をいただきたいというのだ。さあこれで我が党に投票をという政治家たちに,どこか似ていないか。

 以上のように寸評した天声人語は,あの「幽霊みたいな新首相」がとなえた「新しい資本主義」という提唱の掴みにくさ(分かりにくさ)をヤユしていた。

 ただ,ヤユされる程度にしか自説を,いいかえれば「自分なりの政治理念」のもとづく具体策を提唱できないのが,この新首相だったと理解すべきか?

 官僚たちから知恵を借りるにしても,あまりに能がなかった。安倍晋三高市早苗の意向に沿うように,岸田文雄は当初自分が準備してはずの所信を,さっさと修正ないしは抹消までした。

 つぎは画像資料にして,『朝日新聞』2021年10月14日朝刊3面掲載の記事を紹介しておく。全体として,新首相の答え方は絶えず,主に「へっぴり腰」。

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【参考記事】

 

 朝日新聞』朝刊(ただしここでは「埼玉」地域面の記事)には2021年10月中旬から,「この9年 選択を前に」という特集の解説記事が連載されている。そのなかから,つぎの2点を挙げておく。

 

 ※-1「〈この9年 選択を前に〉3『拉致』」「最優先課題『何も進展せず』老いる家族ら  つのる焦燥感」(10月14日朝刊)は,つぎの年表「拉致問題をめぐる主な動き」をかかげていた。 

 まず最初に指摘おくとすれば,この拉致問題はいってみれば安倍晋三政権時代は,この首相が国民から自政権への支持を維持していくための「ひとつの毛針的な材料」として,それもいいように利用(悪用)だけしてきた。

 2013年 自民党安倍晋三氏が首相に返り咲いた初の所信表明演説で「すべての拉致被害者の家族が自身の手で肉親を抱きしめる日が訪れるまで私の使命は終わらない」と訴える

 

 2014年 北朝鮮との間で拉致被害者らの再調査を約束するストックホルム合意が締結。安倍政権は対北制裁を緩和

 

 2016年 交渉がいきづまり,北朝鮮は調査担当の特別調査委員会解体を宣言

 

 2018年 米朝首脳会談で当時のトランプ大統領に依頼して拉致問題提起

 

 2019年 安倍首相が北朝鮮の金 正恩氏との首脳会談について,条件をつけずに実現をめざす方針を表明

 

 2020年 安倍首相が退陣の記者会見で「拉致問題をこの手で解決できなかったことは痛恨の極み」と発言

  補注)「首相が拉致家族会と面会『必ず安倍内閣で解決』」nikkei.com 2012年12月28日 13:02,https://www.nikkei.com/article/DGXNASFS2800W_Y2A221C1EB1000/  と自信満々であった安倍晋三の,かつての「初めから実質虚言にひとしかった拉致問題の解決」は,

 この問題の本質をしる識者であれば,とうてい無理筋であったに過ぎない。拉致された日本人家族たちは,結局,安倍晋三には,終始一貫,いいように振りまわされるだけに終わっていた。それでも9年前に安倍は自信たっぷりに,つぎのように述べていた。その日付は第2次政権が発足してから3日目であった。

〔記事に戻る→〕 安倍晋三首相は〔2012年12月〕28日午前,首相官邸北朝鮮による拉致被害者家族会のメンバーと面会した。首相は「もう一度首相に就いたのも,なんとか拉致問題を解決しなければとの使命感からだ。必らず安倍内閣で解決する」と約束した。家族会の飯塚繁雄代表は「早いうちに解決への道筋がみたい」と期待感を示した。

 首相の家族会との面会は〔12月〕26日の就任後初めて。首相は「5年前に突然(首相を)辞したとき,大変残念な思いをさせた。私にとってもつらいことだった」とも語った。同席した古屋圭司拉致問題担当相は「自分が最後の拉致担当相になるつもりで完全解決に取り組む」と強調した。

 ※-2「〈この9年 選択を前に〉5『非正規雇用』」「人並みの生活がしたいだけ 46歳男性  厳しい再就職の道」(10月16日朝刊)は,つぎの年表「『雇用』ををめぐる主な動き」をかかげていた。

 2013年  ブラック企業」が「新語・流行語大賞」のトップテンに

 

 2014年 総務省が11月に発表した労働力調査で非正規雇用が2千万人を超える

 

 2015年 少子高齢化を受け,安倍政権が1億総活躍社会の実現を目標にかかげる
      電通の女性社員が自殺し,過労死が問題に

 

 2017年  「同一労働同一賃金」の実現,女性や若者が活躍しやすい環境整備などを盛りこんだ「働き方改革実行計画」を政府が決定

 

 2019年 総務省が2018年平均の完全失業率が2.4%と発表。26年ぶりの低さに
      安倍政権が就職氷河期世代支援のため,3年間で正規雇用者を30万人増やす目標をかかげる

 

 2021年 経営側の反発を押し切り,雇い主が働き手に最低限払う最低賃金の大幅引き上げを菅政権が実現

 補注)「令和3年度地域別最低賃金改定状況」については,次表(の住所:リンク)を参照されたい。いまだに低い水準である。

 ⇒  https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/minimumichiran/

 安倍晋三の第2次政権は,この日本という国を破壊しつづけてきた。その間における安倍は「国会において偽証と認定されたウソ」だけでも,118回もつづけて犯していた。彼の首相任期が最後の年になったところで,まずいことにコロナ過が襲来した。

 その災難に対峙させられた当事者として安倍晋三は,一国の最高責任者である立場として採るべき基本的な能力を欠いていた。事実,コロナ過に対する医療体制は手抜かりばかりであった。

 とりわけ厚生労働省の医系技官たちは,反動的な国家官僚集団だとみなされるほかない “罷業的な医療体制” でしか,新型コロナウイルス感染症問題に当たっていなかった。彼らのせいで死ななくとも済んだ人びとがどのくらいいたか,この事実に関する統計さえ,彼らのサボタージュ態勢のせいで,より正確な統計は不詳のままである。

 厚生労働省側によるコロナ過に対する医療対策を,その程度にしか発動させえなかった安倍晋三前首相の責任は重大であった。その意味でも彼は,歴代首相のうちで最悪の人物であった事実を,7年と8カ月もの長期間にわたり延々と,みずから証明しつづけてきた。

 2020年当初から新型コロナウイルス感染症が発生して以来,2021年のいまは2度目の「秋の時期」になっている。だが,すでに「第6波」の襲来が開始したとみなしていい兆候が,微弱ながらとはいえ,北海道や東北の寒冷地域で発生しだしている。用心したほうがよい。衆議院総選挙日の10月31日ころには,もしかすると,その兆候がより明確になるかもしれない。

 どういうわけかこの国においては,安倍晋三という「虚偽だらけで “岸 信介の孫” だ」という以外なんの取り柄もない政治屋や,菅 義偉という民主政をしらない「自分を叩き上げていくうちに壊れてしまっていた」人材,岸田文雄という「幽霊のごとき〈特技は人のいうことをよく聴けることしかない〉らしい」これまた世襲政治屋などばかりが,自民党が選ぶ総理大臣として日本の政治の舞台に登場してきたのか?

 

 終 わ り に

 『朝日新聞』2021年10月15日朝刊15面「オピニオン」には,東京都立大学宮台真司社会学者)が「〈インタビュー記事〉既得権守る政府   忖度しつづける官僚   お上すがる市民」という見出しの記事に登場していた。

 ここでは,その長文の中身は参照しない。のちに機会をみてとりあげたいが,つぎの一句のみ紹介する。

 自民党は1993年に下野して再び政権に返り咲いたのち,民主党政権を挟んで続いてきました。悪夢という言葉を使うなら,この惨状は四半世紀にわたる『悪夢の自民党政治』の結果です。

 この国に住むわれわれがこのごろ,いつもなにか夢見が悪いのは,確かに安倍晋三や菅 義偉,そして岸田文雄たちのせいだといっても過言ではない。この忌むべき惨状をなんとかしたい,少しでも変えていきたいと思うのであれば,10月31日衆議院投票のために投票所に出向き,自民党公明党,そしてそのほかの疑似政党には,けっして投票しないことである。

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