厚生労働省医系技官の問題,この国家官僚たちは国民の「健康といのち」を守るために働いてはいない,という驚くべき実態が,コロナ禍にさいして露呈

 厚生労働省の国家官僚「医系技官」は過去2年間,新型コロナウイルス感染症対策に失敗を重ねてきて,現在に至っている。しかし,その反省はろくにしないで,現在もなお,見当はずれのコロナ禍対策を出しつづける愚鈍ぶり。

 この「公僕とはいえない反国家的・非国民的な〈国家官僚の一群〉」は,2020年初めから日本にも襲来した新型コロナウイルス感染症に対する医療体制の構築に関してだが,みごとだったと形容してもいいほど失敗ばかり繰り返してきた。

 ところがマスコミ・メディアはその問題に注目,議論し,批判することがほとんどなかった。ようやく,本日『日本経済新聞』2020年11月22日朝刊が1面冒頭記事として,現在,非常に重大な国家的課題である問題をとりあげ報道した。ずいぶんと遅きに失した日経新聞なりの問題意識の披瀝になっていたが,とりあげないよりは数段マシ……。

 すでに本ブログでも紹介してきたが,上 昌弘がいままで徹底的に,終始一貫して批判してきた「日本政府の手になるコロナ過対策の一連の失敗劇」は,実は現時点になってもなお続演(継続)中である。この点をしかと念頭に置いたうえで,本日における以下の記述を記述することになる。

【本ブログ内の関連記事】-3日前に書いていた記述-

 

 「〈ニッポンの統治〉危機にすくむ1 国むしばむ機能不全  コロナ下に自宅で尽きた命 ルールが目的化,現実見ぬ縦割り」日本経済新聞』2021年11月22日朝刊1面冒頭記事(1921文字。この記事を画像資料で紹介しておくが,文字でも引用しながら議論する)

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 引照する前に断わっておくが,コロナ禍の日本における本格的な発祥の時期は2020年2月からだったと,ここではひとまず理解したうえで,以下の記述を進める。

 ただし,この ① の『日本経済新聞』記事じたいを引用し言及する前に,つぎの『東京新聞』2020年2月15日(夕刊)の記事を引用しておく。

 日本における新型コロナウイルス感染症問題に対する対応の履歴は,このように「暗愚の亡国の首相」によって当初から,その非常にまずい措置が反復させられてきた。この厳然たる〈歴史の事実〉を忘れてはいけない。

     ★ 感染拡大後,HPに「訪日歓迎」 安倍首相の春節祝辞削除   外務省 ★
 =『東京新聞』2020年2月15日 16時00分,https://www.tokyo-np.co.jp/article/14556

 

 外務省は,北京の日本大使館のホームページ(HP)に載せていた安倍晋三首相の中国向けの祝辞を削除した。祝辞は春節旧正月)を祝うとともに多数の中国人の訪日に期待する内容で,中国での新型コロナウイルス感染拡大後の1月24日から一週間掲載していた。同省は危機感のなさを問われかねないとして「不適切だった」(幹部)と陳謝している。

 

 祝辞で首相は,春節の連休期間(1月24~30日)と,夏の東京五輪パラリンピック開催時の訪日を要請。「多くの中国の皆さまが訪日されることを楽しみにしています」と呼びかけていた。連休初日に祝辞をHPに載せると,これを疑問視する書きこみがネット上に相次ぎ,外務省は30日に削除した。

 

 政府筋によると,祝辞は新型ウイルス感染が表面化する前に作成。当時の段取りにもとづきHPに掲載した。習 近平・中国国家主席国賓来日へ友好ムードを盛り上げたい首相の意向を踏まえた対応だったとみられる。

 

 掲載日に外務省は武漢市を含む中国・湖北省への渡航中止も勧告した。2月3日の衆院予算委員会で国民民主党の渡辺 周氏は「あまりにもお粗末だ」として外務省の対応を批判。茂木敏充外相は「不安を与えた方に,おわび申し上げる」と謝罪した。茂木氏によると,祝辞は中国側からの依頼を受けて出した。

 新型コロナウイルス感染症の伝染・拡大問題はこのように,「不安を与えた方に,おわび申し上げる」かたちで収まるような問題では,全然ありなかった。今冬,年末年始には「第6波」の襲来がすでに予測されている。

 安倍晋三というこの愚劣きわまる国家最高指導者の指導ぶりは,コロナ禍に対峙するためのそれとしては,あまりにもお粗末であった。昨年(2020年)5月25日のことであった。安倍は首相の立場からだが,「日本モデル」がコロナ禍に打ち勝ったと宣言していた。しかし,この強がり発言はとんだ赤恥・青恥の顛末を迎えていた。

 いままで,われわれの日常生活に多大な悪影響を与えたきたコロナ禍を,2020年の当初からだったが,わざわざ好き好んで招来させる「これ以上ない愚昧・陋劣な国家の意向」を表明していた「わが国の総理大臣:安倍晋三」が本当に存在していたのだから,その彼はきびしく批判されて当然である。

 安倍晋三の政治家として問題は「モリ・かけ,桜,案里」だけでなく,コロナ過の問題についても重大な政治責任問題を,いまも背負っている。彼は2020年9月16日に突如,遁走するかのようにして自分の持ち場から離れていた。それも診断書も出さないで病気(結局,仮病だったはず)を理由に,この国を傾国させることに関してならば,7年と8カ月にもわたりその非凡な才能を発揮しつづけてきた事実に対して,一言も反省する言葉も吐かずに退いた。

 別称(蔑称)をアホノミクスと指称されたアベノミクスのウソノミクス性ときたら,2021年11月も下旬になって,勤労感謝と名づけられている「国民の祝日」を明日(23日)に控えた本日22日になった時点から回顧してみるに,まさしくこの日本の「国民国家としての政治・経済・社会のまとまり」をぶち壊していくことにしか,確たる成果を挙げえなかったのが,この世襲3代目のボンクラ政治屋であった。

 安倍晋三はあの岸 信介の外孫である自分をたいそう誇りに思っているらしいが,問題は当人がどのような為政をなし,どのような業績を歴史に記録してきたかである。

 それゆえ,とくに2012年12月26日に発足した第2次安倍政権がこの国を実質的に溶融させてきた足跡は,安倍の現在にとって,みたくもない〈罪業的な証拠〉になったと形容しておくのが,もっとも適切である。

 いずれにせよ安倍晋三は,自分の為政が世の中の現実に対して明確に刻んできた記録から逃れることは,できない。

 今回,コロナ過の関連で『日本経済新聞』本日朝刊の冒頭記事がようやく,この感染症問題(パンデミック)におそわれた日本が,いかに拙劣な対策ばかりを採りつづけてきたかという事実経過をめぐって,なんとかまともにその問題の所在を指摘し,説明するための記事をこのように報道してみた。

 なんといっても,いまごろにもなった段階で,このような解説的な記事を書くのは遅すぎたというほかない。けれでも,書かないよりは数段マシだという評価は,こちらはこちらなりに与えてもよい。

 以下に参照するこの記事の全文は,画像資料にして先にかかげてあったので,そちらもそちらなりに参照してほしい。以下にはその全文を引用する。いつものように必要な段落にはいちいち寸評をはさみこんでの議論の進行となる。


 a)「100年に1度」と呼ばれる危機が頻発する時代に日本がすくんでいる。新型コロナウイルスとの闘いで後手に回り,経済の回復が遅れ,台湾有事のような安全保障の備えもままならない。ニッポンの統治はどこで機能不全が起きているのか。立て直せなければ国民の命が失われる。

 補注)この『日本経済新聞』の記事は,いったいどのような問題意識を抱いて書かれているのかについて,そしてそのうえでさらにどのように批判的にこの記事の内容を議論しているのかについては,とくに注意しながら読みたい。

〔記事に戻る→〕 ベッドに茶色いシミがこびりついていた。亡くなってすぐ発見されたのになぜだろう。〔2021年〕5月11日,神戸市内の一軒家に入った特殊清掃事業「関西クリーンサービス」の運営会社代表,亀沢範行氏は首をかしげた。

 部屋の主は1人暮らしだった90代の男性。〔2021年〕4月末に新型コロナの感染が分かり救急車に乗ったが,病床に空きがなく自宅に戻された。翌日,遺体でみつかった。

 補注)特殊清掃事業とは「孤独死による特殊清掃の仕事」をなりわいとする業種である。高齢社会の現状においてこの事業が不可欠の,いいかえれば隠れたはやりの商売になってもいる。末尾のアマゾン広告には,その事情を節目した関連の本を挙げておく。

 感染のため遺体を運び出すのに数日かかり,防腐剤を使っても傷んでしまった。遺族からそう説明を受けた。テーブルの上にはパン。横にはワクチン接種券。「がんばって生きようとしてたんやな」。

 b) 政策阻むギルド

 自民党の国会議員だった〔時に〕塩崎恭久氏は〔2021年〕3月,泣きじゃくる知人の訴えを聞いた。「家族が自宅で症状が急変して亡くなった。医師が診てくれていたら悪化に気付けたのに」。自宅療養中に相談していたのが保健所の保健師だったのを嘆いた。

 塩崎氏は厚生労働省の幹部に提案した。「保健所がもつ自宅療養者の情報をかかりつけ医に伝えてオンラインで診る仕組みをつくれないか」。

 補注)塩崎恭久(1950年生まれ,71歳)は自民党の前衆議院議員であったが,同党のなかでも珍しく厚生労働省(医系技官)の問題性をよく知覚していた人物であった。この元議員はいま現役でない点が惜しまれる。

 日ごろ診察している医師なら重症化の兆候をみつけやすいと考えたが想定外の反応が返ってきた。「行政情報は出せません。症状急変リスクはしょうがないんです」

 「じゃあ 死んでいい ってことか。おまえら命を救うために厚労省に入ったんじゃないのか」。問うと相手は押し黙った。

 幹部は医師免許をもつ「医系技官(総合・経済面きょうのことば)」注記)だった。事務を担当する官僚とは異なる職種で,国家公務員試験を受けずに入省する。およそ300人の人事はトップの医務技監が握り,閣僚や事務次官の統制が及びにくい。政府内で「ギルドのような独自組織」と呼ばれる。

 注記)「〈きょうのことば  医系技官〉医師免許もつ国家公務員」『日本経済新聞』2021年11月22日朝刊3面。

 

 ▽ 国家公務員のうち医師や歯科医の免許をもつ行政官。厚生労働省が採用の窓口で,国家公務員の採用試験が免除されるなど通常の官僚とは別の採用体系となっているのが特徴だ。

 

 厚労省の本省や検疫所など関連機関にくわえ,内閣官房文部科学省,国立病院などで勤務する技官もいる。世界保健機関(WHO)など国際機関に派遣されるケースもある。医系技官のほかにも,薬系や看護系,獣医系などの専門的な技官がいる。

 

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 ▽ 保健医療分野は専門的な知識が求められるため,事務官と技官が連携しながら政策づくりにあたる。医系技官の歴史は古く,明治期に日本の公衆衛生の確立に貢献した後藤新平や近代日本医学の父とされる北里柴三郎,最近では政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身 茂会長らも医系技官だ。

 

 ▽ 2017年には国の医療・保健政策の司令塔として次官級の医系技官ポスト「医務技監」が新設された。専門的な知識を生かし,感染症の予防などでは海外当局との交渉など医療の国際連携も担うことが求められている。

 自宅療養者の情報共有に反対した理由を,与党幹部は「医系技官が保健所の権益や開業医の負担に配慮した」とみる。

 補注)ここの指摘,つまり医系技官の新型コロナウイルス感染症問題に対面した時にも発揮された「国家医療体制の私物化的な行動形式」がもたらした害悪は,先に氏名を挙げた上 昌弘が,いままで継続して執拗に替わらずに批判をくわえてきた「重大な事実=現実的な論点」であった。

 コロナ禍発生以後,その厚生労働省医系技官がただ我利私欲のための権益しか念頭にない「国家的業務」の私物化=歪曲化を犯してきた実績面に即してのみ,この国における対・コロナ禍をめぐる措置がなされてきたとなれば,どだい,その医療行政がうまくいくはずすらなかった。

 しかも,いまだにそのままの厚生労働省医系技官たちの組織的な態勢であるからには,いってみれば,国家次元における医療政策の具体的な展開が,大きな錯誤を犯したまま,ドブのなかにはまりこんだごとき実状にある。なにをかいわんやの官庁組織・集団が,厚生労働省内に盤踞する医系技官群なのである。

〔記事に戻る→〕 この医系技官に直接聞くと「法律上,本人の同意なしに感染情報は出せないと説明しただけ」。自宅療養者には行政が委託契約した医療機関が健康観察を担う制度があると強調し,「いますぐ対応を求める塩崎氏といまの仕組みで可能なことをやる私の議論はかみ合わない」と総括した。

 その後,情報共有できる医療機関などを全国3.2万件に広げる対応を進めてはいる。政府によるこれまでの対策の本格的な検証はまだない。

 c) 米国の社会学ロバート・マートン氏は官僚機構に潜む病理を「目標の転移」という言葉で看破した。役所内の規則は目標を実現するための手段にすぎないのに,いつの間にか規則の順守が最大の目的に置きかわってしまうという現象だ。

 補注)「目的と手段の転倒」あるいは「下位目的が上位目的にすりかえられてしまう誤現象(意図的におかされた組織内の誤作動)」のことを,マートンがいっていたともいえる。

 そのすりかえ現象においてもっともタチが悪い点は,当人たちがその事実を当然視するばかりで,この根本的な間違いをけっして認めて正そうとはしないところにみいだせる。放置しておけば当該組織が空中分解するか,絶対的な壁にぶち当たるまでつき進むのが,残念ながら通例である。その国民たちに及ぼす実害は「コロナ禍⇒自宅放置死(政策?)」によって,もたらされていた。

〔記事に戻る→〕 「一つ一つの規則に拘泥するあまり,多くの顧客に便宜を計ってやることができない」という指摘は首相-閣僚-官僚の指揮系統が働きにくい「ギルド」で暮らす医系技官に顕著にあてはまる。日本が「コロナ敗戦」と呼ばれる状況に陥った原因のひとつはここにある。

 補注)「コロナ敗戦」という表現を使うのであれば,その責任問題もそれなりに随伴しているはずである。

 だが,それに該当するだけの敗戦責任をとったとみなせる厚生労働省医系技官としての国家官僚は,誰1人いない。この局面をとらえて極論していうまでもなく,日本のコロナ禍対策はやはりデタラメであった,という帰結以外には導出できない。

 そうはいっても,安倍晋三という元首相自身がたいそうデタラメな為政しか実行できていなかったのだから,医系官僚のほうは責められないというリクツをもちだす人も登場するかもしれない。だが,そうしたアクロバット的なヘリクツは論外,法外である。

 d)国家安全保障局(NSS)があまり関与できなかった」。イスラム主義組織タリバンが制圧したアフガニスタン。日本が邦人やアフガン人協力者の退避に遅れた背景を政府高官はこう明かす。

 内閣法が危機管理の所管と定める内閣危機管理監の組織は邦人退避に不慣れだった。安保の司令塔であるNSSは法的権限がなく政治判断なしでは動きにくい。首相官邸はコロナ対策で十分に手が回らなかった。

 縦割りのはざまで退避作戦を担った外務,防衛両省は自衛隊派遣以外の方法を探り決断に時間がかかった。出遅れた日本を韓国紙は「カブールの恥辱」と揶揄(やゆ)した。敗因は法的な縦割りと,それを打破する政治の意思の欠如だった。

 補注)この d)  の話題に関してだが,韓国の現地外交官は自国民と現地関係者の退避に苦心しつつも成功していた。この成功話に比較しての,日本側の失敗に関した話になっていた。

 e) 内向く官僚機構

 日本の国家公務員は2021年度で59万人。かつて政策立案と実行を一手に担った巨大な頭脳集団は精彩を失っている。1990年代後半から続く政治主導のかけ声のもと,政策形成は官邸の一握りの集団に権限が移り,人事でも首根っこを押さえられた官僚は内向き思考を強めてきた。

 補注)ここでも登場するのが安倍晋三流になる官邸中心政治のあり方であったが,それ以前においては,小泉純一郎についても首相時代に関連して,類似の責任問題があった。

 政治がみずから責任をとって官僚機構を動かそうとしなければ,彼らは縦割り組織やルールの壁の内側にこもり,保身を最優先するしかない。

 55兆円を超し,規模は大きいが,新しい日本をつくろうという気概が感じられない経済対策もいまの政治と官僚機構の機能不全を映し出している。

 f) 未経験の危機が繰り返し世界を襲う21世紀。変化のスピードがかつてなく高まる中,統治機構を再構築しなければ,日本は世界から完全に取り残されてしまう。(引用終わり)

  以上のうちで  e)  の段落では,日本の「政治と官僚機構の機能不全」が懸念されていたが,コロナ禍に対してはさらに,つまりこの冬の時期,年末年始に到来すると心配である「第6波」の襲来,この「新型コロナウイルス感染症」に対する「政府の構え」は,実はまったくなっていない。つまり,いまだに体をなしておらず,心配だらけである。

 その問題点はすでに氏名の出ていた上 昌弘が『日刊ゲンダイ』2021年11月20日の記事のなかでも,あらためて警告していた(この記事は,次段の ② を設けて紹介する)。本ブログも前段において,関連する議論をおこなっていた。

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 この ① の記述材料にした当該記事のなかにそえられていた図表が,上のものであった。この図表で注意しなければならない点は,5月から「第4波」が襲来したさい,日本維新の会が支配している大阪府においては「コロナ禍による死亡数・率が一番多くなっていた事実」である。

 すなわち,大阪府内・市内にあっては,医療体制を不必要につまり不当に合理化させてしまい削減していたために,その「第4波」のために発生した「人口比で観た死亡数・率」は,日本で一番高くなっていた。

 新型コロナウイルスの感染「第4波」では,大阪府で多くの人が命を落としている。数字でみると,その異常さがよく分かる。累計死者数は〔2021年5月〕22日時点で2114人で,東京都(2015人)より多く全国最悪。

 

 府が第4波とする3月1日以降,5月21日までのデータを毎日新聞が分析したところ,死者は計973人で全国の22.7%を占め,2位の東京都(634人)を大きく引き離している。

 

 同期間の10万人あたりの数字を分析すると,死者数は大阪府が全国最多の11.0人で,東京都(全国5番目の4.6人)の2倍以上だ。感染者数は大阪府が全国ワーストの567人で,東京都は5番目の316人だった。

 注記)「〈特集  新型コロナウイルス〉大阪コロナ検証   なぜ大阪で多くの命が奪われたのか 変異株のワナ,重なる悪条件」『毎日新聞』2021/5/22 15:30,最終更新 5/25 12:30,https://mainichi.jp/articles/20210522/k00/00m/040/068000c 

 

 ② 「行政の都合でワクチン3回目接種『8カ月』を堅持   日本での高齢者死亡ラッシュを上 昌広氏が懸念」日刊ゲンダイ』2021/11/20,https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/297674

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  補注)この「自由に前倒しを認めない」と述べた後藤茂之厚労相は,もしかすると厚生労働省医系技官たちに「洗脳されている」?

 国民の命より行政の都合。新型コロナワクチンの3回目接種時期のことだ。

 〔11月〕15日の厚労省ワクチン分科会では,自治体の判断で「6カ月後接種」を容認したが,自治体が懸念を示して朝令暮改。「6カ月後」はクラスターなど非常に特殊な場合に限られ,事前に厚労省への相談も必要に。後藤厚労相は「自由に前倒しを認めない」と強調し,元の「8カ月後」を堅持。混乱を予想した一部自治体は胸をなでおろしたが,本当に「8カ月後」で大丈夫なのか。

 補注)素人判断になる。クラスターうんぬんの点がよく理解できない。予防接種であるのに,クラスターが近くに発生した時点で周囲の人びとに対してとなるわけだが,こちらに対してとくに急遽,ワクチン接種を実施するという対処は,即効性のある解熱剤の投与でもあるまいに,ひどく不可解な説明である。

 厚労省は「米国を含め諸外国を参考に8カ月以上に設定しました」(予防接種室)と答えたが,米疾病対策センターCDC)は当初の8カ月後から,9月に65歳以上や高リスク層について「6カ月後」を推奨すると発表。ワクチンの感染予防効果の経時的な低下を踏まえた判断だ。

 補注)ここでの説明,「米国を含め諸外国を参考に8カ月以上に設定」というのは,かなり変ちくりんなものである。本ブログ筆者がそう決めつけて批判する理由は,次段に書かれている。

〔記事に戻る→〕 接種率78%の韓国は新規感染者数が過去最多水準の深刻な事態となり,17日,60歳以上の3回目接種の間隔を6カ月から4カ月へと短縮した

 ファイザー製ワクチンの感染予防効果は2回目接種後6カ月で50%前後まで低下するという。4~7月に接種を終えた高齢者は10月から来〔2021〕年1月に6カ月が経過する。

 補注)あえて極端に話を運ぶと,こういえなくはない。そのファイザー製ワクチンの場合,2回目接種後6ヵ月では「2人に1人は免疫度ゼロ%」という観方もできなくはない。ちまたでは「ワクチン接種証明を発行する」とかなんとかいわれているが,感染予防効果が50%でもその証明を出せるというのか? だいぶおかしな話題になってきた。

〔記事に戻る→〕 いまだに8カ月は遅すぎる。米韓の短縮事例を挙げ,あらためて厚労省に聞くと「海外の動きは逐次,把握していますが,現時点で諸外国がこうなればどうなるというのはいえない。8カ月後でスタートし,必要に応じて議論していくことになります」(予防接種室)とかたくなだ。

 世界銀行によると,2020年の65歳以上の高齢者人口比率は日本が28.4%で1位。米国の16.63%,韓国の15.79%をはるかにしのぐ。世界一の高齢大国が「8カ月後」のまま,高齢者を感染リスクにさらしつつあるのだ。

 「諸外国は冬が来る前に3回目接種を終えるのに必死です。高齢者が多い日本が行政の都合で6カ月後にすら前倒しできないのは言語道断。イスラエルでは3回目接種により,致死率が大幅に低下しました。この冬〔日本では〕,3回目未接種の高齢者の死亡が増える恐れがあります」(医療ガバナンス研究所理事長の上 昌広氏)。

 諸外国を見習うべきではないか。 (『日刊ゲンダイ』の引用終わり)

【参考ツイート】

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 いまさらのように断わっておくが,日本政府の対・コロナ禍の措置は全部といっていいくらい間違えてきた。その間違いをそのつど事前に指摘してきたのが上 昌弘である。現時点となって評価するとしたら,つまりここまで来た判断となれば,どちらがより正しいとかいったたぐいの議論をする必要などなくなっている。ともかく,このコロナ禍に対応する政府側の姿勢がとくに深刻であり,問題だらけであり,お話しにもならなかった。

 最善の努力を重ねておこないつつ,より好ましい対策を打ち出さねばならないその時々において,厚生労働省医系技官の立場は,国民たちの「健康といのち」なんぞ,もしかしたらなんとも思っていないかのように映るほかない程度での仕事しかなしえていなかった。

 補注)今年の8月段階になるまでには,コロナ禍感染者のうち「中等症者」だけでなく「重症者」までが入院できずに,「自宅療養」という名目のもとで「自宅放置死」を余儀なくされていた。

 この国は,新型コロナウイルス感染症問題に対応する基本姿勢でみるに,「石厚生労働省医系技官=医師)が浮き,木(人命を救うために必要なやる気)が沈む国家」になっていた。それも,2020年の2月ごろからすでにそうしつづけてきているゆえ,厚生労働省医系技官が自国民の生命を軽視した仕事っぷりは,対・コロナ禍たいする業務の遂行として失格であった。

 まったくもって,まことに異様にトンデモな国家官僚である医系官僚「連中」は,新型コロナウイルス感染症の治療に当たる最前線で,国家的な見地からその仕事をしているはずだと思っていたが,あにはからんや,ただその中途半端な業務遂行に当たっていたに過ぎない。

 したがって,「百害あって一利なし」の医系官僚は不急不要の存在であるどころか,逆機能の不全集団を形成していた。だから,政府はこのさい,彼らをいっさい除去したうえで,コロナ禍に対する治療態勢を急遽ととのえなおすほかあるまい。

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